透明の棋士 (コーヒーと一冊)

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著者 : 北野新太
  • ミシマ社 (2015年5月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908632

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透明の棋士 (コーヒーと一冊)の感想・レビュー・書評

  • おもしろかった。
    けど、薄い。
    もっと、読みたい。
    今まで読んだ将棋本の中で一番若い著書。

  • 厳しい闘いの中でふと見せる棋士達の素顔を切り取った本書。
    ・三段に昇進したものの休業することとなった里見の就任式に、里見を励ますため、自身のタイトル戦を目の前にひとり足を運ぶ羽生。
    ・電王戦で敗れた三浦の心の有り様。
    ・「勝負心」に羽生の記述が多くなったのは編集のせいですよ、とうそぶきつつ、羽生の凄さについて語る渡辺。
    ・サラリーマンから憧れの棋士になり、自身は将棋をするために生まれてきた、といえるか問い続ける瀬川。
    などなど。
    「1000円でこれっぽっち?」と思いつつも、棋士に対する敬愛の念が快く、熱く爽やかな本書。今後もこの著者の棋士に関する文章を読み続けたいと思った。

  • タイトルにある、棋士の「透明」感を強く感じさせる内容であった。
    神の域に近づいた存在というものは、雑念や雑音とはかけ離れた世界を生きているのだと強く感じさせられた。

    時として作者の言葉が雑音に感じられ、登場人物の中で「作者だけが透明じゃない」という(笑)本であった。

    薄さの割に、読みごたえのある本。
    良書である。

  • 装丁買いはしょっちゅうだけど、コンセプト買いは初めてかもしれません。

    “カフェタイムに一冊を”ーーミシマ社発・コーヒーと一冊シリーズ第一弾として刊行された3冊の内の1冊が、本作「透明の棋士」です。

    “ページ数を少なくすることで、コーヒーを飲みながら読み切ることができる。”

    “「一冊を読みきる」という喜びを体感してもらって、また本を読みたい!という気持ちになってほしい。”

    何それ素敵。
    というわけで、コンセプト買いです。
    装丁も素敵だったけど、それが一番大きいかな〜。

    この本と店頭で出会った時、仕事でバタバタ忙しなく動いていて、ゆっくり家で読書する心の余裕がありませんでした。
    そんな状態だったからこそ、もしかしたら本作が目に飛び込んできたのかもしれません。

    さて、本作、「透明の棋士」です。
    同時期リリースの二作品ではなく、こちらを選んだのは、幼い頃、将棋を指す大人達の姿が私自身の原風景にあるからでしょうか。

    今は亡き父方の祖父が将棋をかじっていて、学校帰りに寄ると教えてくれたこともあったっけ。

    叔父さん達がお盆や正月で集まった時に、盤上をムッツリ見下ろしている姿を見た時に、「なんか頭良さそう!かっこいいなー」と子供心にワクワクしたことを覚えています。

    小さな駒がそれぞれ役割を持っていて、決められたルールの中で相手の考えを読んで戦う、という行為が、「大人がたしなむ知的なゲーム」っていう感じがしたんですよね。子供には踏み込めないし楽しめない未知の世界!みたいな(笑)。

    だから、祖父に教えてもらってる時は、大人に近づいてるみたいですごく嬉しかったなー(笑)。

    閑話休題。
    本編感想です。

    報知新聞文化社会部に在籍する著者による、棋士達の日常や静かな攻防を追ったエッセイ。
    作品の中に出てくる棋士達の、将棋に対する熱量が伝わってくる秀作です。

    ただ、彼等が思いを雄弁に伝えるのは、言葉ではなく盤上の一手なんですね。この時点で、パンピー(古)の私からしたら別次元すぎて「ヒェ〜カッコいい〜」以外の言葉が出てこないわけです(悲)。

    棋士達が指す一手・語る言葉と真摯に向き合う著者の視線が、棋士達への尊敬と畏怖、そして将棋への愛に溢れているのがすごく心地よかった。

    それにしても、羽生善治という人は、やっぱり将棋界の中でも別次元にいる人なんだなあ。

  • 中村太地5段(当時)の話と
    里見香奈女流名人を
    見舞いに来た羽生さんの話がいい。

    棋士という人々は怖ろしく魂が澄んでいる。

    澄んでいるからと言って必ずしも
    キレイだけではない
    その生き様を賭して戦っている姿には
    感服せざるおえない。

  • ネットのコラムや雑誌の連載記事を、加筆修正した一冊。

    将棋棋士を、作者さんから見た視線です。

    将棋も、観る将なので、こういうのも好きなんですよね。

  • 薄い本だけど、詰まっている熱量はかなりのもの。
    その熱量はタイトルにあるとおりの、透明なソレだ。
    様々な棋士が描かれているが、羽生さんの存在感は別格なのだろうなぁと感じる。
    生ける伝説なんだろうなぁ。

  • 「読む将棋」の素晴らしさを教えてくれる1冊。
    将棋が指せなくても、棋士たちのドラマや勝負への情熱に胸が熱くなること間違いなし。
    プロ棋士ってかなり特別な世界だと思いますが、あの特殊でシビアな世界で生きている人たちのドキュメンタリーが、著者の北野さんの熱い文章で綴られています。
    もとの連載タイトル通り、「いささか私的すぎる」、たまに「詩的過ぎる」部分がありますが、それがまた良いのです。

    「コーヒーと1冊」シリーズということで1時間程度で読み切れることを想定して作られていますが、コーヒーをお供に何度でも読み返したくなります。

  • Webでの連載が好きで、本になったと知って手に取った。
    記者である著者が棋士の姿を書く。短い文章で短い時間を切り取って、けれど深いところまで見える気がする。
    私は将棋を知らない。子供の頃に父親に駒の動きを習いはしたけれど、負けてばかりだし色々と考えることを楽しいと感じられず遠ざかった。
    だから、文中に出てくる手の意味は分からない。タイトルなどの位置づけも凄さも分からない。羽生さんは有名だから知っているけれど、名前だけだ。
    そんな私でも、読み進めると溜め息が出る。涙が滲む。
    こんな人達が居てくれるのは嬉しいと思う。
    分からない世界だから、この本で触れられて有り難い。
    文章はほぼWebで既読だけれど、手で頁をめくることに意味のある本だ。
    サイズ感からいくと値段は少し高く感じたが、書店で手に取り買うことが嬉しい本だ。
    表紙の紙の質感と、本文の紙の角が丸くなっているところなど柔らかくて素敵な本。

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