超訳 古事記

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著者 : 鎌田東二
  • ミシマ社 (2009年10月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908151

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超訳 古事記の感想・レビュー・書評

  • 日本の始まりについて書かれた著名な書物の一つである古事記の神代部分を、できるだけ雰囲気を感じれるようにと、他にない試みで作られた本です。どのように作られているかは本書を読んでいただくとして、そのおかげで古事記の面白さに気づかせてくれる内容になっていると思います。断片的に知っている日本の神話を時系列的に把握できたことも大きかったです。もちろん古事記のきちんとした訳本が多数あり、それらを読んでも良いのですが。それにはない(と思う)ほど一気に引き込まれて読んでしまいました。日本の神話を読み物としてというよりも、読み聞かせられているような安心感と好奇心で感じること。さらに古事記を知りたくなる。そういう本です。

  • すぐに読み終えることができるけど、こんなに分かり易く古事記(上巻)が書いてある本はないだろう。天つ神と国つ神、日本そして天皇家の誕生がよく分かる。古事記を現代訳したものではなく、筆者が語り部のように口述したものをテープに起こしたもの。それがかえって物語らしさを生んでいる。古事記を詳しく知りたい人もこの本を最初に読むと理解が早いし、普通の人にはこれだけでも常識的には十分だと思う。

  • 「古事記」は、数年を置いて、たまに読むと楽しい。本書の前は、水木しげるの漫画だった。その前は井沢元彦、もっと前は高校時代か。

     その中で、本書は、著者が二日間で口述したものを、ミシマ社の社長が筆記、編集したというちょっと異色の一冊(あとがきより)。まさに稗田阿礼と太安万侶による共同作業さながらに出来上がった作品。ゆえに逐語訳ではないけれど、かえってそれが、余計な解説を気にすることなく、口述のリズムに乗りながら、詩を愉しむかのようにすらすらと読めて非常に心地よかった。
    情景が目に浮かぶなと感じたが、そこは多分に水木版『古代出雲』のお蔭か。本書を読みながらも、数々のシーンで水木しげるの描く神々の姿が蘇ってきた。『古代出雲』も良い本だったが断捨離で手放してしまったことが、ちょっと悔やまれる(いい本だから、高値が付くかと思ったら二束三文だったぞ、ブッ○オフ! 余談)。

     とにかく、日本にとって大切な記紀神話が、西洋諸国における聖書や神話ほどに身近な存在になっていないのは非常に問題。それが天皇崇拝とか変な右寄りの思想に加担するとかの議論より前に、ベースとしてこうした話が創造されていたことは日本人として、よく知っておくべき。

     古事記の神々の話を読めば、実に人間以上に人間臭く、光と闇、生と死、破壊と再生、男と女という普遍的なテーマが常に記されていて、しかもそれらのどちらが正しいとか間違ったとか、どちらが主従ということではなく、両者が表裏を織りなし、あらゆる事象や人間個人においてすら両面を備えているということを繰り返し教えてくれている気になる。前半、傍若無人ぶりをいかんなく発揮するスサノオ(本書では須佐之男)が、最後には詩を読むシーンなどは、壮大な長編スペクタクル映画のエンディングシーンのようで感動すら覚える。

    「これをもって わが国は 歌ぶりの栄える 詩の国となった のである」

     やまとしうるわし、だな~。
     土着勢力を新勢力が平定していった物語を神の名を借りて正当化しているとか、この神話編の最後が初代天皇の神武天皇に繋がって終わることなんて、どうだっていい。人間の性として、時には善、時には悪、それが表になり裏になり歴史が紡がれてきた。それだけのこと。実に単純明快なことというのが、この「超訳」のリズムに乗って一望のもとに俯瞰できる面白い試みの一冊だった。

    参院選後、三原順子が池上彰に神武天皇の実在を問われたり、天皇の生前退位の意向の話が出るのとは無関係に図書館に予約を入れていたものだったが、まぁ、なんとなくこんなタイミングで読めたのは面白かったかな。

  • 中ノ巻、下ノ巻がないのが残念!!出してケロ!走りながら、散歩しながら、古事記を聞けていいです。

  • オーディブルにて。本人による情感にこもった吹き込みや法螺貝がお見事。

  •  「古事記」の神話編を作者の語りおろしの形で現代語訳した本。叙事詩のようにすらすらと頭に入ってきて、物語を想像しながら気軽に読めた。

  • 古事記や日本神話を知るとっかかりとしてピッタリな一冊。宗教学者であり、フリーランス神主、神道ソングライターでもある著者が、古事記をかみ砕いてわかりやすく壮大な物語に仕立てています。「マンガで読む~」的な本よりよっぽど読みやすくて良いわ。それこそ少年マンガやゲームの中に、日本神話をモチーフとしたキャラクターやアイテム、設定は数えきれないくらい出てくるけど、古事記はそうしたジャパニーズファンタジーの文字通り原点なわけで、ルーツを知りたくなる人も多いはず。でも古事記をそのまま読むのはかなりしんどいし…という場合もこれ一冊で解決です。この本を読んで、もっと知りたくなったら難しい書籍など読んでみたりと、好奇心を刺激される人も多いんじゃなかろうか。レイアウトや装丁も良いし、文字組などユーザビリティ、デザインにも優れていているのがまたうれしいですね。

  • 読みやすかった。詩みたい。

  • 「古事記」の名前は知っているが読んだことがない。
    興味はあるけれど古典苦手だし…

    そんな人はとりあえずこれを読んでほしい。
    詩のような文体で書かれたこの本。
    さらっと読み流すだけでも楽しく、
    初心者にうってつけといえる。
    装丁も美しく1冊持っていて損はないはず。

  • 2014.10.3 読了。『日本古典文学論』ガイダンスで、古事記を扱ったので手に取った。古事記の内容を簡単にさらうのに良い。「超訳」とあるように、原文に忠実ではない。一部日本書紀を参考にした部分もある。本書は著者が語った言葉を文字に起こして作ったそう。つまり、正確さには欠ける。それでも、現在古事記という物語が語りによって口承されるならば、このような形になることは十分ありえるだろう。なにより、内容を知りたくても難しいそうで敬遠していた人でも、予備知識なしで、古事記の世界の一端を感じることができる点が本書の1番の特徴である。日本昔話を見ているようで、平易で面白かった。色々な古事記関連の本を読んで、少しずつ古事記の内容を定着させようと思う。

  • 某先生が古事記についてよくお話をされるので、興味本位で読んでみた。
    なかなか易しいことばで詩みたいに綴られてて読みやすかった。
    日本の神様適当だなあ(笑)

  • とても美しい本です。
    ミシマ社の本は、芸術的だと思います。

  • なんとなく出雲大社や伊勢神宮に行っちゃう前に読んどくといい。

  • 「読みやすい」ということでしたが、神様の名前は訳せないんですよね。。。名前だから当たり前だけど。。。
    読むのに少し苦労しました(;^_^A
    これじゃあ、ほかの古事記は読めませんね

  • 古事記編纂1300年で賑わう出雲を旅をすることになり、改めて古事記神話を手軽に読むべく手にとった本書。古事記上巻の神話部分が、逐語訳という形式を取らず、現代文で、とてもわかり易く平易に語られている。難解な言葉遣いは一切無く、注釈が必要となるような部分も無いので、すんなりと日本の古代神話の世界に入り込んでいける。

    あとがきによると、本書は、著者が幼少の頃から慣れ親しんだ古事記を念頭に、二日間にわたって口述したものを、内田樹先生の出版物でお馴染み、ミシマ社の三島社長が筆記、編集したものらしい。まさしく、現代の稗田阿礼と太安万侶による、古事記決定版とも言える。

    本書に触れることで、断片的に記憶の片隅にあった古事記神話が一連の物語として容易にインプット出来た。

    八雲たなびく出雲の丘を実際に訪れる旅にはもちろんのこと、神話に秘められた意味や暗号を解読する知的冒険の旅に誘われるには、絶好のガイドブック。

  • 古文は高校生以来、とても苦手で、興味があっても古事記などには全く手が出なかった。
    しかし、この超訳のおかげで、ようやく古事記の見取り図が見えました。
    ありがとうございます。

  • 読みやすい。すーっと染み込むように読めた。著者の語りによってできた文章だからなのか。古事記に夢を抱いてる人には良いかも。浮かび上がる断片的イメージはどれも美しい。

  • ものすごく読み易い。ちょっとずるしてる気分になるけど、入りとしてはいいよね。
    神様が人間よりも人間臭いのは古今東西万国共通だな。

  • 請求記号:913.2/Kam
    資料ID:50064858
    配架場所:図書館1階西 学生選書コーナー

  • (No.12-40) 題名どおり、古事記の超訳です。(本文では神様の名前は漢字ですが、面倒なのでカタカナ表記で書きます。)

    子供向けとかマンガなどでは読んでいる古事記。
    一度は逐語訳をと挑戦してあえなく敗退。
    でもやっぱり興味はあって・・・。
    超訳?なんだか面白そうだわ。
    いろいろ思いながら読みましたのでつらつら書いてみます。元になってる古事記は変えようがないのでそれに文句つけてもしょうがないんですが。

    リズミカルな詩のようで歌のようで、これは親しみやすいわ。
    そういえば古事記は元々、口で語って伝えてきたものを記録したんだった・・・。
    その雰囲気を充分に伝えてくれてます。

    私はイザナギ、イザナミが柱の周りをまわって出会うシーンには、以前からすごく不満がありました。女性のほうから声をかけたから障害のある子が生まれ、おまけにその子達を海に流しちゃうなんて。
    それが、あれ?女性のほうからの声かけのシーンがない!著者はあえてカットしたんでしょうか。知りたいなあ。
    でもやっぱり子供は流しちゃうんだけど・・・。

    イザナギ、イザナミが絶縁したあとでたくさん生まれた神様と、最後の三柱のアマテラス、ツクヨミ、スサノオにお母さんっているの?状況から見るとイザナギだけで産んでるみたいなのに。
    スサノオは母を恋しがってうるさくてしょうがないので、イザナギは「母のところへ行ってしまえ」とイザナミのところへ行くように絶縁宣言してる。ということはやっぱりみんなのお母さんはイザナミ?
    日の神アマテラスが姉・女性、月の神が弟・男性というのは興味深いです。なんとなく女性を月に例える事のほうが自然な感じがするのに、古代では違ったのか。
    しかしアマテラスとスサノオは派手にやりあうけど、ツクヨミの影が薄い・・・。真ん中の子の宿命かしら。

    そのスサノオの子孫オオクニヌシはスサノオの娘と出合ってお互い一目ぼれ。ふーん、神様は長生きなのでそれもアリなんだわね。

    オオクニヌシの国づくりに協力する、突然やってきて突然去るスクナビコはなんか不自然。しかも彼と関係があるのかないのか、入れ替わりに祭られることになった三輪山のオオモノヌシ。本当のところ何があったの~教えて~。

    でも古事記で一番不自然なのは、やっぱり出雲の国譲りでしょう。もう不自然さがてんこ盛り。妄想を刺激しまくり。
    不自然なんだけど、でも感動しちゃうのは現実に出雲大社が存在すること。古事記にあって、今もある。これってすごいことですよね!

    ヤマサチ、ウミサチの話は日本昔話的に親しまれてます。出来の良い弟が横暴な兄に勝つ話として。
    でも改めて考えてみると、ひどい弟・ヤマサチだわ。嫌がる兄・ウミサチから無理やり釣道具を借りて、釣り針をなくしてしまうんだから。
    あの釣り針は魔法の釣り針なのよね。だから代わりのものではダメなの。
    で、ヤマサチは探しに出てから3年もたってやっと帰って来た。その間、トヨタマヒメと恋をして幸せな時を過ごしてね。ウミサチに釣り針を返すとき魔力を失わせ、災難にあわせ、最後には兄は弟に仕えることになる。兄を懲らしめるってなにそれ、ひどすぎ。なんかヤマサチって好きになれないなあ。

    ヤマサチとトヨタマヒメの間に出来た子供がウガヤフキアエズ。彼とトヨタマヒメの妹・タマヨリヒメの間に出来た子供のうちの一人が、神武天皇です。神武天皇ってヤマサチの孫だったんだわ。
    まあここから神様の世界から人間の世界になったわけね。

    すらすら読めて、とっても面白かったです。

  • 詩のような文体で、リズミカルに物語がはじまり、一気に展開していく。
    物語を語る声が、音が、耳から身体へ沁みわたっていくような
    不思議な感覚。
    「古事記」と聞くと、なんだか小難しそうで、読みにくそうで
    敬遠してしまいがちだけど、
    きっと昔の人は、この物語を耳で聴いて、どきどきはらはらしながら
    楽しんだんだろうな。
    そんな体験が味わえる、実験的作品。
    目の前にたちのぼる物語は、ただただ、ダイナミックで面白い。
    もっと古事記について、知りたくなる。

  • 前書きなく始まる。そして話を追っていくだけ。もちろんそこには超訳ならではの著者の解釈があり、風景が浮かんでくるかのような、よき本です。それにしても、こうしてくだけて読むと、古事記の神々、ますます自分勝手です。

  • 2010年度【請求記号】913.2||K【資料ID】91101388【配架場所】工大君に薦める

  • 読み物として純粋に面白い。八百万の神とはよく言ったもので、この国の神話には本当にさまざまな神が出てくるなというのがダイレクトに感じられた。そして、そうした神々の人間くささがまた意外で、神話って思ったより身近なものなんだなと感じた。断片的に知っている物語の出所が古事記だったんだ、ということがいくつもあり、こちらも自分にとっては新たな知識となった。

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超訳 古事記の作品紹介

日本誕生の神話は、こんなに面白かったのか! 生老、病死、愛憎、諍い、霊・・・ 全ての物語の要素が宿る『古事記』。本邦最古の書が、1300年の時を超え、「今の言葉」になって蘇る!

宗教学者であり、フリーランス神主、神道ソングライターでもある著者が、魂をこめて日本中の人たちに贈る、感動の超訳。

~ミシマ社創業3周年記念企画~

超訳 古事記のAudible版

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