机の上の仙人: 机上庵志異

著者 :
  • ゴブリン書房
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本棚登録 : 139
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902257298

作品紹介・あらすじ

童話作家の机の上に突如あらわれた、身の丈およそ二寸余りの小さな仙人-名は、机上庵方寸。中国の奇譚集『聊斎志異』をもとに、「コロボックル物語」の作家が描く、机上のファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 岩波文庫の聊斎志異は読んだことがあり、「竹青」(鴉が出てくる話し)は思い当たったが、あとは似たような話しがあったような気もするが覚えていなかった。日本風に翻案されており、違和感なく楽しめた。

  • 聊斎志異の翻案作。挿画は岡本順さん。少しずつ穏やかに読めて良かった。

  • 机上庵先生が「聊斎志異(りょうさいしい)」という本の中の話をいくつも聞かせてくれるという内容。
    机上庵先生の語る話は量は少ないが、オチもついて楽しめる。
    ただ、もっと話を長くして内容を深くした方がもっと楽しめたのでは⁉、作者が佐藤さとるだからそうできたのでは⁉、と思ってしまう。そこがちょっと残念な気持ち。

  • コロボックルの佐藤さん作品。
    作家の机の上に突如現れた東屋。
    中から小さな犬と小さな人が現れて、不思議な語りを聞かせてくれる。
    それは祖母が大事にしていた本に関係しているようで…っというおはなし。
    挿絵は鷹狩りのが一番好き。わくわくする!
    柳斎志異、名前は聞いたことあるが読んだことはない。
    なんか面白そう。よい訳があれば読んでみよう。
    烏の陣羽織の話、八咫烏シリーズはここらへんに着想をえていたのか!?
    いやあ、ぜんっぜん知らんかったーー。思わぬところで話が繋がっておもしろい。
    浮葉さんの話はいい感じでまとまってますが、陰陽師さん、てっきり振られた男が意趣返しで呪いでも発注されたのかと思ったら、まさかのよかれと思って、とは。
    えっとそれならせめて本人にちょっと説明してあげても、とも思うがそうすると運命が変わらない、とかもあるんかも。
    机上仙人、また会いたい。

  • 興味を惹かれる設定ではあったけれど、そこからの展開が何もなく、期待外れ。
    ひとつひとつの挿話はそれなりによくできているけれど、それで結局。。。。? な感じ。
    どこかで何かがつながっているのかと思いきや、結局何もないまま終わってしまった。がっかり。

  • 机の上に小仙人がいきなり庵を建てて犬と暮らし始めたら・・・、そりゃびっくりするって・・・。

  • 机の上の仙人が語りきかせてくれる物語集である。
    この外枠の「仙人」がどこか憎めず、ユーモラスで可愛らしい。

    中身のエピソードはどこか懐かしいような奇譚集である。
    中国由来と言えばそうなのだろうが、もうちょっと日本の土地にも馴染んだような空気を持っていて、ほろっと切ないような楽しいような、大人のおとぎ話集である。

  • 童話作家の机の上にあらわれた小さな庵と小さな仙人(のようなもの)。机上庵方寸という名のその先生は、摩訶不思議な話をさらさらと語りはじめる。

    さすが佐藤さとるさん。すばらしい語り手だなと思う。オチがあったりなかったりの不思議な昔話がとてもおもしろい。もとになった中国の奇譚集『聊斎志異』も読んでみたくなった。

    「籠つくりの仙人」「衛士の鴉」がとくにすき。
    「竜宮の曲」「狐合戦」もおもしろかった。

  • 中国の『聊斎志異』を下敷きにしたお話。

    こんな庵が机上にあったら、楽しいだろうな。

    岡本さんのイラストもマッチしてていい感じ。

  • 机の上に住んでいる机上庵方寸先生が語る不思議なお話。
    昔話にありそうな、狐や鴉や鬼や妖しや…そんな話を語ってくれる小さな人。そんな設定だけでも面白いが、先生が語る話もなかなか面白かった。
    前回読んだ『人外境ロマンス』と時代は違えど人間と人外という共通点があり、でもよく考えたら昔から日本に根付いているのはこういう話だよねと気付く。(かぐや姫とかつるの恩返しとか…)中国の『聊斎志異』という話が元になっているようで、こちらも読んでみたい気がする…。

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著者プロフィール

1928年、神奈川県横須賀市に生まれる。1959年、『だれも知らない小さな国』を出版し、毎日出版文化賞、国際アンデルセン賞国内賞他を受賞。コロボックルシリーズをはじめ、『かえるのアパート』、『おばあさんのひこうき』などの名作を次々に発表。日本の児童文学の代表的作家の一人。

「2009年 『もうひとつのコロボックル物語 ヒノキノヒコのかくれ家 人形のすきな男の子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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