机の上の仙人: 机上庵志異

著者 :
  • ゴブリン書房
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902257298

感想・レビュー・書評

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  • 机の上に住んでいる机上庵方寸先生が語る不思議なお話。
    昔話にありそうな、狐や鴉や鬼や妖しや…そんな話を語ってくれる小さな人。そんな設定だけでも面白いが、先生が語る話もなかなか面白かった。
    前回読んだ『人外境ロマンス』と時代は違えど人間と人外という共通点があり、でもよく考えたら昔から日本に根付いているのはこういう話だよねと気付く。(かぐや姫とかつるの恩返しとか…)中国の『聊斎志異』という話が元になっているようで、こちらも読んでみたい気がする…。

  • 小学生の頃親しんだ佐藤さとるさんの作品。
    大人になって再び出逢えたことの幸せ。
    作家生活をこれだけ長らくされていれば、本当に仙人のような分身?をお持ちなのかも(*^v^)
    翻案という言葉も初めて知りました。
    中国の奇譚集『聊斎志異(りょうさいしい)』をもとに、登場人物と物語の舞台を日本に変えて作り直された、机上の壮大な和製ファンタジー。
    佐藤さとるさんの作品には水上勉さんの挿画でしょうと思っていましたが、岡本順さんの挿画も物語の雰囲気にピッタリ合っていて素敵でした。
    幼い頃、佐藤さとるさん作品や日本の民話集を好んで読んでいたことを思い出しました。
    続きがもっと読みたいと思わせてくれる幸せな読書でした。
    2014年お気に入り。

  • 童話作家の机の上にあらわれた小さな庵と小さな仙人(のようなもの)。机上庵方寸という名のその先生は、摩訶不思議な話をさらさらと語りはじめる。

    さすが佐藤さとるさん。すばらしい語り手だなと思う。オチがあったりなかったりの不思議な昔話がとてもおもしろい。もとになった中国の奇譚集『聊斎志異』も読んでみたくなった。

    「籠つくりの仙人」「衛士の鴉」がとくにすき。
    「竜宮の曲」「狐合戦」もおもしろかった。

  • 中国の『聊斎志異』を下敷きにしたお話。

    こんな庵が机上にあったら、楽しいだろうな。

    岡本さんのイラストもマッチしてていい感じ。

  • なじ■

    机の上の小さな仙人、
    机上庵先生の語る摩訶不思議な物語。
    中国の奇譚集『聊斎志異』を
    日本風に翻案した翻案集。


    読み易く温かなストーリーで、
    岡本順さんの挿絵がまた素晴らしいです。
    「浮葉太夫」の扉絵にはハッと目を奪われました。

    『聊斎志異』は諸怪志異
    http://booklog.jp/users/erinaji/archives/1/4575931667
    で興味を持っていたので、
    いくつかのお話が読めて楽しかったです。

著者プロフィール

1928年、神奈川県横須賀市に生まれる。1959年、『だれも知らない小さな国』を出版し、毎日出版文化賞、国際アンデルセン賞国内賞他を受賞。コロボックルシリーズをはじめ、『かえるのアパート』、『おばあさんのひこうき』などの名作を次々に発表。日本の児童文学の代表的作家の一人。

「2009年 『もうひとつのコロボックル物語 ヒノキノヒコのかくれ家 人形のすきな男の子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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