イスラ-ムの人間観・世界観: 宗教思想の深淵へ

著者 :
  • 筑波大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904074046

作品紹介・あらすじ

比較宗教学分野の第一人者である著者が、イスラーム古典神学思想と比較宗教学研究を通して、イスラームの普遍的な人間観と世界観を明らかにする学術書。読みやすい文体でイスラーム宗教思想の深淵を解説しており、新たな異文化理解に貢献する教養書としても最適な一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 註も多くかなり突っ込んだ内容で初心者にはやや難しいと
    思われる。イスラーム研究、あるいはイスラームと他の
    宗教の比較に関しての短めの論考を集めた感じで、断片的な
    印象が強いが、イスラームについて、そしてこれからの宗教
    のあり方について実に示唆に富む書であった。

  • 塩尻和子『イスラームの人間観・世界観 -宗教思想の深淵へ』筑波大学出版会、読了。本書は比較宗教学、古典期イスラーム神学研究の第一人者が、ユダヤ教・キリスト教との関わりを踏まえながら、その普遍的な人間観、世界観を明らかにする一冊。異文化理解の一助となると共に認識を新たにする。

    第1章「イスラームの人間観と自然観」。葬送儀礼や環境倫理等々本書で初めて知ることは多い。2ー4章ではイスラーム神学を取り扱い、5章では他宗教との関係を論じ、高邁な宗教的理想を掲げる経典の宗教の協働が平和への鍵と論じる。

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著者プロフィール

1944年岡山市生まれ。
東京大学大学院人文社会科学研究科博士課程単位取得退学(博士(文学)東京大学)。
筑波大学教授、同大北アフリカ研究センター長、同大理事・副学長(国際担当)、東京国際大学特命教授、同大国際交流研究所・所長を経て、現在、筑波大学名誉教授、アラブ調査室室長。専門分野は、イスラーム神学思想、比較宗教学、宗教間対話、中東地域研究。
主な著書・論文:『リビアを知るための60章【第2版】』(明石書店、2020年、編著)、「公共宗教としてみたイスラームの世俗性と普遍性」(『ピューリタニズム研究第13号』日本ピューリタニズム学会、2019年)、「イスラーム・ジェンダー論の行方」(『いま宗教に向き合う』第4巻、岩波書店、2018年)、「宗教間対話運動と日本のイスラーム理解」(『宗教と対話――多文化共生社会の中で』教文館、2017年)、「ジハードとは何か――クルアーンの教義と過激派組織の論理」(『変革期イスラーム社会の宗教と紛争』明石書店、2016年)、『イスラームを学ぶ』(NHK出版、2015年)、「初期イスラーム思想における理性主義的人間観と宗教倫理」(『イスラム哲学とキリスト教中世Ⅱ 実践哲学』、岩波書店、2012年)、『イスラームの人間観・世界観』(筑波大学出版会、2008年)、『イスラームを学ぼう』(秋山書店、2007年)、『リビアを知るための60章』(明石書店、2006年)、『イスラームの生活を知る事典』(東京堂出版、2004年、池田美佐子と共著)、『イスラームの倫理――アブドゥル・ジャッバール研究』(未來社、2001年)、ほか多数。

「2021年 『イスラーム文明とは何か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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