ネトゲ廃人

著者 :
  • リーダーズノート
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903722160

感想・レビュー・書評

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  • ネトゲの中毒性に愕然とした。
    そして自分は手を出さなくてよかったと思った。
    ネトゲ廃人の友人に、「ネトゲって面白そうだね。」
    と言ったら即答で、「でも、やらない方がいいよ。」
    と即答で返ってきたのを思い出した。

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  • 私が眠ると、みんな死んじゃう

     本書を読み終えた後に、この言葉を振り返ってみて、深い溜息が出る。こんな世界があったのか。こんなにも凄絶な世界があったのか、と。

     この本は、ネトゲ――コンピュータネットワークを通して他のユーザーとオンラインで同時進行するゲーム――にのめり込み過ぎたあまり、現実社会の生活にまで支障をきたしてしまった、あるいは現在進行形で日常生活が破綻している「ネトゲ廃人」達の「告白集」だ。ネトゲーに関する筆者の意見、依存症からの脱出法なども書いてはいるが、内容がいまひとつであったため、僕の中でこの本は「告白集」と位置付けてるし、多分そうやって読んだ方が面白い。ゲーム好きの人とかなら、知っている単語とか内容が結構あるのでそれだけで読んでて面白いと思う。

     本書を読んで驚くのが「ネトゲ廃人」の層の広さ。大学中退の「ああやっぱりな」的な青年がいるかと思えば、小学生の男の子がいたり、四十代の主婦がいたりする。やはり「ネトゲ」というと二十代のニートがやっているというイメージが強いので、主婦がネトゲをやっているなどというのは素直に驚いた(いやそもそも僕の中のニートの認識が間違ってる気はするが)。パソコンが普及して一般的なものとなっているし、今となってはネトゲは誰の手にも届く、身近な存在になりつつあるのだろう。

     そのような「ネトゲ廃人」等に筆者が質問を投げかけ、答えてもらう。質問の中身自体は平凡なものだが、何しろテーマがテーマなので面白い。ここでの文章は結構淡々と書かれていたのだが、実際の現場はもっと惨憺かつグロテスクなものだと思う。ネタバレするのもアレなので、詳しい内容は実際に読んで確かめてほしい。ゲームに興味がない人でも楽しめると思う。

     ネトゲに関する意見文としては微妙で浅いものだったが、今まで触れられてこなかった「ネトゲ」というテーマが一冊の本という体をなして世に出てきたのは意義あることだと思う。ネトゲをやる人達の間で話題になってはいるし、友達がネトゲにはまっているのを止めたくて読んだ人、ゲーム依存症の人の心理を知りたくて読んだ人もいるようだった。まあでも、少なくとも僕の知人でこの本に書かれているようなヘビーな「ネトゲ廃人」はいない。日常会話で「お前廃人だな」とか言ってられるうちは大丈夫なんだろう。きっと。

  • 「モバゲー」「グリー」「セカンドライフ」「バクロス」等々、ネットゲーム、パソコンゲーム、携帯ゲームのサイトが人気だという。否、人気だとかブームだとかという範疇を越えて、社会現象とも云って良いくらいだ。最初は無料で始められるというのがミソであり、巨大な会員制のネットコミュニティーを形づくっている。その後、様々な有料のアイテムが欲しくなり、ユーザーからの膨大な収入が見込まれるというのだから、関係業界は笑いが止まらない。そんなネットゲームのTVCM市場もひきもきらずに拡大の一途を辿っている。

    今回偶々手にして読んだ「ネトゲ廃人(芦崎治著)」には、そんなネトゲにはまってしまった「廃人」たちの生態がレポートされている。リアル世界以上にリアルなネトゲの世界に足を引き込まれて次第にリアルとバーチャルとの境界を逆転させてしまう「廃人」たち。彼らはおそらく、ネトゲ業界に踊らされていることも意識すること無しに没頭しているに違いない。

    ネット界全般について云えることだが、ユーザーの多くはコミュニケーションを求めて集って来る。それがリアル社会ではなくバーチャル世界のものであったとしても、意に介することも無い。それどころかリアル社会を差し置いて、バーチャル世界に没頭しつつ、廃人の道を辿ることになる。

    同書に登場する「ネトゲ廃人」モデルの多くが、今ではネトゲ廃人を卒業してリアル社会に立ち戻っているという。だが彼らの失ったものは大きい。それは時間という金では買えないものであったり、リアル社会における絆であったり、リアル社会に対するリアルな欲望であったり…。それら若い時間に失ったものを取り戻すことなどもはや不可能だと云えるくらいに奪われてしまうのだ。

    かつて「人を食って生きている」と公言した政治家が居たが、ネトゲ業界はまさしく人を食ってその地位を磐石なものにしつつある。

  • ネットゲームにどんな人がどのようにしてハマっていったのか、
    どんな生活を送っていたのかなど、現在のゲーマーや以前そうだった人達のインタビューを元に、ノンフィクションで書かれた本です。
    自分の知らない世界に興味を持ち読んでみました。
    ゲームが好きな人はもちろん、ネット恋愛を楽しむ人、コミュニケーションとして楽しむ人、そして必要としている人も…。
    共通していた事は、そのゲームにかける膨大な時間と、ゲーム中心の生活…想像以上でした。。
    僕もゲームは好きな方で、ネットゲームにも興味を持っていましたが、この本を読んでゲームに対する考え方が、少し冷静にみれるようになりました。

  • TV、携帯等、どうしても中毒になる人はいると思うので、ネトゲ滅びろとは思わないが、これはすさまじい内容ですね、、

    みんな最後には「子供にはやらせたくない」と言っているようなので、私もそうします

  • 「私が眠るとみんな死んじゃう」
    ネットゲーマーにしか通じない気持ちがある。「ゲーム依存症」という一言では括れない、独自の世界がある。しかしそれは、自らが「廃人」という言葉を使うようにリアルの世界を捨てる、生き方でもある。著者は、19人の「ネトゲ廃人」とともにインターネット・オンラインゲームの光と影を追う。彼らは、一体、どこへ向かうのか。

    元ネトゲ廃人達へのインタビューを纏めたもの。
    韓国がネトゲ廃人大国だと言うのに非常に笑った。

  • ファイナルファンタジー
    モンスターハンター
    ラグナロクオンライン
    スカッとゴルフ パンヤ
    セカンドライフ

    様々なゲームが登場し、
    それらゲームにのめり込んだ人たちの話・・・。

    私ももしかすると、
    あっち側の人間になっていたかもと思うと、ぞっとしてしまう。

  • 20100810
    ネットゲーム中毒でリアルを大変にした人達のインタビュー。
    耳に痛いね。
    知識としてはオススメの書。

  • ネットの世界に引き込まれると次第にバーチャルがリアルを侵食するようになる。
    ネットにハマる理由は三者三様だが、その根本の部分には現代社会の弱点が大きく影響しているだろう。
    人それぞれ何かしらの依存対象を持っている。自分は生産性のないものに依存はしたくないと強く感じた。

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著者プロフィール

一九五四年、富山県生まれ。立教大学法学部卒。新聞コラムニスト助手、週刊誌記者、写真週刊誌記者、テレビ報道番組記者などをへてフリー。環境ジャーナリストの会理事。日本野鳥の会評議員。xx2o-aszk@asahi-net.or.jp

「2000年 『こんなモノなしで、暮らしたい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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