- Amazon.co.jp ・本 (439ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901006750
作品紹介・あらすじ
バグダッド在住のイラク女性、リバーベンド。彼女のブログ「バグダッド・バーニング(バグダッドは燃えている)」には混迷を極める占領下のイラク状況が克明に記されている。犠牲になった人々、破壊されていくイラクに思いを馳せて傷ついた心。米軍の家宅捜索によって味わった屈辱と怒り。亡命イラク人が中心となった暫定政権に対する不信感。誘拐や略奪に脅える日々。治安悪化や社会の混乱のなか、仕事や学業をあきらめざるをえない状況に追い込まれていく女性たち。リバーベンドの綴る文章に、イラクの普通の人々が感じている「失望と消耗」、そして「ある種の諦めをともなった怒りと恐れ」が込められている…。主権移譲された新政権によるイラクの今後に、彼女たちの想いは反映されるのだろうか。
感想・レビュー・書評
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イラク戦争を題材にした映画やドラマ、すごく目にします。でもそれは全てアメリカ側から観たもの。
イラク戦争はあっという間に終わったものの、後処理に物凄い時間と労力を費やし、はたまた原因として掲げられた生物兵器もなかったという何ともお粗末な戦争だったという認識ですが、そのイラクに普通の人が暮らしているということを忘れがち。
この本はそのイラクに住む普通の20代の女性が日々綴っていたブログを書籍化したものです。
普通の20代の女性はハンドル名がリヴァーベンド。
内容が内容だけに住んでる町の名も自身の名も家族の名も実名では綴ってないものの、たぶん、北部居住でリベラルなスンニ派(スンニ派だけどシーア派やキリスト教徒とも共存して暮らすことを理想としている)
また、高学歴で戦争前はプログラマーとして働いていたみたい。
ここでまた、よく誤解するのはムスリムの女性は働いてはいけないので一夫多妻制なんだって思っちゃうこと。
イラクは違うんですよね、女性も働いています。いや、、働いていました。
戦争が始まるまでは、、、、
と、いう風にイラクの戦争前の普通の暮らしぶりを交えながらアメリカをはじめとする連合軍の支配下の状況を綴っています。
彼女はその後、シリアに亡命するもシリアも戦争に入ってしまい、現在は消息不明らしいです。どこかで何とか生き延びていて欲しい。
書籍の感想としては、、、面白いけど、やっぱりリンク先もすぐに飛んでって読みたいので、ブログで見る方がよかったかな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人類はこういう風にしか発展できないのだろうか。
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イラク戦争とは、アメリカが内部に抱える問題を丸ごとイラクの地に炸裂させたようなものだったのではないか。サダムとビンラディンが消えても、この戦争による傷を多くのイラク国民は忘れないだろう。
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大量破壊兵器を理由にブッシュ元大統領が起こしたイラク戦争。
そのイラクに住む人々は一体何をみたのか。
リバーベンドという現地在住の女性がイラク戦争の真実を事細かに綴ったブログを本にまとめたもの。
現在ではイラクに関する報道は数が少なくなりましたし、この本の内容自体過去のことです。
それにしても人間というのはここまで残酷になれるものかと目を疑いたくなります。
小説ではありません、実際に起きた出来事なのです。
世の中はなぜこんなにも不条理なのでしょうか。
戦争を起こした張本人が楽しそうに始球式をする姿に怒りを覚えます。 -
戦争が必要なときもある、ってそんなことをまだ言える人が居るならば、是非読んで欲しい。
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ブログ(http://www.geocities.jp/riverbendblog/)を日本語に訳して、本にしたもの。略奪や誘拐、水不足などのイラクの現状に対して、力強い言葉で世界に向かって語りかけるこの女性に、胸が震える。
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バグダードからのウェブログの書籍化。繰り返し読んでいるが、読むたびに発見が。
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「リバーベンド」という名前で戦時下イラクの現状を伝えるイラク人女性によるウェブログ。イラク版「アンネの日記」とも呼ばれている。
このウェブログには、イラクの現状や、現地の人の感情が詳しく書かれている。
そのウェブログを書籍化したもの。日本語。
☆今すぐ読めるサイバー版「Baghdad Burning」
日本語版(Operaなどの非IEブラウザで見たほうが良い)→
http://www.geocities.jp/riverbendblog/