読むので思う

著者 :
  • 幻戯書房
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本棚登録 : 85
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784901998383

感想・レビュー・書評

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  • #荒川さんを読む。かわいくて、射程が長くて、エロい。どんどん読む。書いてあるのはおもに本のことだけど、本だけでなく、そのぐるりのことも荒川さんは見まわす。記事の切り抜き方、付箋の配色、内容見本や束見本の楽しみ、高見順の本の紙質、古書価をしるす鉛筆は2B、真夜中に本を仕分けするときの一青窈。

    #もしかしたら本より、そんな周縁のことの方がだいじなのかもしれない。ぐるりの方が本なのかもしれない。思うので、時には荒川さんも思うままにばっさり。日記のコツではブログにも言及して、「ネット時代はもう古い、と考えたい。」とか。

    (2009/03/18)

  • やっぱり荒川さんの文章を読むと、俄然本が読みたくなる、読んでない本の存在に焦ると同時にワクワクして、いやいや全部は読めないからね、と自分を落ち着かせる。荒川さんの紹介している本を読んでいなくても、(これからも読めない、読まないだろうなあと思うのもたくさんあるけれども)それでも荒川さんの文章を読んでいると楽しい、本の可能性、読むかもしれない可能性にワクワクしっぱなし。

    P19 本を読むと、何かを思う。本など読まなくても、思えることはいくつかある。だが本を読まなかったら思わないことはたくさんある。人が書いた作品のことがらやできごとはこちらには知らない色やかたち、空気、波長をもつ。いつもの自分にはない思いをさそう。読まないと、思いはない。思いの種類の少ない人になり、そのままに。そのままはこまるので、ぼくも読むことにした。和田傳『鰯雲』(角川文庫・一九五八)。遠ざけていた。昔の農民文学には思うことはないと感じていたから。

    (もっと書いていたんだけど、途中で消えてしまった、ものすごく悲しい。)

  • 2014年2月15日(土)、読了。

  • なんだか複雑に思いが絡み合って、言葉にするのに苦労する。読んでいて感じたり考えたりさせられることがものすごく多かった。この本は、あえて単行本で買ってよかったと思う。文学と読書と言葉について書かれたエッセイではあるけれど、そこから生き方が見えてくる。

  • 荒川さんの読書は深く広い。心が打たれ、書かれている本を読みたくなります。それ以上に、もう一度この本が読みたくなりました。

  • 又出たよ。
    すぐ買ったよ。
    ゆっくりちょびちょび読むよ。

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著者プロフィール

荒川洋治
一九四九 (昭和二四) 年、福井県生まれ。現代詩作家。早稲田大学第一文学部文芸科を卒業。七五年の詩集『水駅』でH氏賞を受賞。『渡世』で高見順賞、『空中の茱萸』で読売文学賞、『心理』で萩原朔太郎賞、『北山十八間戸』で鮎川信夫賞、評論集『文芸時評という感想』で小林秀雄賞、『過去をもつ人』で毎日出版文化賞書評賞を受賞。エッセイ集に『文学は実学である』など。二〇〇五年、新潮創刊一〇〇周年記念『名短篇』の編集長をつとめた。一七年より、川端康成文学賞選考委員。一九年、恩賜賞・日本芸術院賞を受賞。日本芸術院会員。

「2023年 『文庫の読書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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