映画を撮りながら考えたこと

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著者 : 是枝裕和
  • ミシマ社 (2016年6月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908762

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映画を撮りながら考えたことの感想・レビュー・書評

  • 是枝監督のそれぞれの作品の裏話が興味深かった。まだ見ていない映画はぜひ見てみたい。


    "僕がドキュメンタリーで描く対象の多くはパブリックな部分です。だから何かを誰かを批判してもそれが個人攻撃に終始するのではなく、そのような個人を生んでしまう社会の構造自体を捉える視野の広さと深さを大切にします。" 69ページ


    "胸のうちの悲しみについて誰かに話せたということが、人間のたくましさであり、美しさなのではないでしょうか。"73ページ

    "「インターネットを漂っている人がなぜ右翼というかナショナリストになるのか?」。この問いを考えていくと、人とつながっている実感がない人がネットへこぼれ落ちたときに、彼らを回収するいちばんわかりやすい唯一の価値観が「国家」でしかなかったのだということに、気づかされるのです。" 329ページ

  •  あとがきによると8年という歳月をかけて完成されたと記されています。テレビのドキュメンタリー番組演出時代から、映画製作の裏話など興味深い。
     観た映画作品は、宮本輝原作『幻の光』『歩いても 歩いても』『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』
      次回作品も楽しみにしたい!

  • 是枝監督の歴史。こんなに話してしまっていいのかな、というほどたくさんの事を語られている。こんなに客観的に?振り返る事が出来るのも監督ならではの視点なのだろうか。恥ずかしながら最近の映画しか知らないし、ちょっと裏話が読めたら楽しいかなぐらいの気持ちだったのだが、テレビへの熱い思いにも驚き、そんな軽い感じじゃないなと思いつつ引き込まれて読んだ。元々ドキュメンタリー畑なのですね。そして、作品を作る時にはこんなにも細かく明確に考えているんだ!と驚きました。もっと感性!なのかなと思ったら感性ももちろんなんだけれど、それを明確に言葉で説明する事が出来る事が自分では考えられなくて驚きとともにとても興味深かったです。映画やテレビに対する考えからナショナリズムに流れがちな現代、成熟した社会への考えまで、最近なんだか変に気を遣ったり色々気にし過ぎたり、そんな自分が疲れるな…と思っていた事もあり、とても興味深かった。
    映画には全く詳しくないですが、これだけのボリューム、読み応えがありました。

  • 是枝監督が好きなら必読の書。
    デビュー作の”幻の光”から最新作の”海よりもまだ深く”までの各作品の裏話しが満載。
    以前、読んで感銘を受けた”しかし…ある高級官僚の死の奇跡”のことにも触れられている。
    是枝監督は、この奥様にとても恩義を感じているのがよくわかる。
    また、”歩いても、歩いても”が観たくなった。

  • エッセイ。映画。是枝さんの二十年間。当たり前だけど、作品には自分の歴史やその時に感じたことが色濃く反映されるんだなぁ。そして思っていることすべてを形に出来ている(している)わけではないんだな。映画監督だと思っていたので、テレビマンとしてのドキュメンタリーを撮る是枝さんの仕事論に驚きながら読んだ。

  • ドキュメンタリーとフィクションという二つのジャンルを行き来する、著者独特の立ち位置からみた創造行為論。現実と虚構が互いにフィードバックしあっていて、類を見ないものを読んだ、という感じがする。

  • 是枝監督の作品について、映画業界のこと、映画作りのこと、
    盛りだくさんですごくおもしろかった。

  •  本屋さんを探しまわるもなかなか目にすることが出来ず、図書館にリクエストしてようやく読むことが出来た。
    分厚く値段もそこそこする単行本だけれど、それだけの価値がある本だと思った。借りていることも忘れて何度か線を引きたくなったくらい、心に刺さる言葉がたくさん。
    一度読んで読んだ、おしまい、にできない本。
    そのあたりが、是枝監督の映像作品と同じだと思った。
    何度も何度も読み返したくなる。
    もう一遍観たくなる。観なきゃいけない気がしてくる。

     自身の監督作品のことを軸に、テレビや映画の世界のこと、映画祭のこと・・・。特に映画祭についてとテレビ論は、監督の作品を観ていない人が読んでも、とても面白いと思う。
    この本をより楽しむためには、やはり是枝監督の作品をたくさん観て知っておく方が良いのだけれど、残念ながら私は、映画の初期の頃の数作と、最近の数作しか観ていない。ここに載っている全ての作品を観たいと思っていて、その上でまたこの本を手にしたい。映画は観られるだろうけれど、ドキュメンタリー番組はどうなんだろうか。

     私は映画を観るのが好きだけれど、映画を語ることは得意ではない。でも、もっと映画を観る視点を広げて掘り下げられるように、そしてそれを自分の言葉に出来て、うまく人に伝えることが出来るようになりたいな、とこの本を読んでいる間中、猛烈に思った。

  • 映画「そして父になる」で、福山雅治に対して、リリーフランキーが怒り、福山を叩こうとするシーン。リリーフランキーの叩き方が、その役の人生を浮かび上がらせる最高の演技になっていた。ずっとこの演出が、是枝監督のものかリリーフランキーのものか、気になっていたがようやくこの本で謎が解けた。

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映画を撮りながら考えたことの作品紹介

『誰も知らない』『そして父になる』『海街diary』『海よりもまだ深く』…

全作品を振り返り、探った、
「この時代に表現しつづける」
その方法と技術、困難、そして可能性。

構想8年の決定版

映画を撮りながら考えたことはこんな本です

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