かわいい夫

  • 夏葉社
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本棚登録 : 729
感想 : 65
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784904816189

感想・レビュー・書評

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  • 結婚というのは、
    自分にぴったりの、
    世界で唯一の人を探し出してするものではなく、
    たまたま側にいる人をどこまで愛せるか、だ、

    というような記述に
    ドキッとした。

    いや、側にいることさえが、
    難しくなるから、別れるのですけど。

  • とても共感するところもあり、新たな視点が得られるところもあり。なにより結婚したくなった。

  • どんな夫婦のかたちも素晴らしいと思わせてくれるエッセイ。ナオコーラさんのことをもっと知りたくなったし、憧れの夫婦だと思った。

  • 山崎ナオコーラさんの心やさしい結婚相手、流産したときの感情、お父さんとの死別、容姿に対する価値観や男女の扱いへの想い、お金と作家として思うこと、二度目の妊娠。

    時間は進んでいく。エッセイのなかに時の流れを感じた。身近なひとが死んでしまうこともあるし、結婚相手の勤務体制が変わることもある。その時その時に思う、様々なことを掬い上げて面白い文章にするってすごいことだ。
    自分の本があんまり売れない、と何度も書かれていたけど、こんなに面白いのになぜみんな読まないんだろう。不思議だ。見つけられていないだけかな。

    流産とお父さんとの死別が重なり、以前とは違う自分になったことについての文章が非常に素晴らしかった。

    ”誰かによって空けられた穴が、他の誰かによって埋められることはない。どの家族だって減ったり増えたりするが、減った人の代わりを誰かが務めることはできない。新しい人が増えるだけだ。穴は永遠に空いたままだ。この穴を大事に抱えていこう。”(P128より引用)

    喪失を乗り越えるのではなくて、大事に抱えていくっていうところがいいなあと思う。

  • こんなふうに気負わずに夫婦をやって行きたいな。私の方が長く生きているし夫婦生活も随分長いけどあれこれ学ぶことが多い内容だった。
    ちなみに私自身は著者より旦那さんに似ているかな、世話を焼いて貰う方だし。

    20170904

  • シンプルな言葉がストレートに伝わってきて、共感したし考え方を素敵だと
    思った。 私は社会を信じている という一文に感動しました。
    毎日、地道に働いている私たちが1人1人が社会だから と感じたんだけど・・・
    山崎さん、わたしも好きです。

  • 西日本新聞の連載時にも、切り抜きを実家から送ってもらって読んでいてそのときも、おふたりの日常にあったかい気持ちになっていた。
    書き下ろしを加えた今回のエッセイ集、すごくよかったな。
    ナオコーラさんのエッセイ集『指先からソーダ』も大好きだ。

    あとがきで、いつも書いていらっしゃる読者への感謝の言葉。
    小説を書くことへの思いや考えが端々に見えたからこそ、なんだかぐっと来てしまった。私はこれからもナオコーラさんの作品を読み続けたい。
    今年はたくさん上梓されたし、嬉しかったなぁ。

著者プロフィール

1978年生まれ。「人のセックスを笑うな」で2004年にデビュー。著書に『カツラ美容室別室』(河出書房新社)、『論理と感性は相反しない』(講談社)、『長い終わりが始まる』(講談社)、『この世は二人組ではできあがらない』(新潮社)、『昼田とハッコウ』(講談社)などがある。

「2019年 『ベランダ園芸で考えたこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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