漢文スタイル

著者 :
  • 羽鳥書店
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904702093

作品紹介・あらすじ

「不楽復何如!」(こんな楽しみまたとない)。
東京大学出版会PR誌『UP』で連載中の「漢文ノート」をはじめ『芸術新潮』などで発表されたエッセイ22編。

隠者・詩人・旅人たちがめぐる読書の宇宙を堪能する。

感想・レビュー・書評

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  • 【書誌情報+内容紹介】
    四六判 上製 306頁
    本体価格 2,600円+税
    ISBN 978-4-904702-09-3 C1095
    2010年4月刊行
    ブックデザイン 原研哉+中村晋平
    カバー写真 東野翠れん
    印刷 大日本法令印刷
    製本 牧製本印刷

    隠者・詩人・旅人たちがめぐる読書の宇宙
    不楽復何如!──こんな楽しみまたとない

    中国古典文学と清末―明治期の言語・文学の研究者である齋藤希史氏によるエッセイ集。東京大学出版会の『UP』誌連載中の「漢文ノート」(1~12回)や『芸術新潮』2008年8月号・北京特集の「北京八景――記憶された町」など、計22編を収録。著者がひらく漢詩文の世界。国を超え、時代を超えて隠者・詩人・旅人たちがめぐる読書の宇宙へと読者は誘われ、ともにひとときを游ぶ……。いわゆる授業科目としての印象を持たれがちな「漢文」をあえてタイトルに掲げ、漢文脈の可能性と、漢詩文の世界の楽しみ方を伝える一冊。

    平成22年度 第19回 やまなし文学賞 (研究・評論部門) 受賞
    http://www.hatorishoten.co.jp/items/4873222

    【目次】
    Ⅰ 詩想の力 
     1 隠者の読書、あるいは田園の宇宙
     2 自然を楽しむ詩
     3 詩人の運命
     4 詩讖──詩と予言
     5 天上の庭──「玄圃」

    II 境域のことば
    1 北京八景──記憶された町
      密かな愛着
        第一景 芥川龍之介『支那游記』
      幸福な時間
        第二景 袁宏道「秋日同梅子馬方子公飲北安門」
        第三景 龔自珍「丙戌秋日独遊法源寺」
      胡同の神さま
        第四景 金受申『北京の伝説』
        第五景 奥野信太郎『随筆北京』
      町の音
        第六景 老舎『駱駝祥子』
        第七景 愛新覚羅溥儀『わが半生』
      ふたりの希望
        第八景 魯迅+許広平『両地書』 
    2 訓読の自由
    3 来たるべき国語
    4 思惟する主体
        漢文脈の核心/漢籍の素読/韓愈の文章/教養と主体
    5 旅人の自画像
        旅行記の時代/漢学者の中国紀行/新聞記者の耳目/志士の渡航記/志士から留学生へ/鷗外の誇り/鏡の中の漱石/文化論の誘惑/街角の異邦人 

    III 漢文ノート
     1 下宿の娘
     2 詩のレッスン
     3 恋する皇帝
     4 緑陰読書
     5 風立ちぬ
     6 黄色い鶴
     7 花に嘯く
     8 不如帰
     9 窈窕たる淑女
     10 日下の唱和
     11 天朗気清
     12 赤壁の月 

    あとがき/初出一覧/人名索引


    ▼ プロフィール
    齋藤希史(さいとう まれし)
    1963年千葉県生まれ
    京都大学大学院文学研究科博士課程中退
    京都大学人文科学研究所助手、奈良女子大学文学部助教授
    国文学研究資料館文献資料部助教授
    東京大学大学院総合文化研究科准教授、教授を経て
    現在 同大学大学院人文社会系研究科 教授

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  • 晴耕雨読という言葉の意味が、悠々自適という意味で使われていますが、これは実は中国では反対の意味で使われていたのではないか??という問題提起から始まります。寸暇を惜しんで勉強する親孝行の勤労学生の話として・・・。このように和製の熟語が中国語とは異なった意味で、江戸時代の漢詩文の中で使われ始めていたとのこと。実は「悠々自適」そのものも漢籍では「優游自適」からの書き換えではないか?との指摘でした。晴耕雨読の元の意味は実は決め難いとのことで、三国志の魏の季直という人の「読書百遍」の記述と同意味ではなかったかというのです。このように陶淵明、蘇軾などに触れたかと思うと芥川、湯川秀樹、魯迅などと幅が広いです。読み込むと面白そうではありましたが、やや消化不良でした。

  • 「詩」という形をとって、「言葉」は「命」をもって私達の心に届きます。人生の理想をうたったり、皇帝の未来をも予言したり、、、。
    そして中国の大きな歴史の中で培われていった漢文は、私達の歴史、文化にも大きな影響を与えてきました。

    芥川龍之介の中国紀行に、今消えつつある中国の姿を追い求めたくなったのは、私だけではないのでは、と思ってしまいました。

  • 新宿ジュンク堂にてちらりと立ち読み。おもしろそう♡とくに漢詩の美しいことといったら!!並んだ漢字の字面も、翻訳された言葉の意味も、しみじみとした美しさを放っている。春にゆっくりと読みたい。

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著者プロフィール

東京大学大学院人文社会系研究科教授

「2021年 『漢文ノート 文学のありかを探る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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