フランチェスコ

  • 冨山房インターナショナル
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905194583

作品紹介・あらすじ

1992年にすえもりブックスより刊行、ユニセフのエズラ・ジャック・キーツ国際絵本画家最優秀賞に輝いた幻の名作、「フランチェスコ」。中世イタリアの聖人の半生を描いた、はらだたけひで氏の創作の原点ともいえる一冊を、復刻し、刊行いたします。奇しくも新たなローマ法王に同名の人物が選ばれたことは、記憶に新しいものです。

感想・レビュー・書評

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  • 人生を支えてくれた映画というのが何本かある。
    そのうちのひとつが、青春時代に観た【ブラザーサン・シスタームーン】だ。
    イタリア中部のアッシジに、豪商の息子として生まれたフランチェスコが、持てる物のすべてを捨てて求道生活に入り、祈りと清貧のうちに過ごしたというその生涯を描いたものだ。
    この絵本を読むと、映画を観た当時の感動を鮮やかに思い出す。

    シンプルという以上にイノセントな魅力にあふれ、簡素なひらがなの文字と淡色の絵が、読むたびにしみじみと心にせまる。
    映画のタイトルにもなった「兄弟なる 太陽よ 姉妹なる月 星よ」という文章も、後半に現れる。
    何かを得ようとそればかりの私の人生で、何を今更聖・フランチェスコかと失笑されそうだが、人間はこういう生き方も出来るのだ。
    それを確認することが、私を静かに力づける。

    94年ユニセフ、エズラ・ジャック・キーツ国際絵本画家最優秀賞受賞作品。日本人としては初めての受賞だという。
    すべての子どもたちの手元にこの本があれば、未来は真の平和が訪れてくれる、かもしれない。

    ~「聖フランチェスコの平和への祈りから一部抜粋」~

      憎しみのあるところに愛を、そして諍いのあるところにゆるしを

      分裂のあるところに共感を
      疑惑のあるところに信じる気持ちを
      無知と偏見のあるところに真実を

      絶望のあるところに希望を

      闇あるところに光りを

      悲しみのあるところに、喜びをもたらすものとしてください

      慰められるよりは慰めることを

      理解されるよりは理解することを

      愛されるよりは愛することを
     

    • mkt99さん
      こんにちわ!
      自分は、学生時代にミッキー・ロークの方の『フランチェスコ』を観たことがあります。また観たくなり、一昨年にDVDを購入したのです...
      こんにちわ!
      自分は、学生時代にミッキー・ロークの方の『フランチェスコ』を観たことがあります。また観たくなり、一昨年にDVDを購入したのですが、観ないままになっていたことを思い出しました。
      レビューを拝見いたしまして、『ブラザーサン・シスタームーン』の方も観たくなりました。
      ご紹介、ありがとうございました。m(_ _)m
      2013/10/01
    • nejidonさん
      mkt99さん、こんにちは♪コメントありがとうございます!
      少し忙しくしていて、久々のレビューになってしまいました。

      ミッキー・ロークのも...
      mkt99さん、こんにちは♪コメントありがとうございます!
      少し忙しくしていて、久々のレビューになってしまいました。

      ミッキー・ロークのも観ましたが、聖フランチェスコのイメージとはあまりにもかけ離れていて、どうしても好きになれませんでした。すみません。
      【エンジェル・ハート】あたりなら、あの人の個性がよく出ていていいなぁと思うのですが・・
      【ブラザーサン・・】は、キャスティングが秀逸なのですよ。
      mkt99さんはどう思われるか分かりませんが、フランチェスコとクララの純粋な瞳に、ノックアウトだと思います(笑)
      ドノヴァンの音楽も美しくてね。でも今となっては古典かな。
      ちょうど感動できる年代に観たというのが、大きな価値ですね。
      ああ~、絵本のレビューなのに映画のことばかり喋ってますね。でも、仕方がないですね。
      2013/10/02
  • アンジの聖フランチェスコのお話。ちぎり絵できれい。

  • きよらな

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著者プロフィール

はらだたけひで
1954年、東京都に生まれる。1974年から2019年まで、東京・岩波ホール(2022年に閉館)で世界の名作映画の上映に携わる。1978年公開の「ピロスマニ」以降、ジョージア文化、特に同国の映画の紹介に努め、現在は「ジョージア映画祭」を主宰する。創作絵本に『パシュラル先生』(産経児童出版文化賞入賞)のシリーズ、『フランチェスコ』(ユニセフ= エズラ・ジャック・キーツ国際絵本画家最優秀賞)、『しろいおひげの人』など多数。挿画も多く『ダギーへの手紙』(E・キューブラー・ロス)、『十歳のきみへ』(日野原重明)、『森のお店やさん』(林原玉枝)など。ジョージア関係の著作に『グルジア映画への旅』、『放浪の画家ニコ・ピロスマニ』、『放浪の聖画家ピロスマニ』などがある。2022年にジョージア政府から文化功労賞が授与される。

「2023年 『子どもの十字軍』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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