ディベートで超論理思考を手に入れる 超人脳のつくり方・増補版 DVD付
- サイゾー (2011年5月6日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904209134
感想・レビュー・書評
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「論理思考を身につけたい」と思って読み始めたところ、ディベートという競技のルールや流れの説明が書いてあったので、面食らった。ただ、感情を排して論理を組み立てていく方法や、相手の論理を崩す際につかなければならない点が書かれており、非常に勉強になった。一度通して読んで、その後重要な部分を拾って読んだが、自分の中でしっかり消化して身に付くまで、繰り返し読みたい。
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ディベートが目的ではなくて、その超論理思考に至るための苫米地流講義。
論理思考ではなくて超論理思考を手に入れるための指南。
宗教的(仏教的)解説もされているので、親しみながら読めた。
1章と2章はディベートについての導入と総論がわかりやすく解説されている。
3章と4章でディベート実践のための具体的方法論。しかしこれが難しいので、何度も読み返す必要を感じた。
5章とエピローグは、苫米地英人の世界で、一番の見せ場になるところかな。
全体としての流れはつかめたけども、方法論やテクニックとしてのディベート(3-4章)は、しっかり学ぶのに時間がかかりそう。そして、実際に行うことも難しそうなので、まだまだ理解には遠く及ばないかと思う。
増補版 DVD付となっているけども、こちらはチラリとしか見ていない。でもなんだか凄まじいディベートが展開されていたし、相変わらずの座り方の苫米地先生を拝むことができた。
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【内容(「BOOK」データベースより)
ディベートこそは、合理的な判断をする力を磨き、知的生産性を向上させる最も優れたツールです。本書は、ディベートによって論理的思考力を徹底的に極め、さらに論理を超えることで、「超人脳」を手に入れることを目指すものです。———————
【著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)】
苫米地/英人(とまべち ひでと)
1959年東京生まれ。脳機能学者・計算言語学者・分析哲学者・認知心理学者。カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、カーネギーメロン大学CyLab兼任フェロー、実業家。上智大学外国語学部英語学科卒業。2年間の三菱地所勤務を経て、フルブライト留学生としてイエール大学大学院に留学。カーネギーメロン大学大学院に転入。計算言語学の博士号を取得(日本人初)
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【目次】
はじめに マルチな場面で結果を出せる“ディベート脳”のススメ
第1章 論理脳の強化で人は超人になれる!
第2章 ディベートこそ脳強化の最強の方法だ
第3章 論理脳を強化する!トゥールミンロジック
第4章 超人脳ディベート実践編
第5章 「超論理」発想で人生をコントロール
エピローグ ファイナルトレーニング
おわりに 論理を極めたのちにあえて捨て去る
付録 誌上講義;ディベートがわかれば何が可能になるのか(田村洋一)
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MPAの留学情報はMBAと違い情報が少ないので下記のブログは非常に興味深かったのですが、そこで紹介されていたため手に取った本。
http://blog.livedoor.jp/kknn777/archives/24906974.html
ディベートがどのようなものかという概要を掴むには良いと思いますが、そんなに簡単に読める本ではないと思います。(ディベート用語が多用されていてやや読みにくい)。ただ、ディベートに触れたことがない人は一読しても良いと思います。DVDに出ていた方は(偶然)ペルーで会ったことがある方でした。
・ 自分の頭で考えるには「この世に絶対的な真実はない」と知ること、「自分というものはどこにもいない」(自分とは「自分とは「他人が見た自分の相対」」)ということを知ること。存在とは空である。
・ ディベートとは、「ひとつの論題に対し、2テームの話し手が肯定する立場と否定する立場とに分かれ、自分たちの議論の優位性を聞き手に理解してもらうことを意図した上で、客観的な証拠資料に基づいて議論をするコミュニケーション形態」
・ 物事は相対化していいものと相対化してはいけないものがある(人の命は相対化してはいけない)
・ 問題提起と解決策はワンセット。問題提起にはハーム(問題)とインヘレンシー(内因性)、解決策にはディスアドバンテージ(不利益)とソルベンシー(解決性)のそれぞれ二つずつがある。
・ 知能を高める訓練にもってこいなのは「早口でしゃべる」
・ He who asserts must prove(主張した人は証明しなければならない)
・ Judicial paradigm(法廷パラダイム)。裁判には推定無罪(Presumed Innocent)という原則がある。
・ 政策決定パラダイム。Policy makerは「総合的に見て、このプランを採用したほうがベターなのかどうか」を重視する。
・ ディベートで身に付くのは、合理的意思決定や立場の違う人を尊重する作法 -
どうすれば、脳の抽象的思考を高めることができるのか?
1五感を使ってイメージする
2ディベートによって論理を組み立てる
3同時にパラレル思考を行う
1物事に言葉以外のイメージをつける
2ディベートとは、ラポールと正反対の性質である
3芸術に触れる、このとき表現したい抽象的思考を見る
4過去の延長線上には存在しない、論理を超越すると自由を手に入れる
5頭の中に存在するものを組み合わせることが必要 -
決断思考を読んでから、ディベートってなんだろう??と思い、好きな著者の苫米地英人氏が書いているディベートの本を読んでみた。
用語自体が難しいなーって、まず感じました。ディベートという分野を知らない人は、後ろについている付録から読むのをオススメします。簡単に概要を書いてあるので、本編も理解しやすくなると思います。
用語が難しかったので、言葉の意味を考えながら普段何かを決めるときにひとりディベートをやって慣れていきたいと思います。
基本なくしては、人と違うことをしていくのは難しいと感じたので、基本からみっちりとやっていきます。
最後はよく本で出ている変性意識や抽象度をあげていくお話でした。今までになかったのは、身体の動きの軌跡が絵という言葉には面白かったです。美術館に行ったときには、そのような視点で見てみたいと思います。 -
抽象度を高めるために、ディベート的な論理手法を用いて、自分の頭で考えることが重要である。
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80ページからのトゥールミンロジックは必読。是非モノにしたい。
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脳機能学者苫米地英人氏による本格的なディベートの入門書。
文章は平易だが、内容の水準は高く、しっかり読んで理解するならば、思考の効率が上がるのは間違いない。
また、この本は単なる「論理思考」ではなく「超論理思考を手に入れる方法」がテーマであり、ディベートの方法論だけではなく、瞑想技術についても丁寧に説明がなされている。
現代社会の混迷の背後には、論理学の知識が伝統的な三段論法的論理学から更新されていないからなのかもしれない。
「全ての原発は安全である」「日本には原子力発電所がある」「日本にある全ての原発は安全である」
多くの人がこのような論理を頭の中で構築して納得していたが、論理と現実には乖離があった訳である。
何故、そうなるのか、そして現代論理学はこの問題にどのように取り組んで来たのかは、本書を読めば理解が出来るのではないかと思う。