授業づくりの教科書 社会科授業の教科書〈5・6年〉

著者 :
  • さくら社
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本棚登録 : 30
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904785553

作品紹介・あらすじ

小学校教師のための「授業づくりの教科書」シリーズ第一弾!
小学校5・6年生の教科書をさらにおもしろく、ふくらめる「社会科授業」のネタが全90項!
「ヒミコはパンツをはいていたか?」「小学生も税金を納めているか?」など、間違いなく子どもが興味をもつ切り口で迫ります。

本書見開きで紹介される【授業の流れ】に沿って進めるだけで、子どもたちが自ら調べ、探り、考える、追究の授業が誰にでも展開できます。
そう、有田式授業が誰にでもできるのです!!

感想・レビュー・書評

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  • 江戸時代に名字をつけた理由。フンドシ一つで武士が戦った理由。元軍の負けた理由。など、授業でネタとなる。

  •  力をつける授業作りのアイデアが詰まっている。有田学級でおこなわれてきた授業を学ぶことができ、自身のクラスで追試することが可能である。本書から次の3点を学ぶことができた。有田流「授業の創り方」である。

    ① ねらいが明確…一言で表せる、そして興味深い
     目次を見ると、5年生37こ、6年生53この授業アイデアが掲載されていることが分かる。そして、この「見出し」こそが、授業で目指すねらいとなっている。
     例を挙げる「さとうきびの節の間隔がちがうのはなぜか」「銅鐸の絵は何をしているか」「武士の館に『いざ鎌倉』はあるか」。これらについて授業の最後に考えをまとめることができれば、授業として成立していると考える。そしてこの「まとめ」から「はてな?」が生まれ、追究が続いていくのだろう。

    ② 追究の意欲をもたせる「導入」…授業のはじめに何をするか、何を話すか
     有田授業の大きな魅力のひとつに「導入」がある。
     「東京23区に『専業農家』があるでしょうか」「野菜をだますのが日本一上手い県はどこでしょう」「十二単衣の女性は、どうやってトイレに行ったでしょう」
     大人でも、「えっ!」と立ち止まってしまう。まして、子どもたちなら「どうして」という強烈な「はてな?」をもって追究を始めていくことだろう。有田氏も言われている「目を開かせ」られる導入である。

    ③ 本書、最後のページに授業づくりの神髄がある
     この本の最後に「引用・参考文献・情報」のページがある。その中の多くに「現地へ取材に行き、教材化したもの」とある。多くの本からの教材化だけでなく、「現地取材」も有田先生は大切にされている。「社会科教師は足で稼ぐ」ということを聞いたことがある。有田先生の授業が奥深く、子どもたちのどのような意見も取り上げることができるのは、指導者の教材研究の深さがある。この本にある90の授業アイデア全てが、有田先生自身が最も深く学ばれて、子どもたちに投げかけたものである。だからこそ、「追究の鬼」と呼ばれる子どもたちが生まれるのであろう。

     授業アイデアだけでなく、授業の創り方や導入・まとめのあり方、そして有田授業の根幹部分まで、垣間見える一冊である。

  • 高学年向けの社会の色んなネタが満載でした。面白いのも多いですが、使いどころが難しいのも多い。

  • 20140721

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著者プロフィール

1935年福岡県生まれ。玉川大学文学部教育学科卒業。福岡県の公立校,福岡教育大学附属小倉小学校,筑波大学附属小学校を経て,愛知教育大学教授。1999年の愛知教育大学退官後も日本の教育に携わり,教材・授業開発研究所代表,東北福祉大学子ども科学部特任教授。1976年より社会科・生活科教科書(教育出版)の著者も務めた。2014年没。
著書は185冊を超え、主著に『歴史を楽しむ年表』『授業づくりの教科書 社会科授業の教科書』『学級づくりの教科書』(以上、さくら社),『教え上手』(サンマーク出版),『社会の仕組みがわかる“追究型社会科発問”ワーク』『有田式歴史教科書』(明治図書)などがある。

「2020年 『社会科授業の教科書5・6年[改訂版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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