ほしいものはなんですか?

著者 :
  • ミシマ社
3.73
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本棚登録 : 1969
感想 : 218
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908182

感想・レビュー・書評

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  • R3.3.19 読了。

     好きな作家さんの本だったので、迷わず購入。漫画で描かれているけど、内容は思ったよりも深いなあと思った。
     既婚者や子育て中の方や独身者など、それぞれの立場があり、多かれ少なかれ悩みはある。そして思ったことは隣の芝生は青いですね。女性じゃなくとも読んでいて「それ、わかる」が結構ありましたよ。ないものねだりしないで今を幸せに生きられたらいいのになあ。
    また、別の益田ミリさんの作品を読んでみたい。

  • 家事だけの毎日に焦りを感じ、働こうとするも、夫に「家事に支障が出ない範囲でやるにはぜんぜんOKだよ」と言われ、「わたしのお給料は当てにされず 家事は今まで通りで やりたい仕事もできない」「それじゃあ わたし、なんのために働くの?」と思う主婦のミナ子。

    度重なる子供がいる同僚のフォローに、「困ったときはお互いさま 助け合わないといけないのですから でも、でも、 圧倒的にわたしのほうが多い気がする 助ける回数」と思う独身のタエちゃん。

    10年も前の本なのに、いまだに2人ともの気持ちが、実感を伴ってわかってしまう。
    どうしたら2人がもっと楽しく暮らせるのかなあと考えたけど、もはや1人1人の心持ちの問題ではなく、日本社会がもっと変わらなければだめだという結論に至った。
    というか、男の人も、女の人が「自分が主人公」の人生を生きられるにはどうすればいいか、一緒に考えてくれないと。

  • どうして人は、ないものねだりの人生を歩んでしまうのだろう?
    タエちゃんとママ、2人の対照的な女性の間で、自分のまま生きている小学生・リナの姿にハッとさせられる1冊。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    益田ミリさんによるコミック物語本です。
    1ページは4コマが2列並ぶレイアウトで、シンプルな絵と吹き出しなのでサクサク読めます。

    専業主婦のママと、35歳独身・働くおばのタエちゃん、その両者の生き方を見ながら、小学生のリナが思うことが、胸にとても刺さります。
    しかし正直なところ、ママとタエちゃん、それぞれの抱える負い目と悩み、言動にモヤモヤ・イライラすることが多く、それをズバッと切ってくれるリナの存在がなければ、読み切れなかったかもしれません。

    男性にはピンとこない内容かもしれませんが、「この物語に出てくるパパ、俺と似てるかも…」と思った男性は、将来、離婚の危機に直面する可能性が高いかもしれませんので、興味はなくとも一読してみられるとよいでしょう。
    「女性はこういうところに悩んでいたりするのか…」と、きっと気づきを得られるはずです。

    タエちゃんの
    「人生には自分で休みを決めていい日が必要なの」(引用)
    というセリフが、すごく好きだなあと思いました。

    誰かが決めた休みに、自分を合わせてばかりいる皆さん!(わたしを含め)
    たまには「自分で休みを決めていい日」、過ごしてみませんか。

  • アラフォーのもやっとして、答えの出ない問いに対する子供の返事が面白い。
    読んでもやっとが解決するわけでもなく 笑
    解決はしなくとも、小さな種のようなヒントをもらえるかも。

  • 一人っ子のリナちゃん、そのお母さんで専業主婦のミナ子、そして35歳独身、ミナ子の義妹のタエ子。この3人のに日常を切り取ったマンガです。
    専業主婦のミナ子は、自分が薄くなっていくような・・・世間から取り残されたような寂しさと、少し焦る気持ちを感じています。

    ブログにて詳しいレビューしています*
    https://happybooks.fun/entry/2021/02/28/200000

  • 独身だろうが、専業主婦だろうが兼業主婦だろうが、そらみんな大変だ!
    比べるなら過去の自分だ。
    …と自分に言い聞かせる。

  • 『ほしいものは なんですか?』

    自分の時間♬
    洋服を試着して 買ったり。
    本を 読んだり。
    回転寿司も 行きたい!

    リナちゃんの問いかけ
    『大人はどうしてサンタクロースがいるってうそつくの?』

    タエちゃん
    『そりゃ、できるだけ長く夢みる時間を過ごしてほしいからだょ』
    『大人になるといろいろ大変だからね〜』

    タエちゃんに共感しました!
    私は、お正月休みには おそばを食べて、気持ちが余裕ができて、考え事をしたり、昼寝もできるので。
    お正月休みが ゆったりできる時間です。
    ほしいもの!
    そんな時間が貴重だなと あらためて思いました。

    ヾ(。>﹏<。)ノ゙✧*。

  • 自分で選んだはずの人生、でも何か足りない。
    周りから見た自分は幸せだという。でも本当に?
    年々欲しいものが分からなくなっていく。

    そんなジレンマが描かれた1冊。
    夫も子供もいるけど仕事をしていない、ママの気持ち。
    周りが言う「贅沢な悩み」に対して「うるせーんだよ」が好きでした。そうだよね。他人にはわからない、自分の中のもやもやだから。

  • アラサー独身のタエちゃんと、アラフォー専業主婦のミナ子さん。ミナ子さんの子供のリナちゃんを介して、それぞれの世の中における立ち位置や、幸せについての思いが語られている。リナちゃんのコメントはいちいち鋭く、芯を食った質問にドキッとさせられる。
    本来大きくなれるアラカシの木は、生垣になるために刈り揃えられ、その役目を担っている。その姿を、会社員としてのタエちゃんと重ね、「わたしアラカシの木好きなんだ」という、リナちゃん。

    「人はすべての質問に答えなくていいのである。
    すべてに答えようとすると、自分を見失うんだよ」というタエちゃん。

    押し付けがましく無い、静かなエールに勇気づけられると同時に、自分以外の人も、こんなにも自己の存在について、グラグラと考えているんだなあと、何となく慰められた。



  • 隣の芝生は青く見える。
    自分の人生は他の誰でもない、自分自信が主人公。

著者プロフィール

1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書に『欲しいものはなんですか?』『みちこさん英語をやりなおす』『そう書いてあった』『今日の人生』『しあわせしりとり』『すーちゃん』シリーズ、『マリコ、うまくいくよ』『僕の姉ちゃん』シリーズ、『スナック キズツキ』『ツユクサナツコの一生』『ヒトミさんの恋』『ランチの時間』等がある。

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