叫びの都市: 寄せ場、釜ヶ崎、流動的下層労働者

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著者 : 原口剛
  • 洛北出版 (2016年8月31日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (409ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903127255

叫びの都市: 寄せ場、釜ヶ崎、流動的下層労働者の感想・レビュー・書評

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  • 釜ヶ崎、寄場、暴動など周辺化された労働者にスポットを当てた力作。論文資料としてもいいし、読み物としても深みがあった。
    労働者がいかに資本家、国など様々なものに踊らされ、矛盾を背負わされたのか。

    日本
    ・年功序列→日本的雇用慣行の再編→成果主義
    ・大家族→核家族化
    一般的に、労働者を語る場合には日本の社会制度、家族システムなど様々な側面から分析していく。雇用契約自体も雇用主から提示される場合が殆どで、違法労働も頻繁ではない。

    ところが、日雇いや出稼ぎ労働者などは雇用契約そのものが特殊なため、資本家や国の制度によって大きく左右される。周辺化されるゆえに使い捨てられ、団結することも禁じられる。
    現在では、携帯電話で現場へ行くため、現場をボイコットしたり、危険な企業を教え合うこともできない。不当な労働をする中でも、関係性がつなげた釜ヶ崎とは違う点だ。

    本著を通じて、働くという根源的な問いを与えられた気がした。今後、労働人口減少、年金抑制(将来的に崩壊?)など社会制度を運営することが困難になっていく。
    女性、高齢者だけでなく、周辺化された労働者への関わり方が問われる。

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叫びの都市: 寄せ場、釜ヶ崎、流動的下層労働者の作品紹介

夜の底、うねり流れる群れ ――― 
 流動する労働者(流動的下層労働者)たちは、かつて、職や生存を求め、群れとなった。かれらは、都市空間の深みを潜り抜けたのだ。山谷‐寿町‐笹島‐釜ヶ崎を行き交う、身体の群れ。その流動は、いかなる空間を生み出していったのか。
 私たちはすでに「釜ヶ崎的状況」を生きている。「寄せ場〔よせば〕」の記憶は、今を生き残る術〔すべ〕を手繰りよせるための、切実な手がかりなのだ。地表を横断する群れとなれ、君みずからの「寄せ場」をつくれ ―― 過去からの声は、そう私たちに耳打ちしている。

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