初恋

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著者 : 中原みすず
  • リトルモア (2002年2月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898150641

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初恋の感想・レビュー・書評

  • わたしはこれが三億円事件の真実だと思う。真実とは、自分が何を信じるかだよねえ。
    初恋でいて、最後の恋なんだろうなあ。せつない。

  • 面白かったです。さらさらと流れるような、でも静かに熱い文章が素敵でした。宮崎あおいさんが主人公を演じた映画は昔々に見たのですが、空気感が好きだったなと思い出しました。三億円事件の背景に一人の少女の初恋があったというお話はとても切なかったです。三億円事件の描写はスピード感があってドキドキしました。Bに集まる仲間たちのその後は触れられていますが、主人公はどんな人生を歩んできたのだろうと思います。この時代は知らないのですが、彼らの衝動が伝わってきました。装画が浅野忠信さんって、あの浅野忠信さんですか…?

  • 大好きな一作。淡くて儚くてなんとなく、も大きい、そんな初恋。

  • 一番好きな三億円事件の犯人。

  • 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。

    1968年12月10日に起きた、誰一人として傷つけることなくたった数分で三億円が盗まれ、未解決のまま時効をむかえた事件のこと。

    孤独だった当時18歳の女子高生のみすずが、新宿の喫茶店Bにたむろする不良たちの一人である岸とともにやってのけるまで。

    激動の時代を生き抜いた若者たちの虚無感と喪失を埋めてくれたもの。みすずの叶わなかった恋心。

    前書きから始まったから思わずエッセイなのか?と思ったら、いきなり私は3億円事件の犯人かもしれないとか書かれてびびるw

    きっと実話だよこりゃーと思わずにはいられないほどの
    リアルさと、その時代ならではの若者たちが抱えている心境と、変わらない恋。切ない。映画も見たくなった)^o^(

  • 1968年12月10日、府中三億円事件をモチーフにした小説。


    一種の昭和ロマンでもある昭和史最大の謎、三億円事件。
    その真相がこんな風だったらいいのに、と思えるくらい胸にきゅーんときます。

    決して謎解き小説ではない、18歳の少女の、胸を切なくするほどまっすぐで純粋な初恋。

    それは綺麗で、透き通っていて、私たちの心にすーんと落ちてきて、ぎゅっと心臓を鷲掴みにする。

    思春期を過ぎた大人なら、誰しもが懐かしく、切ない気持ちを思い起こすと思う。


    ラストの喪失感と、読後感の余韻がさらに切なさを募らせる。

    大切なひとを想うまっすぐな気持ちは、いつの時代も変わらない。


    大切なものは、手が届くうちに。

    心から、大切にしたいって私は思う。


    泡沫に消えないように、

    しっかりと手を差し伸べていたいな、と思う。

  • 三億円事件の犯人は、女子高生だった。
    という仮の物語
    内容が もっと 濃いい方が良かったな
    読んでる最中も 読後も さびしい感覚がした。

  • 最初に映画を見てとても気に入り、
    エンディングの救いを求めて本を手に取った。

    捉え方はたくさんあるだろうけど、ほんの少しだけ、心が軽くなった気がする。

  • 3億円事件がモチーフになっている。
    ボリュームは少ないけれど、せつないお話でしたね。

  • これが3億円事件の真相だったんだと思う。
    みすずと岸の感情、言葉が好きだ。

    現実は過去になるにつれて幻想となり、記憶へと変わる。
    その記憶から生まれたのがこの『初恋』なんだと思う。
    触れることができて良かった。

  • 3億円事件のお話。
    著者の中原みすずさんがこの事件の犯人として過去を振り返る内容になっている。
    本当に彼女が犯人なのか。結局誰にも真相はわらないらしい。

    現金を強奪するシーンは臨場感があって読みながらドキドキした。タイトルが初恋というのも納得。

  • ちょっと前に映画を見て原作本が読みたくなり入手.映画以上に三億円事件の場面があっさりしていた印象で,全体的にボリュームも少なめ.けど,密度が濃くて,おもしろい.

  • 私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。


    1968年 12月10日、三億円事件の真相は府中の雨に消えた。
    犯人は18歳の少女ーー
    孤独な少女の初めての恋は昭和史最大の謎を闇へ葬った。

  • 12月10日。三億円事件のあった日。
    なんだかたくさんのお金が取られた事件があって、犯人のモンタージュ写真がしょっちゅうTVに映っていたのを覚えているくらい。あとでその日が父親の誕生日と同じ日だと知った。

  • 何回読んでもただただ切ない。

  • うーん、けっこういい。映画もそれなりによかった記憶があるけど、じんわりくる読後感がたまらない。
    「記憶を塗り替えようとしている」という結了部分もいい。おかげですべてがあいまいなウソになっているかのようにも感じるし。
    題材となっている3億円事件の詳細うんぬんよりも、やはりテーマは「初恋」であって、本当に事件自体は初恋の横にある出来事でしかない。
    最終的にいろんな人がつながり合っていて、ちょっと創作的なものを感じずにはいられないけれど、まぁおもしろい。
    新宿のBを舞台にし、加えて東大生や本郷が登場するあたりも心にひっかかるのかもしれない。
    学生運動全盛期の若者の活気や情熱が、時間や時代の移ろいによって、色あせてすたれて平凡さが求められていくその変化を、初恋を軸にうまく表現しているように思う。

  • 三億円事件の犯人は女子高校生だった…。

    というお話。
    映画化されているようで、本の帯に主演の宮崎あおいが載っているのですが、読んでいてもそのイメージがまとわりついて純粋に楽しむことができませんでした。
    すっごく期待していた作品だけに、残念。

    作品自体の満足度はまぁまぁかな。
    ぼんやり、な感じ。

  • 『私は「府中三億円強奪事件」の実行犯だと思う。』
    何といってもこの一文が目を引きます。

    三億円強奪事件の話。全体を通して陰りのある60年代の話。
    それに絡んで、主人公の恋の話でもあります。
    これが真実じゃないかって言う書評もあったくらい、自然な流れで事件が描かれている。

    衝動的。切ない。甘酸っぱい。
    こんな時期ってあったよなぁ~って。

    お金欲しさじゃなくこんな理由だったら、不謹慎だけどドラマチックだなと思ってしまいました。

  • DVDで話のないようはある程度知っていたけど
    本のほうが個人的には好きです。

    切なくって絶望的ななかにあるあたたかさが
    すんごいリアルでした。

    とっても読みやすくってすぐに読み終わってしまう。
    だけど決して軽くはなくて重い本です。

  • 喪失、運命、純粋さ。

    私の知らない60年代(母が生まれた頃)がたんたんと書かれている。
    知らないのに引き込まれ、どこか現実とリンクしていく時代観。
    多分それは、主人公の女の子が喪失を抱えるあるいち女子学生で、刹那的な生き方をしつつ、過去や関係を抱える、私たり得ると思えるなにかがあるからのように思う。

    この本を読みはじめたとき、きっとこの冒頭部分に戻ってくるのだろう、とおもった。
    でも、過去を吐きだし終えた彼女のそのことに対する浄化のような感想はない。
    彼女はこれからどうなるのだろうか、決まっているようで靄に閉じ込められた未来像にぞっとした。

  • 汚れなき悪女、愛しき女よ、



    宮崎あおい主演の同タイトル映画の原作。

    まっすぐで、切なくて、愛おしい。
    幸せだったと一言で断言は出来ないけど、無かったことにはどうしてもしたくない恋。

    キスも、抱き合うこともしないそんな恋も在っていいのだと。

    大切な人が望む自分、「お前にしか」
    そんな一言はみすずにとって最上級の愛でもあって、救いですら在ったような気がする。

    映画とはまたちょっと違ったテイストの、切なさを余韻に残す一冊。

  • 静かな2人の静かな恋。

    近くて遠い2人の心は
    あの事件が繋いでくれていたのかもしれません。

    切なくて大好きです。

  • キレイな文でした。
    わたしはこの時代を知らないけれど、この事件は本当にこんな風に起きていたのかもと思いましたし、
    こんな時代があったのだと知ることができました。

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