はじめての編集 [単行本]

著者 :
  • アルテスパブリッシング
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本棚登録 : 992
感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784903951485

作品紹介・あらすじ

第一線の編集者が豊富な経験と事例から編集の仕組みと魅力を解き明かす21世紀の編集入門書。

●目次
はじめに 人生を編集する時代を楽しむために
第1章 高速編集史
第2章 企画は企画を感じさせないこと
第3章 言葉は人びとを振り向かせる
第4章 イメージはアーカイヴから生まれる
第5章 デザインの形式こそがメッセージである
第6章 編集は拡大する
補講:ところで「美しい」とは何?
あとがき
参考文献

感想・レビュー・書評

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  • 参考になるかと思い読み始めたけど直結はせず目的に沿わなかった。「ビジュアル化できないものは、思考が未熟であるか、空論であるか、欺瞞である。」は、刺さった。糸井さんなどの著名人の名言などは印象的。そして、読書の質を保つことが肝心。

  • 本には、本当に出会うのにふさわしい時期があるなと思う。
    それは自分の勘を私は信じてよいと思っていて、
    ふさわしくない時期は、きっとその本を読んでも、
    その本が私に伝えてくれるマックスを私は受け止めきれない。

    この本については、いい時期に読めたと思う。
    これからどうしようかなとか、
    考えていた今の時期に読めてよかった。

    「人は自分が作品のようなもの」というところにとても「そうだな」と思った。
    何かを作っていく人は、もう肩書きなんかいらなくなる時代になり始めていると思う。
    その人は、その人で、名づけられないものを作っていく。

  • 編集とは何かを述べた本。編集とは企画を立て、人を集め、モノを作る行為であり、また、言葉とイメージとデザインの3つの要素から成るものだと述べられている。

    本の最後の、"何を食べて、何を着て、何の仕事をして、誰と付き合い、どこで生きるか、には無限の選択肢があります。その無限の選択肢のなかから、自分で可能な範囲で選んでカスタマイズして人は生きているわけです。言い換えれば、人は常に「人生を編集している」のです。"という言葉が印象的だった。

    編集におけるデザインとは言葉とイメージをまとめて世界観を作り上げることと本文中に書かれている。それを踏まえると人生を編集するとは個々の選択から自身の世界観を作り上げることなのだろう。

  • 200712_再読
    ・企画し、人を集め、モノをつくることが、編集ということ。
    ・テキスト、イメージ、デザインで伝え方を工夫する
    ・伝えるのがうまくないからこそ、編集して例示して話す癖を持つ。

  • 編集は企画を立て、人を集め、モノをつくること。編集は修正のイメージがあったけど変わった。より良いモノを生み出していく、より良い自分になるために、良い人を集められるように、より良い企画が立てられるように、日頃からコツコツと自分にとってプラスになることを積み上げねば。

  • 僕らは毎日編集して生きています。

    編集の定義は、「企画を立て、人を集めて、モノを作ること」です。
    編集の基本となる3大要素は、「言葉、イメージ、デザイン」です。

    著者の言いたいことは、最後にどかっと主張されていました。

    人が生きるということ自体が編集行為そのもの。
    何を食べて、何を着て、何の仕事をして、誰と付き合い、どこで生きるか、には無限の選択肢があります。その無限の選択肢のなかから、自分で可能な範囲で選んでカスタマイズして人は生きている。言い換えれば、人は常に人生を編集している。

    より良い企画を立て、より良き人を集め、人生をより良く作品化していくことが、この大編集時代を楽しく生きる術。

  • idea inkシリーズの編集をされてるかたの本。

    編集という仕事を、むかしからかかわられて、雑誌や書籍の編集をされており、またWebやそれ以外にもお店などを編集することをテーマに書かれています。

    講義をベースにした書籍なので、初心者で編集者になりたい人もそうですが、コンテンツにかかわる人にオススメの一冊です。

  • 編集の方法論でありながら、人生の編集にまで範囲が及ぶ。

    紹介されている事例の数々は、編集の仕事が「企画のため、お金のため」であることを超えて、人生を楽しく色付けすることであると教えてくれる。

    PVを稼ぐブログの書き方や、セルフ・ブランディングの成功例では、「人生の編集」が眉唾っぽくてわかりづらいように感じていた。

    でも「はじめての編集」の手にかかると、『本当の「人生の編集」を試してみたいな』という、すっきりとした、そして前向きな嬉しさを感じる。

    これからのちょっと先の人生を「どうしようかな」と思ったら、もう一度この本を読むかもしれない。

    2012.05.16 14:49
    著者の菅付雅信氏からじきじきに「セルフ・ブランディングなんて、しないほうがいいですよ。 」とお言葉を頂きました。
    https://twitter.com/#!/MASAMEGURO/status/202636958193823745

    これは私の言葉足らずだったので、訂正してお詫びします。
    「はじめての編集」をいわゆるセルフ・ブランディングに利用するというつもりでなく、それよりこの本にあるような「人生の編集」をしていきたいなといつもりでした。



    ☆おまけ画像☆

    ちなみに「献血ルーム池袋い~すと」で見つけた。
    とても素敵に編集された場所でこの本に出会えて幸せ!
    twitpic.com/9li6gv

    本を置いてある場所には素敵な言葉が書いてありました。
    twitpic.com/9li6vd
    ”Never end with regret. but start with it! 後悔で終わっちゃダメだ。後悔からスタートするのさ。

  •  1/29(日)にスタンダードブックストア@心斎橋であった講演会のテキストです。

     講演会の感想はこちら→はじめての編集@スタンダードブックストア心斎橋

     最近TL上で話題の津田大介さんの情報の呼吸法やソーシャルデザインのクリエイティブアートディレクター菅付雅信さんが著者です。
     講演会で行っていたけど編集三部作の最後らしいです。
     他の2作は東京の編集編集天国だそうです。)

    本書の目的

     本書は、池袋西武百貨店のコミュニティカレッジでの半年間にわたる講義録を元に大幅加筆修正したものだそうです。
     その由来から分かるように本書の目的は「編集の仕事を志す若い人たちに向けて、日常に溢れていながらもあまり語られることのなかった編集の世界とその手法の魅力を解き明かそうと意図したもの」です。

     著者は「企画を立て、人を集め、モノをつくる」の3つが揃っていればその行為はメディアを問わず編集なのだと述べています。それはどういうことなのか。
     本書は、その説明として編集の歴史から、企画の立て方、そのためのコツ、編集概念の拡張、さらには人生の作品化ということにまで筆が伸びています。

     豊富な図録と共に説明がなされているので若安く、かつ、読みやすい本でした。願わくばカラーの方が良かったのですが、それは値段を考えると贅沢というものですね。

     とまあ、僕が何やかや書くより目次を示した方が納得しやすいと思うので、目次を書きます。その後に、それぞれの感想について書こうと思います。

    目次

    まえがき 人生を編集する時代を楽しむために
    第1章 高速編集史~編集はこんあふうに進化してきた~
    第2章 企画は企画を感じさせないこと
    第3章 言葉は人々を振り向かせる
    第4章 イメージはアーカイヴから生まれる
    第5章 デザインの形式こそがメッセージである
    第6章 編集は拡大する
    補講 ところで「美しい」とは何?

    第1章 高速編集史~編集はこんあふうに進化してきた~
     ここはほぼ印刷物の歴史とも言い換えられます。以前読んだ本の歴史 (「知の再発見」双書)に書かれていたことや書店の近代―本が輝いていた時代 (平凡社新書)で書いていたこととほぼ同じです。
     最古の編集物や聖書、中世ヨーロッパにおける教会の意義、文芸春秋の誕生、インディーズ・マガジンの流行、インターネットなどについて。高速で紹介していきます。
     清少納言を「世界最古のブロガ―」。境界を「グーグル」と例えたのはさすが編集者だと思いました。
     
     この章の要点は最後の項目に尽きます。メディア進化の特徴を3次元的に捉えているのです。
     フロー/ストック、権威性/参加性、記録性/創作性の三つです。

     それぞれの代表格としてテレビ・ネット/本など紙メディア(フロー/ストック)、初期の本/ブログ等ネットメディア(権威性/参加性)、新聞など報道系メディア/ファッション雑誌などエンタメ系メディア(記録性/創作性)を挙げていのです。

     本当にざっくりまとめるとまじめ系/エンタメ系とでも分けられそうですが、それは強引ってなものですね。次に続きます。

    第2章~第5章 編集ハウツー

     第1章での編集概念の定義付けを受けて、第2章以降は編集の方法論について述べています。
     企画の立て方(第2章)、企画のブラッシュアップ(第3章~第5章)という形です。

    第2章 企画は企画を感じさせないこと

     この章は、まさに企画概念の説明ですね。
     企画を「能動的なもの/受動的なもの」と分けてみたり、「新しい」型、「提案」型、「独占」型、「挑発」型、「再提案」型と型によって分けてみたりして解説します。
     印象的だったのが「優れた企画は企画を感じさせず、世界観を感じさせる」です。

     前者「優れた企画は企画を感じさせず、世界観を感じさせる」についてですが、僕も普段から感じていることで、色々と読んだり観たり聴いたりしていると、優れた作品は多分凄い技術でもって作られている筈なのに、技術を感じさせずに素直にストーリーや世界観にのめり込ませてくれます。

     「め組の大吾」や「昴」などで有名な漫画家・曽田正人さんは「MOON 昴~ソリチュード~」において、作中で超一級のバレエダンサーであるプリシラ・ロバーツのダンスを観て感動した同じくバレエダンサーの登場人物にこういったようなことを喋らせています。
    (正確な台詞は覚えていないのですが、大体こういう要旨でした。正確に知りたければ読んでみて下さい。面白いですよ!)

     「本当はすごいことやってるのに、私、そんなこと気にしないでストーリーに熱中していたの」

     優れた作品というものは、超絶技術を駆使しながらもそれを意識させないようなものかもしれませんね。

    第3章~第5章 編集の基本3原則 

     第2章で「企画とは何ぞや?」について答えた後で、それを受けて、ではその企画を成立させる「編集とは何なのか?」をより技術的な面からあらためて定義づけていきます。

     著者によると編集とは「言葉、イメージ、デザイン」の基本3原則によって成り立っているそうです。
     そこで、第3章で「言葉」を、第4章で「イメージ」を。第5章で「デザイン」について解説していきます。
     長くなるのでざっくりまとめますが、「言葉」はタイトル付けの重要性について。「イメージ」は元ネタを知ること=良く読み聴き観ることの重要性。「デザイン」はきまりによって作られること。きまりを以下にして作り、メンバーに浸透させるか。
     といった内容でした。

     具体例も多く、いちいち頷くことの多い内容でしたが、やはり「タイトル付け」と「デザインはきまりをつくること」というのは目から鱗でした。
     タイトル付けに編集者がどれだけ苦心しているか。デザイン=形式。デザインについては最近勉強しようと思っているので、新しい解釈を知れて良かったのです。

    第6章 編集は拡大する

     第6章は、現在とこれからの編集についてです。
     編集というものは、紙媒体に限ったことではなくweb、展覧会、デパート、ブランド、ショップなどなど既に現在でも色々なメディアでコミュニケーションをプロヂュースする方法として編集は用いられていると。

     レディー・ガガ。知っていますよね。彼女はそのパフォーマンスで一躍有名になりましたが、実はライブやテレビ出演だけではなく人生そのものを作品化していると著者は言うのです。
     その証拠に彼女のフェイスブックページやツイッターでの活動を観ろと。ライブ情報。物販。何でも揃っている。彼女は行動を公開している。それら全ての振る舞いの評価が現在での彼女の立場を築いていると。
     本書では「ロッキング・オン」2010年6月号での記事を引用しています。

    肝心なのは、みんなが思っている”私が隠しているもの”を見せるとしたら、私は何も隠していないと言うこと。

     今までは「クリエイター<作品」だったのが、情報の氾濫によって徐々に「クリエイター>作品」になってきていると。

     そうやって例を出した後に、著者は言います。

     ツイッターやブログなどの普及によってネット活動をしている者たちは意識するしないに関わらず、自分の人生が評価されるようになってしまっている。
     それなら人生を楽しむためにはいっそのこと「人生の作品化」をした方が良いのじゃないか。
    (本文の要約です。)
     
     これには僕も同意です。作品化とまでは言いませんが、好むと好まざるとに関わらず現在は相互監視社会になって来ています。そんな中で、もし個人として生きていこうと思うのならば、自分を良く見せること。あくまでウソはつかない範囲でですが。そして、少なくとも悪く見せないこと。
     こういったことは、今後の社会を楽しく生きていく上で必要不可欠な技術になってくるのではないでしょうか。

     このことに関してはホリエモン他色々な人たちが「これからは個人の時代」と言っていたりとか「自分ブランド」(この言葉は嫌いですが)とか、そういったことと共通しているのだと思います。

     まあ難しいこと言っていますが、結局のところ、「信頼を裏切らない」という当たり前のことが可視化されてきたと言うだけの様な気がしますが。

    補講についてとまとめ 人生の作品化。過去のことと外のことを知る

     ここまで本書の紹介をしてきました。「補講がまだだ」と仰られるかもしれませんが、まとめと同じことになると思いますので省略します。
     本書をまとめると、そりゃまあ「編集とは何か?その個人的答え」になるわけですが、実はそれだけに留まらず、著者は「編集」という方法が創作する上でのすべてだと思っていると思います。
     
     「design is everything」という有名デザイナーの言葉にひっかけて「編集はすべてだ!」と書いていますし。

     そして、「人生の作品化」が人背を楽しむコツだとも書いている。ということは、編集という方法を学び活かすことがそのまま人生を楽しむことにつながる。
     著者は補講として美しさについて書いていますが、「アートは新しいきまりをつくること」と書いています。
     とするならば、もし自分独自の生き方などというものがあるとすれば、それは新しいアートになるのではないか。それが人生の作品化ということではないか。

     しかし、新しいものを作るには勉強が必要です。そこで、著者は勉強についてこう定義しています。 勉強とは「過去のことと外のことを知る」ことなのだそうです。

     当然ですね。「今までやられたきたこと」と「他者について知ること」この二つがなしで「新しいもの、きまり」と言っても天才でない限り、それは「パクリ」か「独り善がり」になります。
     過去の名作から影響を受け、一部踏襲しながらも自分独自の解釈や技法、思想を付け加える。そして、そこに新たなきまりを作り、他者に訴えかける。

     きっとそれが「新しいもの、きまりを作る」ということなのでしょうね。

    感想

     色々と勉強になることの多かった本書ですが、僕が色々と読んだり観たり聴いたりしてきた中でなんとなく感じていることを、整理して言葉にしてくれたような本でした。
     だから、読んでよてもすっきりしたし、やらなきゃいけないことがハッキリしてきたように思います。
     もっと読んで観て聴いて、それを体系化し、アウトプットすること。できれば何かしら作品になる様なものが作れれば。。

     出版に興味がある人だけじゃなく、「何かを作りたい!」と漠然と考えている人全般にオススメできる本です!

  • 企画、人、デザインが要素。

  • 編集関係に興味を持ったので、本当にはじめて手に取った本。とても良かった。2012年の本なので読む前は少し古いのかもと思っていたが、編集の本質的な部分をわかりやすく解説してくださっていたので時代に左右されない良書。図書館本なので購入して今後もレファレンスとして手元に置いておきたい一冊。編集をされている方だから当たり前なのかもしれないが、文章そのものからタイトル、小見出しに至るまで全ての構成がきれい。構成がきれいで文章もきれいだから頭に入りやすい。勉強になった。本の表紙にタイトルがないのが良い。

  • かなり多く例が載っており、写真や絵を言葉にすると言う難しい作業をやってのけていた。
    しかし、どれも惹きつけるような目新しさや、身近に感じさせるような親近感を抱かせるには至らず、上部だけの文のように感じてしまった。
    あくまで、編集する物の縛りの中で、脚色して良さを加えるのではなく、その作品の良さを極立てることに注力するという再確認にはなった。

  • 5年ほど前に読んだ本を再読。「編集」という作業について、広く、分かりやすく教えてくれる本なので、編集自体を仕事にしている人やしたい人に限らず、情報を発信したり人に何かを伝えるような仕事に関わる人には広くおすすめできる本。

    この本では編集の定義を「企画を立て、人を集め、モノをつくること」と定義している。書籍や雑誌に限らず、映画も、広告も、WebサイトやSNSも広く編集に関わるものと捉える。要は何らかのメディアに関わる仕事。

    編集の対象となるメディアの特性は、
     ・フローかストックか
     ・権威性か参加性か
     ・記録性か創造性か
    といった要素で分析することができる。技術の進化や文化の変遷の中でこれらの要素のバランスが変わったりする。

    第2章では「企画の立て方」概論といった位置づけで、アイディアの発想方法の基本をまとめている。「新しいこと」「提案」「独占」「挑発」「再提案」「かけ算」「集める」など。

    第3章以降では、編集の3つの要素として、「言葉」「イメージ」「デザイン」をそれぞれ1章ずつを割いて基本的な考え方を紹介している。それぞれの文脈での優れた事例が豊富に紹介されている構成については好き嫌い分かれるところかとは思うが、「文章力は読書量に比例する」や「イメージはアーカイブから生まれる」など各章でも繰り返し述べられている通り多くの事例を知り、感じたり考えたりすることこそが、それぞれの力を養うために必要だということ。個人的にはこれだけコンパクトに雑誌等の事例をまとめて知ることができるという点だけでも本書の価値と言えるように感じる

  • とてもラブリーな風体の一冊。表紙に透明のビニールカバーがくにゅ、とするのも懐かしく、わくわくして購入。というのも、わたしは音楽ホールの情報誌編集者というものをやって15年もたつのに、会社では編集業務は異質な仕事で、浮いた存在(笑)ゆえ、異国で「あ〜同族を見つけた」と駆け寄った気分なのだ。編集についてプロの方の指南を受けた?のは、15年前に頼みこんでエディターズスクールの通信教育を受けさせてもらって以来なのである。
    するとすると、まあわたしが、12ページの小冊子を80冊エンドレスで作りながら試行錯誤で体得してきたことが、理路整然、最短で書いてある。うんうんとうなづきつつページをめくる。本書はわたしのように悩める編集者には、いつ出会っても嬉しいコンパニオン。一人で作っていると、ときどきはっと発行部数(8500部)がよぎって、「ちゃんと受け入れられているんだろうか」と不安になったが、このコンパニオン先生の指針に照らし合わせてちゃんと跳躍できそうだ。
    ところで、海外の雑誌も含め、本書は先鋭的な雑誌の例が多数あり、文字を詰め込んだ小冊子の作り手としては羨ましい限りである。文字のみではなく全体の構成、デザインで語る媒体は著者の資質がもっとも光る分野のようだが、あとがきで、著者は子ども時代に吃音であったとの告白があり、なるほど、その特性を生かしているのだなと納得がいった。

  • 編集者である著者が「編集」の仕事を、歴史、企画、文章、イメージ、デザインに分割し、分かりやすく説明した本。
    私はエディトリアルデザイン側にいる立場ですが、文章が読みやすく、ひとつひとつの事例も良質で、アート、カルチャー、ファッションに関わる編集を知りたい人に、おすすめできる本です。

    本の都合上、図版がモノクロでもったいないかなぁと思いつつ、カラーにしちゃうといろいろ大変だから、まぁしょうがないよね。

  • 0131
    2019/08/19読了
    編集好きだったのに、今は興味がなくなってしまったのか?
    全然頭に入っていかなかった。
    でも6章と補講は刺さったかも。
    作ることに対して前向きになれた気がする。
    新装版も出ているみたいなので、また読み直したい。

  • 贈り物でいただいた本。

  • ・編集の目的は伝え触発すること
    ・情報、イメージ、デザイン
    ・デザインは装飾ではなく問題解決の手法
    他多数の教え

  • 途中は大幅に飛ばした
    文章と画とデザイン、なるほど、シンプル

    メソポタミアの粘土板をそうみるというのは面白い

  • 作業としての「編集」ではなく、職業・役割としての「編集」として。

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著者プロフィール

編集者/株式会社グーテンベルクオーケストラ代表取締役。1964年生。法政大学経済学部中退。角川書店『月刊カドカワ』、ロッキング・オン『カット』、UPU『エスクァイア日本版』編集部を経て独立。『コンポジット』『インビテーション』『エココロ』の編集長を務め、出版物の編集から、内外のクライアントのプランニングやコンサルティングまでを手掛ける。著書に『東京の編集』『中身化する社会』『物欲なき世界』、対談集『これからの教養』等がある。またアートブック出版社ユナイテッドヴァガボンズの代表も務める。『コマーシャル・フォト』『WIRED JAPAN』WEBで連載中。下北沢の本屋B&Bで「編集スパルタ塾」を主宰。NYADC銀賞受賞。

「2019年 『新装版 はじめての編集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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