松居直講演録 こども・えほん・おとな (「絵本で子育て」叢書 5)
- NPO法人「絵本で子育て」センター (2013年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (94ページ)
- / ISBN・EAN: 9784903607108
感想・レビュー・書評
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学びになりました。
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2022.9.25市立図書館
最新刊の自伝的エッセイ「私のことば体験」を拝読して、そろそろ松居直さんの足跡をじっくり振り返っておくべきではないかという(2度目ぐらいの)ブーム到来。
この本は、NPO法人「絵本で子育て」センター主催の絵本講師・養成講座(東京会場)の開講式(2012年)における講演をまとめたもの。
最終的には絵本のすすめにつながるのだが、石井桃子の「幼ものがたり」から彼女の豊かな文章力(=観察眼や感覚)がどうはぐくまれたか推測し、子どもは大人が思うよりずっと耳から聞くことやよく見ることで育っているということを手を変え品を変え伝えている。将来の読書につながる言葉の土台を作るのは絵本だけでなく、自然の中でよく見聞きする体験であり、大人の会話に聞き耳を立てる経験の積み重ねであるというのは、私の実感としてもわかる。読解力の新井紀子さんもこれと相通じる結論だったと思う。(でも、これをうまく啓蒙していくのはなかなか難しいなあ…この本を手にとる人が増えるのがいちばんまちがいないのだけど)
国の有識者懇談会の席で「国語」はやめたらどうかと言った話、絵本作家の抜擢に絵はろくに見ずに話を聞いてピンとくるという話など、なるほどなあと共感して引用したい内容がとにかくたっぷり詰まっていてうれしいが、松居直さんの子どもの本作りを志す出発点が大学時代にであった聖書(ヨハネの福音書)にある「言葉というのは光だ」というイメージである点をもうちょっと深堀りしたい、個人的には。
あと、立命館で白川静門下に入ってそのまま進まれたとしたら、どんな人生になったろうと想像せずにいられない。(でも絵本の世界がここまでゆたかにならない未来なら困る…) -
181101*読了
絵本をたくさん持ってらっしゃるインスタグラマーさんが松井直さんの本を読んでらして、興味が湧いたので図書館で何冊か松井さんの本を借りてきました。
こちらは講演を本にしたものなので、お話を聞くみたいにするすると言葉が入ってきました。
絵本は子どもが読むものではなく、大人が読んで聞かせるもの。言葉が心を作るというようなお話。
もっともっと松井さんの考え方を知りたくなりました。 -
はじめに 「言葉というのは生きる力になるんじゃないか」という文があり、ラボの「ことばは子どもの未来をつくる」というキャッチフレーズが重なりました。内容も共感できるお話がたくさんありました。