13歳から学ぶ日本の貧困―日本をむしばむ“貧困”が60分で見えてくる

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  • 青志社
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  • Amazon.co.jp ・本 (110ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903853673

感想・レビュー・書評

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  • 経済大国といわれた日本にも確実に経済格差や貧困が拡がっている。貧困は決して他人事ではない。
    そんな“貧困”について知るための恰好の入門書となっている。
    二度の都知事選出馬で、すっかり耳馴染んだ宇都宮健児さんご本人の声がそのまま聞こえてきそうな、文章でした。

  • まだ若い弟にも読んでほしい

  • 「貧困」といえば、アジアやアフリカなど外国で起きているような印象があります。しかし、日本にも貧困で苦しんでいる人がたくさんいます。母子家庭やホームレス、障害者などあら立場の方が貧困に苦しみ、自殺や事件など最悪な状況に追い込まれる事もあります。同じ日本国民として知っておくべき情報ではないかと思いました。

  • ■貧困とは「人間らしい生活ができない状態」になること

    書籍「13歳から学ぶ日本の貧困」
    (宇都宮健児著・青志社刊・110頁)から。
    著者は、冒頭で「貧困について」定義している。
    「貧困」=「貧乏」ではないことも。
    「貧困」とは「貧しい暮らし」を指しているのではないと。
    普通に働いて結婚し、子供を育て、家を買う、
    そんな、ごくあたり前の人生を送ることが
    出来なくなってきている日本は、
    人間として生きていくのが困難な状態である「絶対的貧困」
    とは別に、その社会のメンバーとして生きていくのが
    困難な状態である「相対的貧困」と位置づけている。
    人間らしく、いきいきと毎日を暮らせない状態のことを
    「貧困」というならば、まさしく今の日本は「貧困」と
    いっても過言ではないだろう。
    「働いても働いてもちっとも収入が増えず、
    いつまでたっても貧しい暮らしから抜け出せない。
    そんな生活が長く続き、だんだんと体も心も疲れていく」と
    幸せを感じられない人たちが増えたことを嘆いている。
    「お金はなくても、私は幸せ」と感じられる人が増えること。
    これが私たちに突きつけられた課題であると思う。

  • 日本の貧困率が4位と話題になりましたが、貧困について日本人がもっと知らなければならない実情が客観的なデータからよくわかりました。生活保護の捕捉率を政府が把握してすらいないという事実、欧米の消費者金融事情、貯蓄ゼロ世帯の実態などについて問題提起されています。

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著者プロフィール

1946年愛媛県生まれ。地下鉄サリン事件被害対策弁護団団長、年越し派遣村名誉村長、日本弁護士連合会会長などを歴任。2012年12月と2014年2月の都知事選に出馬。
現在、全国クレサラ・生活再建問題対策協議会副代表幹事、全国ヤミ金融・悪質金融対策会議代表幹事、反貧困ネットワーク代表世話人、人間らしい労働と生活を求める連絡会議(生活底上げ会議)代表世話人、週刊金曜日編集委員、希望のまち東京をつくる会代表、供託金違憲訴訟弁護団団長、公正な税制を求める市民連絡会共同代表、などを務める。
著書に『反貧困――半生の記』『希望社会の実現』(花伝社)、『弁護士、闘う――宇都宮健児の事件帖』(岩波書店)、『わるいやつら』(集英社新書)、『「悪」と闘う』 (朝日新書)、『自己責任論の嘘』(KKベストセラーズ)など多数。

「2017年 『東京をどうする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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