- Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904209394
作品紹介・あらすじ
人工知能とともに発展してきた「認知科学」を学ぶことで、思考のしくみや脳の使い方がわかるようになる。機械はどのようにして論理や推論を理解しているのか。人間の脳は機械とどう違うのか。アメリカの大学院で最先端の認知科学を学んだ著者が、やさしく解説。さらに、著者の新理論「超情報場仮説」にまで迫る!
感想・レビュー・書評
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本の最初の方は、かなり分かりやすかったが、中盤から難しくなった印象。
特に最後は、宗教の話になったところで、よく分からなくなった。自分の知識不足、読み込み不足もあろうが、すっきりしない読後感。
但し、最初の方に解説してある基礎的部分は分かりやすかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人工知能の歴史がザックリとわかる。
だがそれ以上のものを求めるための資料が少ない。
著者の唱える超情報場は面白いのだが、肉体が先か精神が先かでは、ニワトリが先かタマゴが先かという話と変わらないので物足りない。 -
超情報場の仮説が本当に面白かった。確かに指摘されてみれば、世界を認識する上で3次元以上の何かメタ的なもの(或るものの、他のものとの関係性とか?)が必要だろうと感じられる。それが、(認知科学を含めた、従来までの)科学で扱えるかどうかはさておき。そもそも人間はなぜそのメタ的なものを感じ取れるのだろうか。もう少し突っ込んだところまで言い及んで欲しかったが、著者自身の研究内容に関わることだからそれも難しいのだろう。
3次元以上という言葉から、超弦理論を連想したが、何か関係があるのだろうか。分からない…
それから、自分は全くの素人に過ぎないのだが、レストランの例えはあまり適切でないように思った。実際、建物の写真を与えたときに、その画像がレストランか否かは多分出力するだろうし。筆者の言いたいことは、人工知能が、レストランという「概念」、目の前の特定のレストランとして表象している「情報」を理解しているかどうかということだろうが、もう少し良い例があったのではないかと感じた。 -
2018.01.17 品川読書会で紹介を受ける。
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タイトルだけで手にしてけど、著者がちょっと怪しかったパターンの一冊。最初と最後のそれぞれ15%ぐらいは、かなり引いてしまう内容だけど、真ん中の7割は、それなりに勉強になった。
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内容は頭にそんな入らなかったけど、興味がわいた!
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人間はレストランに入るとき、看板やメニューや客などを見て自然にレストランであることを認知しているが、人工知能にどうやって人間の認知を理解させるか。
・私はりんごが好きです。
「私」と「りんご」と「好き」を覚えさせれば理解できる
→統語論(チョムスキー)
りんごといってもリンゴスターなのか、アップル社なのか、椎名林檎なのかわからない。意味が大事→意味論(シャンク)
フレーム理論、スクリプト理論…など認知科学の発展。しかし、人間の認知には及ばない。
統語論も意味論も超えた、超情報場というものがあるのではないか、というのが苫米地博士の仮説。人間は「ここはレストランである」という超情報場からの情報を受け取っているので、そこがレストランであることがわかる。 -
認知科学の基礎理論と歴史から、「超情報場仮説」「ホメオスタシス」へのパラダイムシフトを語る一冊。
人間がものごとをどう認知するかを科学すると、
単純な関数では表現できない、
自律的に学ぶ回路を設けても限界があり、限界を破るには「自分は自分である」といった内省的な思考が必要。 -
苫米地氏というと、電車の中吊り広告での胡散臭そうな書籍を宣伝してた人だなー、という印象しかもっていなかった。
おそらく普通に購入することはなかったと思う。たまたま認知科学に興味があってアマゾンで調べていたところ、評価が高い本書が見つかった。kindleで無料で読めるときたので、試しに読んでみた。
するとこれが実に面白かった。読みやすく、私のような素人にもわかるように書かれており、それでいて極端に簡略化されることもない説明で、知的好奇心を刺激される内容だった。
様々な理論に対して、紳士的な態度で検証したり意見を述べているところにも好感が持てた。
人工知能やプログラミングについてバックグラウンドがあるとより楽しめる。
レストランをレストランと、なぜ人は認識できるのか。確かに認識できるのは間違いないが、理由を述べろと言われても、明確な回答はできない。じゃあ何で判断しているのか?
この世界三次元ではなく、さらに別の次元もあり、その次元で認識しているかもしれない。新しいパラダイムが必要なのかもしれない、という仮説は興味深く、不思議な説得力があった。