となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

  • 323人登録
  • 4.09評価
    • (29)
    • (46)
    • (17)
    • (2)
    • (0)
  • 60レビュー
著者 : 内藤正典
  • ミシマ社 (2016年7月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908786

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮下 奈都
エラ・フランシス...
西 加奈子
森 絵都
辻村 深月
森見 登美彦
西 加奈子
三浦 しをん
村田 沙耶香
内田樹
瀧本 哲史
有効な右矢印 無効な右矢印

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代の感想・レビュー・書評

  • 2017/7/10読了

    イスラムについて、私はずいぶん、色眼鏡でみていた。考え方は素晴らしいじゃない。また、細かくいろいろ定まっていること、神様に全部ゆだねるから人間は自由でいられるという考え方。羨ましい。日本人、無宗教なんだから、こういう良い考え方だけ取り入れれば良いじゃない。

    イスラムについて、(あとがき より)
    1.人間が一番えらいと思わない人
    2.人と人との間に線引きをしない人
    3.弱い立場の人を助けずにはいられない人
    4.神の定めたルールの下では存分に生活をエンジョイする人
    5.死後の来世を信じて、楽園(天国)に入れてもらえるように善行を積もうとする人

  • どこで見つけたのか忘れたけど…。
    読んでよかったです。
    この先、イスラム教の人に出会うかわからなけど。

  • 副題~世界の3人に1人がイスラム教になる時代~~①人間が一番えらいと思わない人、②人と人のあいだに線引きをしない人、③弱い立場の人を助けずにはいられない人、④神の定めたルールの下では存分に生活をエンジョイする人、⑤死後の来世を信じて、楽園(天国)に入れてもらえるように善行を積もうとする人。それがムスリムだ…と。オランダは極端な個人主義で、社会生活を基本とするムスリムを排撃する。フランスは自由・平等・博愛の進歩を受け入れないムスリムを目の敵にする。ドイツは民族主義的な考え方から抜け出せずにいる。イスラム国を生んだのはヨーロッパの不寛容だが、なにより悪いのは難民を生み出したイスラム教国の方にある。そもそも国民国家という枠でイスラム教徒を括ることはできず、カリフ制度の復活を望む~良い本だ! 自分が非イスラムであるという自覚の許で、わかりやすく納得させる。1956年生まれ東大卒、同志社大大学院教授でトルコに家を持つ

  • いい本だと思う。よく知らないし、知ろうともしないイスラム教徒の人間像とイスラム社会を、大学院教授がわかりやすく説明している。理由もなく毛嫌いして、これ以上イスラム世界との関係をとげとげしいものにしないことを目的にしている著者の思いが溢れている。欧州でイスラム教徒の立場が悪くなっている背景が、それぞれの国で違うことも興味深い。

  • イスラムの人たちを、その隣で(近くで)見てきた著者が、その生の人たちについて書かれています。それを通して、今世界で起こっているイスラムに関する事件についての、本当の問題点と解決について訴えられています。イスラムという宗教について、イスラム教の人たちはそれをどのように理解して生活しているのか、その個人差もあることなど、そこにいる生の人について知ることができます。昨今のニュースを見ているだけでは、ただ怖いという忌避感が募るだけでしたが、本書を読むことで、彼らとどうやって仲良くするのかが重要だということに気づかされました。
    まず知るということ。それを怠って、自分勝手な解釈をすることがいかにひどいことなのか、反省させられました。
    非常に読みやすい本です。これから日本にもイスラムの方々が増えていくならば、読んでおかなければならない本だと思いました。

  • イスラム教を長年研究されてきた著者が、イスラム教の発祥や他宗教との歴史、その教えや思想、生活習慣まで広く解説しています。日本人にとっては普段馴染みの薄いイスラム教を、平易な文章で語りかけるような表現で書いてくれているのでとても分かり易いです。

    2016年夏に刊行された本書には、現在もなお世界の課題となっているヨーロッパ圏に急増しているイスラム移民や、イスラム教徒=過激思想であるという偏見と迫害の差別意識など時事的な問題にも触れています。

    イスラム教への理解が読む前より断然深まったと同時に、少なくとも「よく分からない」→「感覚的に怖い」という負の印象は払拭されました。私自身は特定の宗教に入信している立場ではありませんが、イスラム教の考えの中で素敵だな、こうゆう考え方は大事だな、と学ぶ部分も多くありました。「イスラム教ってこうゆうものだよ。お互い違いを理解し合って仲良くしよう」という著者の想いが、柔らかく、熱く伝わってくる良い一冊です。
    となりの文化に対し、排他でもなく、拒否でもなく、弾圧でもなく、まずは理解を。

  • とてもわかりやすく書かれていていいなあとずっと読み続けていたのだが、最後の方のトルコから密航船に乗るのを待つ、新調の服を着た家族の写真を見て、思わず泣いてしまった。内藤先生の言葉にもあるように「死の航海になるかもしれないと気づいていて」の、この様子。このような人たちをエーゲ海に沈めていいわけないではないか。

    発売されてすぐに買おうと思ったが、内藤先生の対談イベントが書店であって、先に読みたいけどその書店で買った方がいいかとか、いつものように思い、その時に購入して、読もう読もうと思って今になった。

    これからまた何度も手に取るような気がする。本当にイスラム教のことを、中東のことを私たちは知らない。私以外の人も多分。知らないから怖いのだ。
    多くの人がこの本を読んで、少しでも理解を進めていってほしい。
    私が読んだ中東やムスリムについて書かれた本の中で、断トツでわかりやすかった。
    このような本を手にすることができて、幸せだと思う。

  • 同志社大学大学院教授、内藤正典さんの著書『となりのイスラム』を読んだ。
    湾岸戦争や9.11同時多発テロ、その後、西欧諸国、中東、或いは北アフリカ等で起きているイスラムとの紛争、難民問題。 
    日本国内では、まだ大きなテロ被害はないとはいっても既に日本人の人質が殺害される事件が繰り返し発生している。今や他人事のように目を背けられない状況である。我々がイスラムに目を向ける時、常に危険な人々というイメージがついてまわる。それがニュース映像で見る彼らの姿だからだ。
    だが、彼らの本当の姿はそうではない。仲良くしていくためにイスラムについて少しでも知って貰おうと書かれたのが本書である。

    問題の根源となっている思考の違いやムスリムの信仰について非常にわかりやすく書かれており、これまででもっともイスラムを知る機会を得られたと思う。(おそらく中学生以上なら、それなりの考えを持って読めるはずだ。)
    また、イスラム国(IS)を病だと指摘する一文には合点がいった。アメリカなどが行っている誤った外科治療(爆撃)によって母体の命が危うくなっている。そればかりか、がんが次々と転移して世界中を蝕んでいるというのだ。

    紛争を無くすための具体的な政策はぼくにはわからないが、相手を知ることから始めるしかないと思うのだ。
    http://nozo-n.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html

    さらに一つ書き加えておくならば、装丁が実に見事であるということ。

  • イスラム教とはどういう宗教なのか、なぜ過激派組織がうまれるのか、なぜこの悲惨な状況の中で神を信じることができるのか、それらのことを知って少しでも理解できれば、イスラム教徒に対する過剰な恐怖心や不安感を消せるんじゃないかと思い、この本を手に取りました。

    この本には、フランスは「ブルカは遅れている。世俗主義に反しているからブルカを禁止する。普段ミニスカートを履かない女性に履けと強要するのと同じ事。セクハラを働いているようなものだ」というようなことが書かれています。その一面もあるのでしょうけど、フランスその他のヨーロッパ諸国からすれば、「テロが多発している今、ブルカの中に爆発物や銃を隠し持ったりさせないためにブルカを禁止する」という面もあることを、この著者が知らないとは思えません。

    徹底的にイスラム側から見た意見であり、公平性にかけると思うけれど、イスラム教を知るにはよい本だと思いました。

    この本を読み終わった翌朝、イギリスのニュース番組で「難民は寄生虫を持っている可能性があるから受け入れるべきではない。財政的に国を支援して、自国で解決させるべきだ」というような主旨の話をしていて、憤りを覚えました。もちろん、難民問題が深刻な状況にあることはわかっていますが、それにしてもなんて何という言い方をするのだと。

    西欧諸国のイスラムに対する根深い蔑みの意識が、現在のこの状況に関わっていることを受け止め、弾圧するのではなく、信仰を認め、イスラム教徒の居場所を奪わず共存していく道に進んでいかない限り、たとえIS(イスラム国)が滅びたとしてもまた同じような組織ができ、テロが起きてしまうだろうと思います。

    何の罪もない、助け合いの精神に溢れたイスラム教徒が、穏やかに暮らしていける日がいつか来るでしょうか。アメリカの大統領選を見ていても、アレッポすら知らない候補者がいることに唖然とします。日本が何をすべきなのか、もっと議論をしていかなければ、日本の平和も長くは続かないだろうと感じました。

  • 同志社大学、内藤先生の著書。
    イスラム教徒のひとたちを知り、仲良くやっていこうというコンセプトが面白そうだったので購入して読みました。
    日本で、中東で、そしてヨーロッパで、いろんなところでたくさんのイスラム教徒の人たちと交わってきた著者ならではの視点で、イスラームというものの本質を語ってくれます。とくに9.11やイスラム国を経て、誤解されがちなイスラム教徒の人たちの本質についてわかりやすく紹介してくれます。
    相手のことを知らないのに、思い込みで恐怖を抱いたり、馬鹿にしたりすること。そういうことがどれだけ相手を傷つけ、疎外感を与えるか。そういうひどいことが宗教というものを挟むとなんとも思われず相手に対して行われている。このことについて改めて強く感じさせられました。
    文体もとても読みやすく、こちらに語りかけてくるような感じです。twitterの内藤先生を知ってる方にとっては意外なほどほんわかしてます。
    こういう本って、イスラムのことをきちんと知りたい、ともともと思っている(もともと興味や好意をもっている)人が読みがちだけど、そうでない人(イスラム教徒は危ない人たちだ)と思っている人たちにこそぜひ読んでほしい。中学生とか高校生とかにも読んでもらいたい一冊です。

  • 小さな解釈の違いが積み重なると全く違うものになってしまう。
    きちんとお互いの文化や歴史、宗教の意味を理解しあい、受け容れあう必要がある。
    価値観が真逆だから武力で争い抑えつけるのは間違っている。

    イスラムだけでなく、個々人の間でもお互いの価値観を認め合い相手の考えを想像せず、一方的におしつけてしまう事でいじめや不正行為などが起きる。

    まずは皆んなが知る必要があると思う。

  • 池内先生の本と合わせて読んで自分なりのイスラム観ができた。

  • 読めば読むほどハテナが尽きない。
    「人間どうしの間に線を引かない」というが、イスラム教徒と異教徒との違いはどのように思っているのか?
    「物事の結果は神様による」のだとしたら死後楽園に行くかどうか、そもそも神に従うかどうかも、神様が決める、という考えにはならないのか?
    原則「ウソはいけない」と定められているのなら、何故「「約束を守らない」という印象になるときもある」のか。

    それでもおもしろかった。
    また「イスラム教徒が身近にやってきたら」という視点の話が多いのもわかりやすかった。

    話し合って理解できることできないこと。
    理解できなくても、そういうものだとお互い知って呑み込み、譲歩しあえるようになるといいと思う。

  • とても読みやすくわかりやすいイスラム入門書です。
    中学以上は買い!
    司書は読んどいた方がいいでしょう。

    2017/05/29 更新

  • ずっと読みたかった本の一つ。イスラム教について知らないこと、誤解されてること、なぜそんなにも多くのイスラム教信仰者がいるのかをとてもわかりやすく述べられている。歴史や背景などと知らないといけないし、知らないものわからないものは怖いという気持ちが先行してしまう。まずは知ることから始めてみようと思う。世界中でテロが頻発して心を痛めている多くのイスラム教信仰者のために、そして自分のために、互いの違いを認められる共存社会実現のため、多くの人に読んでもらいたいオススメの本。

  • まあまあ役に立つ
    同じ話が数度出てくる
    ただそこが、わかりやすさの根源かもしれない

  • 本書の帯に「”世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代”がやってくる!!」とあるとおり、おとなりにイスラム教徒が越してくる時代。
    どんな人たちなのか、どのように接したらよいか?どんな誤解が生じがちか、ということを著者の長年のイスラム教徒との付き合いを例に書いている。
    もちろん、専門の研究者なので、教義への目配りもしながら。

    数多ある類書のように、6信だの5行だの、教義やら戒律の話しや宗教の歴史から記述し始めると、
    大方の日本の読者にとっては、遠い世界の、まったく異次元の宗教の話にしかならないので、「隣近所」の路線をあえて狙っているのだとおもう。
    かといってあまりかっちりした構成のようにも思えないが、愉しく読むことができた。

    地域差や個人差があることもきちんと断っているし、
    女性の下着は意外と派手。夫がバザールへ妻の下着を買いに行くのもOKだが近代的なショッピングモールに行くのは抵抗がある…といった、親しみを感じるエピソードもいろいろ紹介されているし、
    一方で、根本的に現代の西洋文化と折り合えないであろう点などにも触れていて、参考になる。

    著者は、ハラール認証ビジネスがおきらいなようで、「ハラールかどうかを決められるのは神だけ」であり、「ハラール・ビジネス自体が禁じられたもの、ハラームである」とまで述べている。「イスラムをよく知らない日本人をおどして金をとっているようなものですから賛成できません」とも。
    その点、同感である。

    本書を読めば、なぜ世界人口の約4分の1をイスラム教徒が占めるにいたったのかが、少しは理解できるかもしれない。

    (ちなみに、本書は、昨日の朝日の天声人語で引用されていた。)

  • イスラム入門の一冊といったところ。堅苦しくなく、わかりやすい。

  • イスラム教徒はどうしてそういう考え方をするのか、ということが少しわかるようになった気がする。
    「イスラム」とは唯一絶対の神アッラーに従うことだが、欧米では「神に絶対的に服する」からイスラムは人間の主体性というものを認めない、理性というものを認めない宗教だろうと思いこむ。著者はこれは欧米の誤解のひとつであると言う(p.57)
    この世のすべてのことを神にゆだねるのだから物事の結果をすべて神様に丸投げしている。そういう意味で気楽な宗教なのだ。そもそもそういう楽な面がないとイスラム教徒が増えるわけがない(p.58)…なるほど、と思う

    「アラビアのロレンス」でロレンスが案内人の男と旅をしていて井戸の水を飲んだところで、その井戸の持ち主が案内人の男を撃ち殺す場面。こういうシーンがいまだに続く西洋のイスラムイメージを作り上げたと言う。
    「沙漠といういわば大海で会った相手に対して、オレのテリトリーに入ってきたな、撃ち殺すぞ、というのはまったくの見当違いの理解であるということは知っておいていただきたい。ここは自分の土地だというのは農耕民の発想です。」(p.64)
    ーなるほど。確かにイスラム圏を旅していて、イスラム教徒の人達がとても親切であることは何度も感じてきたことだ。

    このほか、ハラール認証のおかしさについての説ももっともだと思ったし、イスラム国が出現してきた経緯についてもなるほどと思うところがあった。

    イスラムの規範と近代西欧に生まれた規範のあいだには根本的な違いがある。
    「西欧諸国がイスラム世界を啓蒙するのだと言い張り、一方のイスラム世界は、その啓蒙を拒む。結果、テロリストが増えるだけ…。これは、思考の体系が異なるのに、一方をごりごりと相手に押しつければ、相手が変わるだろうというありえない思い込みによるものです。この不毛な連鎖を断ち切らなくてはいけません。」(p.223)
    -確かに、まず相手のことをもっとよく知ろうとすることが必要だと思う。

  • 船橋図書館
    たしかにシャルリって何様
    エマニュエル・トッドさんもシャルリを批判
    フランスの自由平等博愛は多民族多人種は認めてもイスラム教には極めて非寛容

  • 表層でしか捉えていなかったイスラムの考え方。
    イスラムに限らず、他者との向き合い方の大きなヒントになった。

  • なかなか勉強になったし、視点がかわりそう

  • 西欧的近代の価値観に否と言えるのは今しイスラムくらいなのかも。
    反転して見る視点は面白いと思った。

    著者から見て、という語り口はわかりやすくすらすら読めて良いが、イスラムの是が強くでて否はあまり語られないという印象だった。(世間的に否の部分が多く取り上げられている分、あえてそうしてるのかもしれないが)

全60件中 1 - 25件を表示

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「積読」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代の作品紹介

仲良くやっていきましょう。

テロ、戦争を起こさないために―
大勢のイスラム教徒と共存するために――

現代イスラム地域を30年以上見つめつづけてきた研究者である著者が、いま、なぜ「こんなこと」になっているのか? を解説。
「一夫多妻制って?」などの日常的な話題から、「イスラム国」がなぜ生まれたか、といった世界情勢の見方や「テロを本当になくすために必要なこと」まで、抜群のわかりやすさで綴る、現代必読の一冊。

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代はこんな本です

ツイートする