あるがままに自閉症です ~東田直樹の見つめる世界~

著者 :
  • エスコアール
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784900851733

作品紹介・あらすじ

ブログ参加者とのやりとりから生まれた数多くのメッセージを厳選して加筆、書籍化。
「自閉症の僕が跳びはねる理由」著作から7年、英語圏で翻訳された書籍は10万部の売り上げを突破。成人した著者はブログを書く事で自分の考えが整理されてきたと述べています。その内容には磨きのかかった東田直樹ワールドが詰め込まれています。ご家族や支援する方……何よりもこれから大人になろうとしている当事者への心のこもったメッセージがここにあります。

「告知」「オウムがえし」「クレーン現象」「記憶の混乱」「診察」「苦しみ」「パニック」「障害者は純粋か」等々多数掲載。

感想・レビュー・書評

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  • 当たり前だけど、障害者だからと特別扱いされて嬉しい人なんていないはずなのに、どうしても必要以上に気を遣ってしまっていた。

    他の人と同じように、思い遣りと愛情を持って接してもらいたい、そして一緒に過ごす時間を楽しんでほしいという東田直樹氏の言葉に気付かされ、深く考えさせられた。

    東田直樹氏の本を読み進めるうちに、「自閉症の方もこんなことができるのか」と驚きと感動があった初発の感想も、そもそも失礼なのではないかとすら思えてくる。
    それほど素晴らしい文章で、素晴らしい人柄だ。

  • 自閉症はなかなか自分のことを表現できないと思っていたが,こんなに深く言葉にすることができ,他者に届くというのは,すばらしいことだ.そして,自閉症とは関係なく,人と人の関わり方としてあるべき姿がここにあると思う.

  • テレビの特集を見て、東田さんの本を読んでみた。いろいろ思うことはあるけど、この本がすべて本人によるものであるとすれば、やはりこの人は自閉症の中で異質と呼ばざるを得ないと思う。つまり、自分は自閉症であり、「健常者とは違う異質な存在である」ことからスタートして、「それでも自閉症者はこのように感じている、思っていることをわかってほしい」と訴える手法は、「健常者の思考回路を理解」できないと難しいと思うからだ。そして多くの自閉症者にとっては、まさにその理解できないことこそ、ディスコミュニケーションの根本だと思われるからである。東田さんの「自閉傾向」は本人なりの適応の結果の二次的なものであり、primaryには発話失行なのではないか、と思った。

     それでも、日頃自閉症者と接する私達の側にとっては、一読の価値はあるだろう。

  • レポートのネタ探し。
    自閉症者自らの著作が少ない中、日本初の自閉症者の著作。
    翻訳でない、生のことば。
    クリアできれいな論理でことばでつづっているので、見ている世界が非常にストレートに刺さる。
    感情は同じ。ただ、感じ方が違うだけ。これのどこが「障害」だというのか。ただの区切り方・見方の問題に過ぎない。

  • 自閉症の人はこんなふうに思ってるんだーと、たくさんの人に知ってもらえるといいなあと思う文章です。
    自閉症の人が、みんな僕と同じではないと彼も言ってるし、私もそう思うけど、
    半分くらいは同じじゃないかしらと思う。
    まったく同じじゃなくても、
    あぁわかるなあという部分や感覚はいくつもあるし。

    文章で表現できる人は本当にうらやましい。どんどん書いてほしい。
    それを読んで助けられて支えになるので。

  • 2014.09―読了

  • 十人十色という言葉を本当の意味で知るきっかけになりました。
    同時に、一生わからないのだろうとも確信しました。完全にわかったとおもったときは逆に不完全なのかなと思ったり。

    わかろうとする気持ちが完全なのかな。

    うーん、難しいですね笑笑

  • 学ぶことが多かった。こだわりや、パニックなど、どうしてこういう行動をしてしまうか、きちんと言葉で説明しようとする筆者がすごい。他の著作も読もうと思う。

  • 著者のお姉さんを知っていたこと、最近自閉症ではないですが障害を持つ人と接する機会が増えたことがきっかけでkindle unlimitedで借りました。特に彼の「確認」と呼ばれる言動はなるほど、と思うところも多かったです。
    例えば道行く人の半分の人がこの本を読んで、こういう風に考えて動る人もいることがわかれば、もっと優しい雰囲気になるのかななんて考えてしまいます。
    自閉症に限らず「あたりまえ・普通」と思われていることを同じようにできない人がいること、その気持ちを想像しようとするきっかけになると思います。

  • 自閉症の東田直樹さんが語る、自閉症の世界。自閉症の人は、思っていることを伝えることが難しく、理解されにくい。けれど、東田さんはその壁を乗り越え、言葉にし、自分の世界を教えてくれています。

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著者プロフィール

1992年生まれ。重度の自閉症でありながら、パソコンおよび文字盤ポインティングによりコミュニケーションが可能。著書『自閉症の僕が跳びはねる理由』が現在30か国以上で翻訳され、世界的ベストセラーに。

「2020年 『世界は思考で変えられる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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