となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

  • 350人登録
  • 4.06評価
    • (31)
    • (54)
    • (21)
    • (2)
    • (0)
  • 69レビュー
著者 : 内藤正典
  • ミシマ社 (2016年7月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903908786

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ひとを肩書などの色眼鏡で見ず、女性や子どもなど弱い立場の者を助けたり、来世を信じて善行を積もうとする面倒見のいい人たち。それがイスラム教徒らしい。

    ISISの言動は常軌を逸してるし、なぜ神に命を捧げられるのかわからない。イスラム教って謎に満ちてると思いませんか。本書を読むまで、私はまさにそんな感じでした。

    でも読んだら目からウロコ。美容院のお姉さんがイスラム圏でのひとり旅で信じられないほど親切にしてもらったと言っていてとても不思議だったのですが、その理由がわかりました。イスラム教徒が悪いのではない、イスラム国がおかしいのだと。

    報道されない事実、偏ったマスメディア。国家が戦争を生むことで、たくさんの罪なき人たちが命を失っていく。いつ世界が壊れてもおかしくないこの時代だからこそ、お互いを認め合うことに解決の道がある。権力や暴力に依存しない世界。そんな未来を世界の人すべてが目指していけますように。

  • 小さな解釈の違いが積み重なると全く違うものになってしまう。
    きちんとお互いの文化や歴史、宗教の意味を理解しあい、受け容れあう必要がある。
    価値観が真逆だから武力で争い抑えつけるのは間違っている。

    イスラムだけでなく、個々人の間でもお互いの価値観を認め合い相手の考えを想像せず、一方的におしつけてしまう事でいじめや不正行為などが起きる。

    まずは皆んなが知る必要があると思う。

  • 2017/7/10読了

    イスラムについて、私はずいぶん、色眼鏡でみていた。考え方は素晴らしいじゃない。また、細かくいろいろ定まっていること、神様に全部ゆだねるから人間は自由でいられるという考え方。羨ましい。日本人、無宗教なんだから、こういう良い考え方だけ取り入れれば良いじゃない。

    イスラムについて、(あとがき より)
    1.人間が一番えらいと思わない人
    2.人と人との間に線引きをしない人
    3.弱い立場の人を助けずにはいられない人
    4.神の定めたルールの下では存分に生活をエンジョイする人
    5.死後の来世を信じて、楽園(天国)に入れてもらえるように善行を積もうとする人

  • どこで見つけたのか忘れたけど…。
    読んでよかったです。
    この先、イスラム教の人に出会うかわからなけど。

  • 副題~世界の3人に1人がイスラム教になる時代~~①人間が一番えらいと思わない人、②人と人のあいだに線引きをしない人、③弱い立場の人を助けずにはいられない人、④神の定めたルールの下では存分に生活をエンジョイする人、⑤死後の来世を信じて、楽園(天国)に入れてもらえるように善行を積もうとする人。それがムスリムだ…と。オランダは極端な個人主義で、社会生活を基本とするムスリムを排撃する。フランスは自由・平等・博愛の進歩を受け入れないムスリムを目の敵にする。ドイツは民族主義的な考え方から抜け出せずにいる。イスラム国を生んだのはヨーロッパの不寛容だが、なにより悪いのは難民を生み出したイスラム教国の方にある。そもそも国民国家という枠でイスラム教徒を括ることはできず、カリフ制度の復活を望む~良い本だ! 自分が非イスラムであるという自覚の許で、わかりやすく納得させる。1956年生まれ東大卒、同志社大大学院教授でトルコに家を持つ

  • いい本だと思う。よく知らないし、知ろうともしないイスラム教徒の人間像とイスラム社会を、大学院教授がわかりやすく説明している。理由もなく毛嫌いして、これ以上イスラム世界との関係をとげとげしいものにしないことを目的にしている著者の思いが溢れている。欧州でイスラム教徒の立場が悪くなっている背景が、それぞれの国で違うことも興味深い。

  • イスラムの人たちを、その隣で(近くで)見てきた著者が、その生の人たちについて書かれています。それを通して、今世界で起こっているイスラムに関する事件についての、本当の問題点と解決について訴えられています。イスラムという宗教について、イスラム教の人たちはそれをどのように理解して生活しているのか、その個人差もあることなど、そこにいる生の人について知ることができます。昨今のニュースを見ているだけでは、ただ怖いという忌避感が募るだけでしたが、本書を読むことで、彼らとどうやって仲良くするのかが重要だということに気づかされました。
    まず知るということ。それを怠って、自分勝手な解釈をすることがいかにひどいことなのか、反省させられました。
    非常に読みやすい本です。これから日本にもイスラムの方々が増えていくならば、読んでおかなければならない本だと思いました。

  • イスラム教を長年研究されてきた著者が、イスラム教の発祥や他宗教との歴史、その教えや思想、生活習慣まで広く解説しています。日本人にとっては普段馴染みの薄いイスラム教を、平易な文章で語りかけるような表現で書いてくれているのでとても分かり易いです。

    2016年夏に刊行された本書には、現在もなお世界の課題となっているヨーロッパ圏に急増しているイスラム移民や、イスラム教徒=過激思想であるという偏見と迫害の差別意識など時事的な問題にも触れています。

    イスラム教への理解が読む前より断然深まったと同時に、少なくとも「よく分からない」→「感覚的に怖い」という負の印象は払拭されました。私自身は特定の宗教に入信している立場ではありませんが、イスラム教の考えの中で素敵だな、こうゆう考え方は大事だな、と学ぶ部分も多くありました。「イスラム教ってこうゆうものだよ。お互い違いを理解し合って仲良くしよう」という著者の想いが、柔らかく、熱く伝わってくる良い一冊です。
    となりの文化に対し、排他でもなく、拒否でもなく、弾圧でもなく、まずは理解を。

  • とてもわかりやすく書かれていていいなあとずっと読み続けていたのだが、最後の方のトルコから密航船に乗るのを待つ、新調の服を着た家族の写真を見て、思わず泣いてしまった。内藤先生の言葉にもあるように「死の航海になるかもしれないと気づいていて」の、この様子。このような人たちをエーゲ海に沈めていいわけないではないか。

    発売されてすぐに買おうと思ったが、内藤先生の対談イベントが書店であって、先に読みたいけどその書店で買った方がいいかとか、いつものように思い、その時に購入して、読もう読もうと思って今になった。

    これからまた何度も手に取るような気がする。本当にイスラム教のことを、中東のことを私たちは知らない。私以外の人も多分。知らないから怖いのだ。
    多くの人がこの本を読んで、少しでも理解を進めていってほしい。
    私が読んだ中東やムスリムについて書かれた本の中で、断トツでわかりやすかった。
    このような本を手にすることができて、幸せだと思う。

  • 同志社大学大学院教授、内藤正典さんの著書『となりのイスラム』を読んだ。
    湾岸戦争や9.11同時多発テロ、その後、西欧諸国、中東、或いは北アフリカ等で起きているイスラムとの紛争、難民問題。 
    日本国内では、まだ大きなテロ被害はないとはいっても既に日本人の人質が殺害される事件が繰り返し発生している。今や他人事のように目を背けられない状況である。我々がイスラムに目を向ける時、常に危険な人々というイメージがついてまわる。それがニュース映像で見る彼らの姿だからだ。
    だが、彼らの本当の姿はそうではない。仲良くしていくためにイスラムについて少しでも知って貰おうと書かれたのが本書である。

    問題の根源となっている思考の違いやムスリムの信仰について非常にわかりやすく書かれており、これまででもっともイスラムを知る機会を得られたと思う。(おそらく中学生以上なら、それなりの考えを持って読めるはずだ。)
    また、イスラム国(IS)を病だと指摘する一文には合点がいった。アメリカなどが行っている誤った外科治療(爆撃)によって母体の命が危うくなっている。そればかりか、がんが次々と転移して世界中を蝕んでいるというのだ。

    紛争を無くすための具体的な政策はぼくにはわからないが、相手を知ることから始めるしかないと思うのだ。
    http://nozo-n.blogspot.jp/2016/10/blog-post.html

    さらに一つ書き加えておくならば、装丁が実に見事であるということ。

全69件中 1 - 10件を表示

内藤正典の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代を本棚に「積読」で登録しているひと

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代の作品紹介

仲良くやっていきましょう。

テロ、戦争を起こさないために―
大勢のイスラム教徒と共存するために――

現代イスラム地域を30年以上見つめつづけてきた研究者である著者が、いま、なぜ「こんなこと」になっているのか? を解説。
「一夫多妻制って?」などの日常的な話題から、「イスラム国」がなぜ生まれたか、といった世界情勢の見方や「テロを本当になくすために必要なこと」まで、抜群のわかりやすさで綴る、現代必読の一冊。

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代はこんな本です

ツイートする