街場の文体論

  • 1197人登録
  • 4.35評価
    • (179)
    • (135)
    • (41)
    • (4)
    • (1)
  • 157レビュー
著者 : 内田樹
  • ミシマ社 (2012年7月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908366

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
内田 樹
有効な右矢印 無効な右矢印

街場の文体論の感想・レビュー・書評

  • 読み手への敬意があるかないかってすごく大事ですよね…
    最初からガツンとやられた気がしました。
    書くこと、伝えることの難しさ。
    またあとでもう一回読もうと思います。

  • シリーズ最後、最後の大学講義。
    文章作りための講義。大学の講義だと感じさせるところを残している。
    いきなり、粗忽な人の説明を文章にしろという。文章を書くためには、自分の中にいる他者を見つけなければならない。作家として仕事をするには。¥、地下室の下の地下室、手付かずの鉱脈を探し当てる。誰を意識して、何を伝えるのか?万人向けのメッセージは誰にも届かない。
    母⇒赤ちゃんへ、「あなたがいて私はうれしい」鏡像的なメタ・メッセージのやりとり。理解できなくとも届く。
    あなたは、そう問うことでよって何が知りたいのか?自分の判断の根拠を説明できる。学問は、象牙の塔に入ってしまった。再び出る時代である。

  • 話が途中でいろいろ飛躍するんで、読み始めは戸惑ったけれど、読み終わった後思ったことは、「この話を学生時代に聞きたかった~!」ということにつきます。しかもこの内容をその場で、生の声で聞けていたら、また違った結果になったと思うんですよね。文章を読んでてさえそう思うのだから、このライブ感、半端ないだろうなぁと思います。
    そうです、話している内容が重要なんじゃなくて、「この人、うちらになんかすごく伝えたいことがあるらしいぞ」っていう経験が、その人に影響をもたらすんですよね。

  • 内田さんの書くものが好きだっていう話をしたら、でもちょっと偏ってるよねと言われました。
    確かに、他の人があんまり書かないようなことをたくさん書いてて(そういう部分が好きなわけですが)、独特な論理や修辞法を使われますよね。

    けど、内田さんの言葉をそのまま使いますけど、内田さんの書くものからはそこで扱われているコンテンツや結論に関わらず、自分の学んで得たこと、考えたことをどうしても伝えたい、分かってもらいたいというメッセージ(メタ・メッセージですね)をひしひしと感じることができます。そういう姿勢を学びとることが内田さんの本から得られる大事な滋養の1つだと思うので、あんまり論旨や結論にこだわらないでこれからも読んでくださいね、と言いたかったんですけど、その場ではとても思いつけなかったのでここに書き留めておこうと思います。

  • ブログや趣味の小説など文章で表現するのが好きで、自分の書き方これでいいのかと小さな疑問を抱いている人なら読んでおくべき一冊。
    著者は原因を丁寧に説明してくれるのだが、著者自身は読者の文章に対して執刀してくれるわけじゃない。
    そういう意味でハウツー本では無いのだけど文章を誰かに読んでもらい、何かを伝えることがいかに難しいことかはこの本で知っておいたほうがいい。

  • 相変わらず内田樹の本はおもしろい。ぐいぐい読んでいける。内田先生の解説をすらすら読んでいる途中に、たまにその解説されている思想家本人の著作の引用が出てくる。すると、びっくりするほどそれを読解できない自分に気づく。こんなむつかしい文章を読みこなすのがたぶん教養なんだな、と思った。
    そんな教養を身につけるため、というかそうせざるを得ないような「身体をがたがた揺さぶられる」経験は私にはあったかなあ、と振り返ってみたりした。

  • 読み終わってた。内田先生の最終講義の文章化。

    なにか思ったことがあったはずだが、忘れてしまった(笑)
    なんだったか忘れてしまったが、自分にとっては新しい発見があったはずなので、良し。

  • 本屋で平積みになってたので購入。
    著者の大学最後の講義録とのこと。
    「書く」ということの本質は「読み手に対する敬意」に帰着する。「情理を尽くして語る」「言語における創造性は読み手に対する懇請の強度の関数」という話が第1講に出てきて、すごく納得した。
    ソシュールとアナグラムの「こびとさん」の話も、思い当たるところありでよくわかる。
    この本はぜひまた読み返したい。

  • 「文体論」という表題から、良い文章のことを内田先生が語るのかしらと思っていた私が浅はかでした。これは、文章のことではないのです。いや、文章のことなんだけれども、今を生き抜く為の人間の態度だったり姿勢についても言及されてるものだと私は思います。とっても勇気づけられました。大多数の日本の学生は高校時代の勉強に対する考え方から抜けきれないままに、大学生をやっている。そこから抜け出すためにも、そしてより勉学の本質に近づくためにも、学生のみなさんにこれを読んでいただきたいです。

  • よくある文章術の本みたいに「こうやったら文がうまくなる!」とか言われるより、ずっと勉強になるし、心に残ります。フランス文学や言語学のところが難しかったので、しばらくしてからまた読み直したいです。表紙はアナグラムを意識しているのかな。ぱっと見たら「ぶらく」というひらがなが目に入りました。無意識って結構あなどれません!

    【メモ】
    客観的な視点
    軍国少年だった吉本隆明は外国語に翻訳されないけど、戦争が嫌いだった丸山真男は翻訳される理由
    アジア各国がPISAでよい成績を得る理由は、他国への関心からくる俯瞰力

    エクリチュールについて
    話す言葉によって自己は縛られている
    無垢なエクリチュールを目指す運動が、文章の魅力につながる

    型を自分のものにする
    名文をたくさん読み、自分のものにすることによって、表現の自由を得ることが出来る

    無意識に得ている情報は思ったよりたくさんある
    電子書籍でなく、紙の本である意味
    アナグラムについて

  • 内田樹の街場の文体論を読みました。

    内田樹の神戸女学院大学での最後の授業であるクリエイティブ・ライティングについての講義録でした。
    内田樹の講義を聴いているような気持ちでおもしろく読みました。

    印象に残ったのはメッセージとメタ・メッセージという話題でした。
    文章というのはその中にメッセージが書かれていますが、その文章ではメタ・メッセージも発信されています。
    メタ・メッセージとはそのメッセージを誰に届けたいか、何を届けたいかということです。
    試験の回答として書かれた文章は試験官に向けて「合格を出してほしい」というメタ・メッセージを持っています。
    評論家の書いた文章の多くは「オレって頭がいいだろう」というメタ・メッセージを持っています。

    そして、本当に優れた文章というのは「この文章をあなたに届けたい」というメタ・メッセージを持っていて、届いた人には自分に向けたメッセージであることが直感でわかるものなのです。
    私もblogに文章を書きなぐっている一人なので、肝に銘じておこうと思ったのでした。

  • ☆4なのは、きっとまだ私には、読み返して見つけるべき発見があるからだと思う。

     わたしはきっと、「育ちのよさ」とかそういうのを余り持たぬ人間なので、「生まれながらに環境が備わっていて身に付いたもの」など、人並みかそれ以下でしかないと思われる。(客観的に計りようがないが、「あぁ、この人は育ちが良い」と判断できる時点でそのように思われます)

     私は絵を見るのが好きだから、それについて調べるのも好きで、
    でも後から努力して身につけたものは、身に着けようと思えば思うほど、既に備わっている人との溝を感じる。


     でもそれは、わたしが努力しなくていいって理由にはならないし、わたしが絵を見ることを好きだ、それについて調べるのも好きだ、ということを否定する理由にもならない。

     私が生きるうえで感じる、何かに対しての「疚しさ」であったり、「屈託」だったりするものはきっと、「既に持っている人」に対する憧れと、何をしても届くことがない圧倒的な力への挫折のような心持ちなのかもしれない。

     ただ、今は、

     自分が歩み続け、楽しむことを忘れなかった「興味」への矜持を、「続けて」、自分が身を投じている教育現場で「繋げて」いくことを、

     するだけだ。

     誰でも等しく「知りたい」という気持ちをこんなふうに諦めずにいられるのは、知識ある人が、より多くの人のために自分の能力を使うことを惜しまなかった、先人の「学びのあり方」ゆえのものと思います。

     私は「知識ある人」にもなれない普通の人間だけれど、先人たちが残してくれた足跡を辿り、途上の山を、高みを目指し上っていくことをしていきたい。

  • とてもよかった。著者の本の中では、寝ながら学べる構造主義と同じくらい
    割と難解な内容を含んでいましたが、でもよくわかる。矛盾しているようですが。最後の章(講義になっていたので最終の講義)のところは、とても
    勢いがあって、書いてあることにのめりこむ感じでよくわかったし
    とても納得のいく内容でした。
    自分も含めて、書く内容。発する言葉。がどのような、無意識での姿勢で
    どのようなことを発しているのか。それが他にとって、どう受け止められるのか、非常にかんがえなければならないことがおおいと思います。
    私の勤めているところは、システム関連会社ですので会社の技術者たち
    に読ませたい本です。

  • 図書館より

     自分も文章を書くのは好きな方なので、内田さんの言葉にいちいちうなずきながら読んでいきました。書くのが好きな人ならここに書かれている言葉は、「ああ、あるある」と思えるんじゃないでしょうか。

     読み終えて今書いている自分のレビューについてはどうなのかなあ、と考えます。この本でも書かれている通り、確かに考えてから書いている、というよりも思ったことをポンポンと書いていったら「ああ、こんなことを考えてたんだなあ」と後で気づくことが多いです。

     反省しなければいけない、と感じたのはレポートの話です。確かに伝えたいことを書いている、というよりかは、書かなければ単位に響くから、という理由で書いていたかも……。これからは単位のためだけでなく、「このことを伝えたいんだ!」という意思を持って書いてみようと思いました。単純だけど結局それが文章を書くうえで一番大事だと思います。

  • 文体論というより、ど素人の為の記号論の入口付近、という印象を受けた。実際にそうかはど素人だから不明だけれど。

  • 内田氏、神戸女学院大学での最後の講座内容をまとめ加筆したもの。文体論と銘打ちながらも文章の書き方そのものというよりは書くに至るまでの気持ちや文章を書くことの意味合いなどが書かれているように感じられる。

  • 著者の神戸女学院で受け持った最後の講義「クリエイティブライティング」の内容を書籍化したもの。文章を書くとは、言葉を使うとはという根源的なところを突き詰めた1冊。この授業を受けられた学生は幸せだね。

  • 内田さんの本は相変わらず面白い。内田さんの本が面白いと思える点は、フランス現代思想や教育論、映画や文学いろんな世界を「一つなぎ」にして読者に話を伝えるのが人一倍うまいからではないだろうか。

  • 記号論とか、ソシュールとか。改めて勉強したくなった。

  • あいかわらず、読みやすい。

    ソシュール読みたくなったけど無謀かねえ。

  • 相手に伝わる文を書くとはどういうことか。
    私たちが読み書きを理解するとはどういうことなのか。

  • 読後、自分が更新された気がしました。

  • 自分にとっては第10講以降がとても響いた。もちろんその前も面白いけれども、第10講からはグイグイ引っ張られる感じで読み進んだ。

  • 内田樹の文学論集大成。
    とても文章が書きたくなる。

  • 最近読んだ本のなかで、ベスト1。

全157件中 1 - 25件を表示

街場の文体論に関連する談話室の質問

街場の文体論に関連するまとめ

街場の文体論の作品紹介

よみがえる、最後の授業!
言語にとって愛とは何か?
全国民に捧げる、「届く言葉」の届け方。

30年におよぶ教師生活の最後の半年、著者が「これだけはわかっておいてほしい」と思うことを全身全霊傾け語った「クリエイティブ・ライティング」14講。

「アナグラム」「エクリチュール」「リーダビリティ」「宛て先」・・・・・・こうしたトピックを有機的に連関づけながら、「生きた言語とは何か」を探る。

「この本がたぶん文学と言語について、まとまったものを書く最後の機会になると思います。そういう気持ちもあって、「言いたいこと」を全部詰め込みました」(あとがきより)

「街場シリーズ」最高傑作、誕生!

街場の文体論の文庫

ツイートする