乙女心と拒食症―やせは心の安全地帯

著者 :
  • インターメディカル
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900828094

作品紹介・あらすじ

「アタシって太ってるよね」軽い気持ちでダイエットを始め、いつしか食べ物を受けつけなくなる若い女性たちが増えている。大人への移行期に生じる拒食症。五百人の患者を診た女医が、内科の立場からはじめて書いた、母親と教師向けの平易な解説書。やせの心理を鋭く分析し、その肉体的危険に警鐘を鳴らしつつ、彼女らの本音に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • もはや拒食症の古典に近い。しかし、今も昔も拒食症の心性はそんなに変わってないかも。

  • ○胃・歯・腎臓…だめになっていく身体


    ■下剤を飲むことで精神安定

    支配の下剤は多くがセンナを主成分にしています。
    これは、腸の粘膜を刺激し、腸の運動を促進して排便させるものです。

    ただ、食事量の不足、下痢による脱水で、むしろ便秘が悪化、
    低栄養と低カリウム血症による大腸運動の低下のために
    だんだん下剤量が増加します。

    こうなると、
    大腸は、正常な粘膜のひだや緊張度を失い、メラニン色素が沈着して、
    ただれたり潰瘍を作って出血することもあります。

    ■嘔吐で壊れていく身体

    胃液は食べ物を溶かしてしまうほどの強酸性です。
    胃自信が消化されないのは、胃が分泌している粘液の防御のおかげです。

    本来、食道と胃の境界には括約筋があり、
    胃液は逆流し難い構造になっています。

    しかし、嘔吐によって強酸の胃液が食道を逆流すると
    食道の粘膜はただれ(逆流性食道炎)吐き気、吐血おm
    起こります。

    嘔吐時の粘膜への負担で、食道と胃の接合部が裂けて
    大量出血することもあります。
    (マロリーワイス症)

    歯のエナメル質も酸によって溶かされ、
    むし歯になりやすくなります。
    歯や歯肉の障害で30代で歯を失い総入れ歯になることも…。

  • 複雑な女の子の気持ち。食べることは大切です。

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著者プロフィール

東京大学文学部英文科卒業。
大学卒業後出版社に勤務し、主に翻訳出版の編集を担当。
その後フリーランスの翻訳者として産業翻訳を中心に幅広い分野の翻訳を経験。スピリチュアルな分野にも関心が深く、その関係の書籍の下訳にも携わったことがある。

「2010年 『アセンションものがたり(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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