村上春樹とイラストレーター -佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-

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制作 : ちひろ美術館 
  • ナナロク社 (2016年7月3日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904292662

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村上春樹とイラストレーター -佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸-の感想・レビュー・書評

  • 村上さんの装丁を手がけているイラストレーターさんの展覧会があったのかな?
    ちひろ美術館監修の展覧会図録のような一冊。

    文庫本みたいに小さいけどハードカバーで、なんだか特別感があります。

    「村上春樹を読む」的な解説本は読むのに抵抗があるのですが、これはそういうのとは別物です。

    それぞれのイラストレーターさんと村上さんとの親交とかが、読んでいてしあわせ。

    とくに水丸さんのくだりは、胸にくるものがあった…

    あと、あと、「渡辺昇」が水丸さんの本名だと知れて感動しました!!

    新作の装丁はどんなものかしら〜待ち遠しいです!

  • 村上春樹さんに関わるイラストレーターの来歴とインタビュー記事をまとめた本著。

    それぞれの作品がどのようなもので、どういった経緯で作られていくのか、読んでいて楽しかった。
    それこそ、ジャズのじゃれるようなセッションのようにお互い楽しみながら創作していったのだと感じた。
    また、1Q84の青豆の由来など作品に関わる話も知ることができて、良かった。

    監修ーちひろ美術館とあってか、可愛らしい装丁や手に収まるサイズ感が良かった。また、巻末にイラストレーターそれぞれの作品名~寸法まで細かく書かれている。

  • 企画展には行けず残念だったが、愛情あふれる編集でとてもいい本だと思いました。文庫というのが唯一残念な点。もっと大判でイラストを楽しみたかった。

  • コンパクトで贅沢な本。
    村上春樹歴代のおなじみイラストレーター達(佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸)のカラーイラストがふんだんに載っている。
    4人に共通しているのは、都会的でシンプルでどこか飄々としているところ。
    村上春樹の文体にも似ている。

  • 村上春樹との親交も含め、描かれたイラストの背景もわかる貴重な本。個人的には安西水丸のイラストがお気に入り。

  • 「村上春樹とイラストレーター」。2016年、ナナロク社。



    村上春樹さんの小説本の表紙や、エッセイ文章の挿絵などを手掛けたイラストレーターさんたち。
    佐々木マキさん。安西水丸さん。和田誠さん。大橋歩さん。
    この四人の、村上さんの文章や本のために手掛けた画、イラストを集めて、それに村上さんの文章の抜粋を編集。
    それに、「村上さんについて書かれた四人の文章」と、「四人のイラストレーターについて書かれた村上さんの文章」を添える。

    それに、恐らくこの本オリジナルの解説文のような文章。
    (これが、作者が明記されていません。ただこの本は「ちひろ美術館」が監修なので、その関係者なのか)

    ということで出来上がっている本です。文庫サイズのハードカバー、という一風変わったつくり。
    ただ、装丁、紙質、デザイン、どれも上等に作られていると思います。1944円。安くはないです。



    当然ながら、村上春樹さんの文章の愛好家でないと、恐らく手に取ることもないのでは。
    (あとは、四人のイラストレーターのファン、ということもありますが)

    上記したように、目新しい内容はほとんど無いのです。切り口だけの問題。

    だけど、僕はケッコウ楽しめてしまいました。
    まあ、村上春樹さんの文章のファンだからなんですが...。



    読み物としては、ジャズ喫茶経営者時代の村上春樹さんのおはなしとか。
    つまり、「村上春樹ビギンズ」とでも言うべきお話が、ファンとしては面白く読めてしまいました。

    そして、安西水丸さん、和田誠さんと、「青山あたり」のご近所であり、そのあたりの酒場なんかでたまに交流があった、というお話とか。
    (まあ、「なんだよ、文化人のセレブ的内輪グループの自慢かよ」とひがむこともできるんですが、そこはひとつ優しく味わいたいところですね)

    大橋さんと佐々木さんについては、正直あまり知らないのですが。
    安西さんも和田さんも(そして村上さんも)、なんとなくバブル景気=雑誌の最盛期の中で、ど真ん中ではなくても確実に景気の波に押し上げられてポジションを作った人たちなのかなあ、と思います。
    別段くさすつもりは一切ないんですが。
    そして何と言うか、経済復興と政治活動の季節を経た後で、「貧しさと政治」という大きな偏見のトンネルを抜けた後で。
    日本がどういう言葉で、どういう画で暮らしていくのか、という段階で殻を内外から突かれて出てきたような人たちだなあ、と思いました。

    そして、メインストリームではないと言いながら、いみじくも皆さんが「アメリカ」という文化や風習(過去のものも含めて)を引用するように自分のスタイルを作った。
    そういう意味では、小説と商業絵画における、日本なりのヌーヴェルバーグだったんではなかろうか、と思いました。

    村上さんと和田さんの、「ポートレート・イン・ジャズ」という本なんて、ジャズ好きにはもうタマラナイ好著だったなあ。

    初期三部作の佐々木マキさんの世界から、村上さんの作品自体がどんどん変容していったなあ。世界も変容したなあ。ソ連がまだあったんだなあ。

    なんてことを思いながら楽しく読みました。



    村上春樹さんの小説の、「アメリカ翻訳小説らしさ」というのはつとに有名ですね。
    何かの本で、村上さんが処女作を書いたときに、「まず英語で書いて、それを日本語に翻訳した」という逸話を読みました。
    それがどこまで本当なのかは別として、村上さんの文章と言うのは、微細なことの積み重ねですが、確実にそれまでの文章日本語を変革していると思います。
    (ただ、その後それがあまねく受け継がれているのかどうかは、ちょっと国文学の研究家に聞かないと判りませんが)

    変革した... 続きを読む

  • イラストレーターが作家のいちばんの読者であって、かつ良き理解者であるけれど、これから読み出す読者がいることを考えると先走った表現をしない。難しい役回りをしているなと思いました。表紙デザインがいちばん難しそうです。読む気のない人であっても書店やWEBサイトでは目にすることがある表紙なので。

  • 大判で出して欲しい

  • ムラカミさんの本で使われたイラストが何点か掲載されてます。全部じゃないです。当たり前だけど。
    展覧会でやったのを本にしたらしいですが、それは詳しくないんで。解説が展覧会用だなあと思って。
    ちなみにサイズは文庫サイズで、装丁がかため。すぐ見終わると言えば見終わるんですが。


    佐々木マキさんをずっと女性だと思ってました。本当にすみませんでした。

  • 手のひらにすっぽり可愛い。

  • また村上さんの本が読みたくなった。佐々木マキさんが男性だと今頃知った…。

  • イラストで小説を創造する手法もありだなあ。未読の小説もイラストの説明文を読むと読んでみたくなった。

  • 村上ワールドを支え、寄り添ってきた4人のイラストレーターたち。イラストレーションという視点で村上作品を読み解く面白い試み。文章あるいは作品の添え物としてしか見てなかったイラストレーションにも背景となる物語があり、それぞれのイラストレーター独自の手法や解釈があることに気付かされる。村上ワールドをより豊潤たらしめている奥深きイラストレーションの世界を堪能。企画展で原画を見てみたかったな。

  • 村上春樹の本を彩ってきたイラストレーター達。佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸の村上春樹との仕事を語った本である。オールカラーで、必ずしも自分が所持していないハードカバーの本のイラストまでついていてとても楽しい。本の造りもかわいい。以下雑感。

    【佐々木マキ】
    初期三部作など村上春樹の初期小説に書かせなかった人。改めてイラストをまとめてみて、この人ほど、村上春樹の小説とぴったりな雰囲気を持っていた人はいなかったのではないかと思った。「キリコ」のような絵とあったがたしかにそのとおりで、ちょっと非現実でユーモアがあってドライだけどべたつかない情緒がある。その空気感は村上春樹にぴったり。今の村上春樹の小説に佐々木マキがあうとは思わないが、一方で、今の村上春樹の小説の装丁・イラストは佐々木マキの時代ほど本との一体感はない気がする。

    【大橋歩】
    何度か述べているが、この人の絵自体は、想像力を掻き立てるし、素敵だと思う。ただ村上春樹の文章とは決定的にあわない。村上春樹のエッセイに確かにある村上春樹の女々しさが嫌な形で表出してしまうと思う。

    【和田誠】
    この人は、いろいろな著名な作家(三谷幸喜とか小林信彦とか)の装丁を手掛けており、一つのスタイルとなってしまっているため、率直にいって、どの装丁も絵も同じじゃないか、おなか一杯飽きた!、と思っていた。とはいえ、今回、知らなかった村上春樹著作全集などの装丁をみて、いやいや素晴らしい装丁だな、と思った。また、自分が村上春樹のエッセイの中で一番好きな「ポートレイトオブジャズ」は和田誠のイラストあってのもの。飽きたけどくさせない、と思った。

    【安西水丸】
    村上春樹のエッセイには、この人のひょうひょうとした絵柄が村上春樹の少年性、ユーモアを一番よくあらわしていて、あっていたと思う。改めてまとめてみて、いわゆる村上堂シリーズが、カラーだったり、クレヨンタッチだったり、線画だったり色々あったことに驚かされた。また、「中国行きのスローボート」の装丁も安西水丸であったらしく(村上春樹もこれを最も評価していたらしい)、なるほどと思った。

    村上春樹は、個人的な知り合いについて個人的感情をめったに記さないが、この本にも出てくる「まったく世の中のためにはならないけれど、ときどき向こうから勝手に噴き出してくる、あまり知的とはいいがたい種類のへんてこな何かを前向きに、同情的にカラフルに理解してくれる数少ない人の一人です。ひょっとしたらこの人の中にも同じような精神領域があるのかもしれません。ときどきそう感じることがあります。僕にとってはソウル・ブラザーのような人です」(原典:村上かるた)との村上春樹の水丸評に改めてそのとおりと思った。この本にもちょっと出てくる村上春樹の安西水丸に対する追悼文、また、水丸の娘さんに対する愛情のこもった結婚の祝電(原典は確か雑文集)などをみてみても、村上春樹にとって安西水丸は数少ない心許せる、かけがえのない人だったのだと思う。

  • 図書館より拝借。イラストが載っている本だから、もっと大きい本を想像していたのですが、意外にもとってもコンパクトでびっくり。逆にぎゅっとつまってて、手のひらで愛着がもてます。村上氏の作品をイラストを含めて読み直したくなったのと、とりあえず、本書内にて知った安西水丸・和田誠『NO IDEA』(金の星社)を図書館で予約してみました。楽しみ。

  •  村上春樹の作品と、その印象的なイラストを描いた佐々木マキ、大橋歩、和田誠、安西水丸、その画作と作品集となっている。画から作品を問う、そんな不思議なコンセプトだ。
     何と言っても、風の歌を聴けだ。佐々木マキが男性ということも実は始めてしったのだけど、非常に印象的で、忘れられない表紙。青くさい感性と、海、そしてバー。かっこいい男になりたいな。スタイルを持って生きたいな。そんな風に思った作品だ。大学生の深夜、風の生暖かさを感じて帰る道すがら、この作品がどれだけの人をかっこよくしてきたことか。
     大橋歩は村上ラヂオの作品。ひとつひとつの村上春樹の軽いエッセイに、余韻のある銅版画。不思議とすっと入ってくるような、そんな作品。村上春樹の世界観とはまた別の、とても軽くてシュールな絵だなと思っていたら、エッセイの軽さ、肩に力が入っていない感じとぴたりと合う。そんな気がしたのも数年前のことだろうか、十年前くらいだったかな。
     安西水丸さん。やっぱり子供の描いた落書きのようで、ほっこり。2014年に他界されたと知った。良いもの、暖かいものを届けていかれた人なんだな。

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