物物

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902519068

作品紹介・あらすじ

画家・猪熊弦一郎が集めた「物」をスタイリスト・岡尾美代子が選んで、写真家・ホンマタカシが撮りました。

感想・レビュー・書評

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  • いのくまさんの作品が私は大好きだ。鳥や顔のモチーフのなんともいえないゆるい(といっては失礼だろうか)感じや、抽象的な丸や四角の並んでいるものも。
    MIMOCAへ行くと、そうした作品に混じって、私物のコレクションが陳列されている。これがまた愛らしく、ずっと眺めていたくなるものなのです。
    この本は、そんなコレクションを撮影した一冊。スタイリストの岡尾さんが選び、ホンマタカシさんの撮影(編集とデザインは菊池さん!)というスタッフの顔ぶれも素敵。コレクターにはたまらなさそう、というものから、きっと本人にしか価値のなさそうなものまで並んでいますが、どれもとっても愛らしい。撮影時の岡尾さんとホンマさんの会話が本文になっているのだけれども、二人の楽しそうな感じったらない。

    そして印象的だったのは最後の解説。これらのコレクションについて「集めようとして集めているのではなく、過ぎ去った時簡に対するごく個人的なノスタルジーの具現」

    だからきっと、ずっとそばに置かれていたのかなあとも思う。

  • ゆっくりページをめくってながめている内に自然と口角があがっていた。
    猪熊弦一郎さんにまつわるもろもろがすきだなあと改めて感じた一冊。

  • 装丁きれい

  • 画家・猪熊弦一郎が蒐集した愛すべき「がらくた」を岡尾美代子がチョイスし、それをホンマタカシが撮影した非常に贅沢な一冊だ。
    見開きの片面が写真、もう片面にはきわめて少ない字数で、それを撮影したときの岡尾美代子とホンマタカシのやり取りが再現されていて、なんだかふふっと笑いたくなる空気感がある。
    猪熊さんのコレクションは『画家のおもちゃ箱』を読んだときからセンスいいなぁ、すてきだなぁ、と思っていたけど、そのコレクションを猪熊さん以外の人の視点から選択されるとまたおもしろい。
    できたら、撮影されたがらくたたちのサイズがわかる表記があったら嬉しかったなぁと思う。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784902519068

  • 金曜日の夜、遅い時間に味わいたい。

  • 取りあげている物はがらくたとしながらも、本のつくりはきわめて贅沢だ。
    撮影、選ぶ人、文章をよせる人も著名な方ばかり。そういえば最近読んだ松本竣介の本の一文も堀江敏幸氏だった。
    表紙は昔の物理の教科書をイメージか?これも贅沢というか、余裕かしら。

  • 猪熊弦一郎さんの『画家のおもちゃ箱』って本が欲しくてずっと探してたけど、全然売ってるところがわからず、最近こんな本が出ているのをしりちょっと欲しくなった

  • p.43のようにして、よい木の器に、まるくて滑らかなものを集めていくというのは、きっと楽しいことだろう。

    編者らが選んだからということもあろうが、印象に残るものには、猪熊が少し手を加えているものが多い。色を塗ったり、文字を書き込んだり。コレクターではない、ノスタルジーなのだと巻末のエセーでも書かれているとおり、ある意味、物による日記なのかもしれない。

    この本のもとになった、『画家のおもちゃ箱』という本があるのだが、すごいプレミアムがついていて、ちょっと手が出ない。

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著者プロフィール

(いのくま・げんいちろう)1902(明治35)年、高松市生まれ。1921(大正10)年、旧制丸亀中学校(現丸亀高校)を卒業、上京し東京美術学校(現東京藝術大学)で藤島武二に師事。昭和初期、帝展を舞台に活躍し、第10回、第14回帝展で特選となる。1936(昭和11)年、小磯良平らと新制作派協会を結成。1938年、フランスへ渡り、アンリ・マティスに指導を受ける。1955年、ニューヨークにアトリエを構え以来20年間滞在。ニューヨークでの個展をはじめ内外の美術展への出品など多数。1964年、国立近代美術館賞を受賞。1975年、ハワイにアトリエを移し、以後多数の作品を制作。その間、株式会社三越の包装紙「花ひらく」のデザインや、1948年から40年間にわたる「小説新潮」の表紙絵の制作など幅広い分野において活躍する。1991(平成3)年、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館開館。1993年、第34回毎日芸術賞受賞。同年5月17日、90歳で逝去。

「2023年 『マチスのみかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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