非常階段 A STORY OF THE KING OF NOISE

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  • K&Bパブリッシャーズ (2010年9月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784902800173

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非常階段 A STORY OF THE KING OF NOISEの感想・レビュー・書評

  •  結成30年を超えてなお、過激な爆音を鳴らし続ける「ノイズの王者」非常階段のバイオグラフィ本。ヒストリー部分と、JOJO広重を始めとする各メンバーがお気に入りのディスクを語ったエッセイ(これはそのまま、それぞれの個人史としても読める)部分の2部構成になっている。
     広重自身の前書きにもあるように、これは非常階段というバンドの歴史を記した唯一の書であると同時に、日本に於けるノイズ音楽の成り立ちから現在までを、観念的にではなく、あくまでも実証的に追った初めての本とも言える。それは、音楽の既成概念への反語表現であり、人を不快にさせる反社会的な<雑音>そのものだったノイズが、一種のエンタテインメントとして成立するに至った日本独自の歩みを解き明かす試みでもある。昨年おこなわれた30周年記念ライヴの模様が冒頭に記されているが、かっては日常の因果律を破壊し常識やモラルを粉砕した汚物まみれのステージが、歓喜に満ちた祝祭の場へと変容していた事実が描かれる。それはノイズがポップ音楽の表現手段のひとつとして定着したオルタナティヴ以降の動向を反映した結果であり、「ロックからノイズに向かったのではなく、ノイズの混沌から後にロックやパンクやテクノといった形のある音楽が分化したような」日本の状況をも示している。それは紛れもなく非常階段らの功績なのだ。本書は同時に、パンク以降の関西アンダーグラウンド・シーンの成り立ちや複雑に入り組んだ人脈を解き明かしてもくれる。さまざまに描かれるエピソードも楽しい。
     ただ、事実関係の検証を中心に描かれているぶん、首謀者である広重個人の思いや葛藤、感情の襞のようなものは、さほど語られない。常軌を逸した爆音ノイズを延々と30年以上も高いテンションで続けてきた、その原動力となったもの、モチベーションのありか。それが知りたかった。

  • ふーむ…という感じでした。
    そんなに遠く離れていた訳ではないけれど、全く別の世界のように感じていたノイズ・シーンの一部の断面を知ることが出来ました。

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