- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784898153253
作品紹介・あらすじ
曇りない五感が紡ぐ、少女の頃の濃密な時間。四季によりそい、原点を旅した、自伝的物語。
感想・レビュー・書評
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些細なことを覚えていたりする。小指をぶつけるように思い出したりする。すっかり忘れてしまって逆さまにしたって出てこないこともある。積もり積もってわたしがここにいる。まだなんでもなかった女の子の、なんでもない日々の記憶。文中の太い字はとてもおとなで、挿まれたこどもの絵とのあいだでゆらゆらただよった。
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高山なおみさんの自伝的小説・・私小説かなあ
子ども目線で、思い出を再現しつつ、
ところどころ、今の高山なおみさんが出現します。
主人公が小さな少女なので、童話を読んでいる感覚になりました。時代背景は忠実なようで、良き昭和を垣間見たよう。
高山さんの滋味深い料理の原点なんだろうな。
ファン、一読といったところでしょうか。 -
料理家高山なおみによる自伝的物語。現在のふとしたことから思い出がよみがえり、思い出に刺激されて行動する。そんな流れがふんわりとして流れるように読みました。
描くエピソードによるものも大きいのかもしれませんが、高山なおみの文章には味と匂いが濃厚です。それも人工的なものでなく土の匂い血の味といったような生のままの自然の味と匂い。だからこそ思い出のエピソードに血が通い、今目の前で起こっていることのように、自分の経験のように感じられるのでしょう。折々に挿入された著者自身の子どものころの絵も、それに拍車をかけるのかも知れません。確たる味と匂いだから拒否反応も強いでしょう。でも一度気に入れば病み付きになってしまうのです。そうして高山なおみの文章に惚れていくのです。でも読み終えた後、無性にお腹が空くのは読むことにそれだけ体力を要するからでしょうかね。 -
人の子ども時代を覗き見てしまった感じ。文体はあまりこのみではなかったけれど、不思議な誠実さがあった。
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2015/05/27 読了
高山なおみさんが大好きなので彼女の過去の思い出とか空想とか脳内とかいろいろ知れて嬉しく思うし文章の拙い感じとかチグハグな感じとかたまらなかったりする。彼女のことはさほど興味ない方は過去と今がぐちゃっとなっていてハテナハテナとなってしまうかつまらないかになってしまうのではなかろうかどうだろうかどうでしょうか。 -
流れで買った高山なおみ。
この人のお料理は好きなんだけどなぁ。
しかしよくまあ小さい頃の出来事を細かく覚えてることよ。
昭和20年代ごろの古き良き時代。
時代も私とほぼ重なってると思うんだけど…やっぱり入っていけないこの文章。
やはり装丁買い。 -
幼稚園のお誕生会のときに出る、ドーナツの話。幼稚園の先生だった高山さんのお母さんが、お誕生会のたびに食べずに娘や息子のために持ち帰ってくれた、時間のたった、かたいドーナツ。想像しただけでよだれ出ちゃう。
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高山なおみさんの本、出たらついよんでしまうのだけど、相変わらず文書が拙い。ブログを書籍にした本はその拙さもよかったけど、この本みたいに文書を売りにするのは、ちょっと向いてないんじゃないかな…。