過労死ゼロの社会を―高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか

  • 連合出版
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本棚登録 : 36
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784897723006

作品紹介・あらすじ

もう絶対に繰り返さないために。まつりさんは、眼前に富士山を眺望する小高い墓地で、いま静かに眠りについています。わずか24年でその生涯をとじた彼女の死を悼み、決してこのようなことが繰り返されてはならないとの決意をこめて!

感想・レビュー・書評

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  • 入社して数ヶ月で過労によって亡くなってしまうというとても悲しい出来事について、どういう経緯で起こってしまったのかが書かれている本である。自分自身、過労によって仕事を辞めたこともあり、自分で辞める決断をする大切さを感じた。
    読んでいる途中、あまりの無残さに泣いてしまう箇所もあった。
    過労死がマスコミで取り上げられている今、是非読んでほしい1冊

  • 有名な電通過労死事件の遺族と弁護士が書いた本。
    電通はもともと過労死が多い職場だったけど、新卒1年目の女性が過労死するというのは前代未聞で大きな反響を呼んだ。

    東大卒ということで裕福な家庭を想像していたが、田舎育ちの母子家庭とのこと。
    経済的に楽ではなかったため中学からは学費免除の特待生を維持して塾にも通わず東大に現役合格。そして電通に入社。

    なんと親孝行なことかと思いつつ、親より先に子がなくなるのは最大の親不孝。
    「こんなことになるなら、勉強なんてさせなければ良かった。頑張っても幸せになれないなら頑張らなくていい。」というお母さんの言葉には泣けた。

    大きな犠牲が代償になったけど、高橋まつりさんの事件で日本社会が多きく変わるきっかけになった。

  •  
    ── 高橋 幸美&川人 博《過労死ゼロの社会を ~ 高橋 まつりさんは
    なぜ亡くなったのか 20171101 連合出版》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4897723000
     
    …… 内定者にSNSで「辞退して。邪魔です」入社前に自殺
     □□ □□ 人事課長 19‥‥‥ ‥‥ /パナソニック子会社
     □□ □□  内定者 1998‥‥ ‥‥  201902‥ 22 /自殺
     Kawahito, Hiroshi  19491007 ‥‥ /弁護士ハラスメント訴訟
     
    https://www.asahi.com/articles/ASN495JDNN49ULFA011.html
     
    ♀高橋 まつり 電通社員 1991‥‥ 東京  20151225 24 /投身自殺
    /201503‥ 東大文学部卒 04‥ 入社 10‥ 広告担当/過労死認定
    ♀高橋 幸美(母)1963‥‥ 東京 /20161007(53)労災申請
    https://twilog.org/awalibrary/search?word=%E9%AB%98%E6%A9%8B%20%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A&ao=a
     
    …… 就職が内定している企業の人事課長からパワーハラスメントを受
    け、大学4年の男子学生(22)が入社2カ月前にみずから命を絶ったとし
    て、遺族の代理人弁護士らが9日、記者会見した。
     人事課長は、入社時の配属への決定権をちらつかせながら、内定者で
    つくるSNS交流サイトに毎日書き込むよう強要していたという。
     会社側も取材に「行き過ぎた行為があった」と認めた。
     
     会見した川人博弁護士によると、死亡した男子学生は2018年春にパナ
    ソニックの完全子会社「パナソニック産機システムズ」(東京)から新
    卒採用の内定を得た。
     同社では内定者への研修の一環として、SNS交流サイトに内定者20人
    を全員登録させていた。
     人事課長は、このサイトに毎日ログインして投稿にコメントすること
    や、課題として出された本の感想を投稿することなどを求めたという。
     
     「誰がいつサイトに入っているかは人事側で見えています」
    「毎日ログインしていなかったり、書き込まない人は去ってもらいます」
     
     川人弁護士によると、18年7月ごろから人事課長がSNSに投稿するこう
    した言葉で次第に追い込まれていった。
     書き込みが少ないといった理由で内定者をSNSから排除したり、「無
    理なら辞退してください、邪魔です」などと内定辞退に言及したりした
    ほか、「ギアチェンジ研修は血みどろになるくらいに自己開示が強制さ
    れ、4月は毎晩終電までほぼ全員が話し込む文化がある」などと入社後
    の過重労働を示唆したりしていたという。
     
     男子学生は2019年1月以降、就職について迷いを口にするようになり、
    同年2月に自殺したという。
     直前には、人事課長からの投稿について「きつい」「つらい」「死に
    たい」と吐露していた。
     当時22歳の大学4年生で、同年4月に入社する予定だった。
     弁護士らは約1年にわたり調査をしてきた結果、人事課長のハラスメ
    ント行為で精神疾患を発病し、自殺につながったとみている。
     
     朝日新聞 DIGITA 20200409
    https://www.asahi.com/articles/ASN495JDNN49ULFA011.html
     
    (20200410)
     

  • <目次>
    はじめに
    口絵(在りし日のまつりさん)
    第一章 高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか(川入博)
    第二章 まつりと私の二十四年(高橋幸美)
    第三章 電通に対する十の改革提言(川入博)
    第四章 過労死ゼロの社会を(川入博)
    あとがき
    巻末資料

    2020.03.20 読書開始
    2020.03.21 読了
    【書評】『過労死ゼロの社会を―高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか』 : なおきのブログ http://naokis.doorblog.jp/archives/NO_Death_from_Overwork.html

  • 東2法経図・開架 KW/2017//K

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著者プロフィール

高橋まつりの母。厚生労働省過労死等防止対策推進協議会委員

「2022年 『過労死・ハラスメントのない社会を』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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