森俊夫ブリーフセラピー文庫1心理療法の本質を語る──ミルトン・エリクソンにはなれないけれど (森俊夫ブリーフセラピー文庫 1)
- 遠見書房 (2015年9月4日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904536933
作品紹介・あらすじ
治療の場合に,短期を目指さないのはありえない。
だって,辛い状態から一日でも早く脱せないと可哀想でしょ?
万年 東大医学部助教にして元役者,ブリーフセラピー系心理士にして吉祥寺に日本全国から人が集まるKIDSカウンセリングシステムを立ち上げた森俊夫 は,2015年3月に57歳で永眠した。自らの死を知った森は,心理療法に関する自分なりの考えを残したいと考え,盟友 黒沢幸子を聴き手に,心理療法や対人援助に関する本質について話を始める。
ミルトン・エリクソン,ソリューション・フォーカスト・アプ ローチ,森流気質論など独特のアイデアと感性で,最良の効果的なセラピーを実践できた要因は何か。治癒率95%,平均治療回数2.0回以下という驚異的な 臨床センスをもつ森俊夫の心理面接のエッセンスを語る,ユーモアと真剣さに満ちた一冊。
感想・レビュー・書評
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森俊夫先生にはお会いしたことがありませんが、これまでの著書の内容から、非常に親近感を持たせていただいておりました。本書を読んで、よりいっそう、自分と似ているところを感じることができました。特に、「演劇」の経験が人と接することのバックボーンとして機能しているところ。森先生の「演劇」論をもっと読んでみたくなりました。
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演劇の例えが興味深く、引き込まれました。
俳優、観客、劇場、非日常、演技、身体。
重心のお話と、声のお話、人の観察のポイント、見立て方、心の中に像が立ち上がってくるような、私にとってはイメージしやすい例えでした。
最後、とても助けになったのは、自己研修についてのくだりです。師を持たない私はひとりでどう学べばいいのかわからなくて、ずっとモヤモヤしてきましたが、「こうすればいいのか」とすっにりしました。これならひとりでもできます。
私にとって、今後の道標となる内容でした。