- Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
- / ISBN・EAN: 9784901142670
作品紹介・あらすじ
その生い立ち、ベストセラー作家として成功する秘訣、文章の極意、小説の大事な三つの要素等々、キング20年ぶりの書き下ろしノンフィクション。
感想・レビュー・書評
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「11/22/63」を読んでいたら、「イット」の主人公たちが現れ、 このようなクロスオーバーって他の作品も過ごしてしまってるんじゃないかと思い、ずっと積ん読のままだった小説作法を読んでみた。 期待した答えは書かれていなかったが、これがめっぽう面白くて結局最後まで読み切ってしまったある。 冒頭のプロフィールエピソードの羅列はスティーブンキングの「すべらない話」。稀代のストーリーテラーが笑かしにかかっているわけで面白くないわけがない。 本当に声を出して爆笑してしまった。
ここから本店の半ば how to ものを意識した小説作法が始まるのだが、 むしろ「キャリー」、「デッドゾーン」、「the Stand」のメイキングものとして楽しめる。ハウツーとしての価値はほとんどない。 いやいやそれはあなたスティーブンキングだから言えることでしょうといったことばかりだからだ。 天才とはかくいうべきものではあるが。
しかして本作は 最終章へ向かう、それこそ「事実は小説よりも奇なり」もびっくりの展開だ。こんなにドラマチックな文章読本は過去も未来もありえないだろう。
ナチュラルボーン小説家として 驚愕と共に改めて崇めてしまう理由であった。 -
とてもフランクに、赤裸々に、
生い立ちから、書くことについて、
話してくれている。
あの、スティーヴン・キングに
こんな歴史あり! なのか。
と、引き込まれて読んだ。
とにかくよく読むこと、よく書くこと。
彼がくれるメッセージは、応援にも読める。
深く温かい愛情に包まれて、書かれた作品。
さぁ、君も。
そんな背中を押す手のひらの温もりを感じる
一冊だった。 -
ハウツー物というよりは、エッセイに近く、真似や二番煎じは通用しない。応用も難しそう。
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vol.2 お客さんの動線の作られ方
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キングさんの物書き指南書。
前半はいつもの饒舌なキング調なのに、後半の「小説作法」はかなり厳しい大先生風。どうしたのかと思ったら、後半は事故の後に(直後に!)書いたらしい。
第1稿ができたら6週間は寝かせること。第2稿で1割削ること。副詞は極力使わないこと。大事なのは情況(の動き)と会話。よく読み,よく書くこと。――がキング先生の教えです。 -
以前読んだときは、あまりおもしろさを感じなくて途中でやめた。今回、またひっぱりだしてきて、トイレに置いて毎日少しずつ読んだ。前回とちがって、かなり面白く感じた。具体的なハウトゥとしては、「たくさん読んで、たくさん書け」、「削れ」、「副詞は最小限」、「能動態つかえ」とか。後半のふたつは日本語の場合にどれほどあてはまるのかは、まだよくわからないけど、前半は確かにいえる。キングという人は、書きたいものがマグマのように噴出してくるんだろうなあ。これを読むと、自分が「かきたいもの」というのがあまりない、あるいは、そのための回路が開いてないというのがよくわかる。翻訳が、ところどころ、「なんでこんな言葉遣いにしたんだろう」と首をひねるところがある。原文でどうひょうげんしてるのか、知りたくなった。""
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「優れた作品は常に、事件ではなく人物が話を締めくくる。」
面白かったー!
半生記と小説の書き方を、とてもユーモラスに書いている。
何度も吹き出してしまったが、根底はとても誠実で、本当に本を読む、書くことが好きなのが伝わった。
「ダンボは魔法の羽根で空を飛んだ。受け身や罪な副詞にすがるのは、この羽根の助けを借りたい気持からに違いないが、ここで忘れてはならないのは、魔法は生来の通力で、ダンボは羽根がなくても飛べることである。」 -
とても勉強になる。特に「余計な副詞で文章を飾るな」という教訓を、しっかり心に刻んでおきたい。
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図書館で。
ハルチカを読んでいたらこの本が紹介されていたので興味を持って借りてみました。アルコール依存症の時の話はそれほどなかったような…?
中々大変な生い立ちの持ち主だなあということと、緻密に考えて小説を作り上げているんだなあということがよくわからいました。まあどの分野でもそうなのでしょうけれどもその道で食べて行くということは大変な努力と勉強とそして根気が必要だということなんでしょうね。別に小説家になりたくて読んだわけではないですが文章は簡潔に、とか無駄を省いてわかりやすくとか中々勉強になりました。
読んでいて悪文の例には結構クスリと笑わせていただきました。面白い…訳ではないですがこんな風に建造物のように文章というかお話というものは作られていくんだなあということが理解できて面白かったです。