映画『100,000年後の安全』パンフレット

制作 : アップリンク 
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  • Amazon.co.jp ・本 (56ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900728318

感想・レビュー・書評

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  • パンフレットというよりシナリオブックだ。

    高レベル放射能廃棄物が溜まれば溜まるほど、人は近づけなくなるよね?なら人を被曝させずにどうやって廃棄物を地下の貯蔵庫に廃棄するんだろう。
    遠隔操作できる無人のロボットとかで運ぶのかな。作業の途中で壊れちゃったらどうするんだろう。別の遠隔操作できるロボットで修理するの?
    それに、放射性廃棄物を廃棄する作業に当たったロボットは被曝しないのかな。フクシマでは被曝した車とかを水洗いしてたっけ。

  • 全世界のすべての人々に読んでもらいたい。

  • http://www.uplink.co.jp/100000/

    http://www2.rwmc.or.jp/overseas/briefing/fin/FIN-1.asp

    フィンランド(北欧)人の思慮深さ、責任感の強さがわかった。
    それは考え抜いているということ。
    将来起こりそうなこと、諸問題を予見し、事前に処理する、その方が起こってから処理する、対策を講じるよりはるかにコストが安いという発想。

    ⇔無責任
     →原子力関連施設は安全だ。放射能は漏れない。…思考停止
     →廃棄物の再処理は可能になる。…思考停止
     →廃棄物はフランスかどこかに売れば誰かがどうにかしてくれる。…思考停止
     →政府が安全と言ったから。皆言っているから。…思考停止

    まず、必要なことは「徹底した情報公開」かと。

    放射性廃棄物処理の問題は、原子力発電に賛成か反対かという問題とは別。
    すでに放射性廃棄物は存在している。その問題とリンクして、処理問題から目をそらすことはダメ。

    理論上は可能でも、放射性廃棄物の再処理技術は確立されていない。確立されても既に正解中に25万tから30万t存在し、増え続けている廃棄物の処理するのはコスト面、場所などからも不可能。
    (また、再処理の過程で生じるプルトニウムは核爆弾の原材料であり、政府・テロリスト等がそれを兵器利用しないとは言えない。)
    よって、捨てる必要がある。

    放射性廃棄物を捨てる...!?
    生物にとって無毒にするためには10万年かかるらしい。
    人類はネアンデルタール人から1万年。ピラミッドから5000年。10万年の耐用年数の建造物とは...
    そこで発生する10万年後の人類にこの建造物の意味を伝えられるかという問題。
    フィンランド人はそうした哲学的な問題にまで行き着いている。
    オンカロ(「隠れた場所」の意)
    「忘れなくてはいけないことを忘れてはならない」

    フィンランド人は、その地理上ロシアとの歴史的な関係上、ガス・石油等に頼れず原子力によりエネルギーを確保することが必須であるという事情もある。 よって、映画の中で現代において原子力発電は仕方がない。子孫には申し訳ないが、21世紀は有害なゴミを作り出した。これは21世紀、100年の問題。それを封印する/したい。
    つまり、「オンカロで充分だろ。」「忘れたいんだ。」といったような雰囲気を感じた。
    現代のフィンランド人か100年後のエネルギー問題までは考え抜いていないかな。

    しかし、父も建築家。みな芸術的な建造物を造りたい、残したいというのが欲望。
    たぶん人類最長となる建造物がゴミ捨て場とは...

    あと、映画としては面白かったが、45分くらいでいいかと。繰り返しが多くてちょっとくどかった。

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著者プロフィール

1970年、石川県生まれ。筑波大学人文社会系准教授。専攻は教育社会学。共著に『教育システムと社会』(世織書房)、『再検討 教育機会の平等』(岩波書店)、論文に「「総中流の思想」とは何だったのか」(「思想地図」vol.2)など。

「2019年 『総中流の始まり 団地と生活時間の戦後史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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