- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784904816165
感想・レビュー・書評
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レコードプレーヤーが我が家からなくなって久しいけれど、やっぱりレコードのある暮らしもいい。レコードにはCDとは違う特別感もあったし。文字とジャケット写真、もう少し大きいと良かったかな。
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著者のレコード寄席じゃないですが、ポータブルプレーヤーの試聴会みたいので伺ったことがあります。あれも古本屋でした。んでこうしたレコードはレコ屋より神保町にあるタイプのもので、ぼくも少しだけあるんですが学生闘争もの(今も出版社がある)や卒業制作など、市井のものが面白いのは同感で、やっぱプロのより自分や身近な人のライブ録音の方を何度も聴くもんね。編集がイマイチなのか、テキストはもっとユニークにできたんじゃないかと思います。素材自体がユニークなんだし。本書が相当なブツになる可能性を秘めていただけに惜しい。
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読んでびっくり、こんなレコードってあったの?
私の世代以下にとっては、レコードって好きな人が聞くもの。
そういう印象だと思います。
実際に私も好きなものしかレコードを手に取りませんしね。
昔はチラシと同じような感覚でレコードが側にあったのか。なかなか考えられないです。
ソノシートも単語としては耳にしたことがありますけれど、商標だったことは初耳で。
レコードのこんな使い方って日本だけだったのでしょうか、面白いなー。
しかし、こんなにも生活に密着したレコードが古道具屋に流れ、内輪を超えて見知らぬ他人の手に辿り着くって恐怖ですよね。
卒業式の円盤とかはまあともかく、結婚式とか辛すぎですよ。
とはいえ今の時代も私的な動画や写真がネットに転がっていますから、結局同じなのかもしれませんね。 -
「レコードは触れます、見れます、聞けます、匂います。そうして体感すれば、まるで映画をみているかのようなストーリーすら見えてきます。生き生きとした生活者と、そこに関わった町の人々の姿が浮かんてきます。」
レコードを聴く、ということは紙の本を読むことと似ている。その手触り質感、重さ確かめて、ページを一枚ずつ繰る。
そして、単なる情報として、音楽データとしての保存ツールではない、人びとの生活に根差した語りの部分を見せてくれる。そのひとつひとつが実に面白い。
ずっと、アンダーグラウンドな音楽を仕掛け、発見し、育ててきた著者のルーツとなるレコードと生活との関わりが見えて、実に興味深い作品。 -
あとがきに例示されていた話。灰野敬二に興味を持ってそのレコードを手に取るまでの距離感を体感することが(否応なく)できた時代と、すべてネット上で並列に用意されていて文脈をたどらずともアクセス可能になってしまっている現在の違い。