初恋

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著者 : 中原みすず
  • リトルモア (2002年2月15日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784898150641

初恋の感想・レビュー・書評

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  • 2011/02/21読了

    ものすごい本を読んでしまったのではないか。
    映画は昔見たけれど…。
    やはり著者は三億円事件の実行犯なのではないかと思う。いや、これを読んだらそう思わざるを得ない。もしそれが違っていても、事件がなかっただけで、彼女がいた時代背景と、気持ちは変わらずにあった、まさに「初恋」がそこにあったのだろう。
    創作にしては出来すぎている。リアルすぎる。
    女の子 という盲点があったなら、彼女がこれを書いてもなんらおかしいことはない。

    けれどこれは「三億円事件」の話じゃない。
    三億円事件は日常の中でちょこっとあったことにすぎない。ただのイベント。
    これは忘れられない恋の話。

  • 喪失、運命、純粋さ。

    私の知らない60年代(母が生まれた頃)がたんたんと書かれている。
    知らないのに引き込まれ、どこか現実とリンクしていく時代観。
    多分それは、主人公の女の子が喪失を抱えるあるいち女子学生で、刹那的な生き方をしつつ、過去や関係を抱える、私たり得ると思えるなにかがあるからのように思う。

    この本を読みはじめたとき、きっとこの冒頭部分に戻ってくるのだろう、とおもった。
    でも、過去を吐きだし終えた彼女のそのことに対する浄化のような感想はない。
    彼女はこれからどうなるのだろうか、決まっているようで靄に閉じ込められた未来像にぞっとした。

  • 不謹慎だけど、
    これが本当だったら素敵ね♡

  • 1968年12月10日。東京都府中市で現金輸送車が襲われ、三億円が何者かによって強奪された。「三億円事件」のことは聞いたことがあるひとが殆どだと思う。この本の主人公はその事件の犯人。作者自身の告白という形で書かれている。18歳の少女が仲間に出会い、恋をする。そして事件が起きる。純粋でただただまっすぐで、静かに進む物語にひきこまれて、読み終わったら事実のような気がしていた。昭和史最大の謎の真相が本当にこの通りであったら素敵!

  • これは真実だとわたしは思っています。映画を観てから、原作も読みたい!!!と思い、本屋に直行しました。
    せつなくて、登場人物がみんなアツくまっすぐで人間くさくてだいすきです。
    いろんな意味で、わたしに変化をあたえてくれた本。

  • 浅野忠信の装丁がいいなぁ、と思った。内容としては1968年12月10日の三億円事件について。淡々とした一人称でテンポが早く、1時間半位あればよみ終わるような内容。テーマがテーマなので重いかなーと思ったけどむしろ軽く拍子抜け小説としての完成度はそんな高くないと思う。「読ませる努力」みたいのをさせる書き方でなんだかとっても読むのに苦労した。純文学のような文体でなくタッチは軽いのに読みにくい。文章がうまいのか下手なのかわからない。オートフィクション的な書き方をしているせいか、中原みすずが本当に犯人なのか、そう思わせてしまう妙な説得力があった(現に中原みすずの著書は本作のみで経歴等詳細は未発表)そういう風に読み手を泳がせる演出力には脱帽。 さて実際はどうなんでしょうかね。

  • 3億円事件の犯人は自分であると乗る少女の1人称で、“事件の真相”が語られる。
    学生運動真っ盛り。過激な学生たちの中、自分の居場所をいただけの孤独な少女。
    罪悪感なく犯した犯罪や、恋>3億円という思春期っぷりもあくまで淡々と語られていて、激動なはずなのに、とても静かな話でした。史実も絡んでいるだけに思わず本当なのかな?!と思った!!
    映画化されていますが、こちらもよかった♪

    ちなみに装丁は浅野忠信!!

  • わたしはこれが三億円事件の真実だと思う。真実とは、自分が何を信じるかだよねえ。
    初恋でいて、最後の恋なんだろうなあ。せつない。

  • 面白かったです。さらさらと流れるような、でも静かに熱い文章が素敵でした。宮崎あおいさんが主人公を演じた映画は昔々に見たのですが、空気感が好きだったなと思い出しました。三億円事件の背景に一人の少女の初恋があったというお話はとても切なかったです。三億円事件の描写はスピード感があってドキドキしました。Bに集まる仲間たちのその後は触れられていますが、主人公はどんな人生を歩んできたのだろうと思います。この時代は知らないのですが、彼らの衝動が伝わってきました。装画が浅野忠信さんって、あの浅野忠信さんですか…?

  • 純粋で切ない

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