落語絵本 二 まんじゅうこわい

著者 :
  • クレヨンハウス
3.96
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本棚登録 : 913
感想 : 103
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  • Amazon.co.jp ・本 (24ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906379569

作品紹介・あらすじ

町内のわかいもんがあつまって、それぞれじぶんのきらいな「いきもの」をいいあうことになりました。
「へびが、きらいだねえ」「おれは、たぬきだ。」「おれは、くもが、きらいだねえ。」と、みんなが、ひろうした最後に、松つぁんは「まんじゅう」がこわいといいだします。
人をくった松つぁんのちゃっかりぶりは、何度読んでも笑えます。
落語の魅力がたっぷりつまった1冊。

感想・レビュー・書評

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  • 『めぐろのさんま』と同じ落語絵本で、こちらはオチも分かりやすく、低学年でも喜んでくれそう。
    約8分。
    文章にリズム感があり歯切れも良い。
    テンポ良く軽快に読まないと楽しさが伝わらないので、そのぶん練習は必要かも。

    落語の中では最もポピュラーな噺になるだろうか。
    なかなか頓知の利く「松つぁん」という男、それぞれが嫌いなものを言い合う場で、「まんじゅうがこわい」と言い出した。
    思い出しただけで気分が悪くなると言い、とうとう布団を敷いて寝込むことに。
    う~ん、なかなかの悪知恵ぶりで、そこまで苦手なのかとつい本気にしてしまいそうな場面だ。
    もちろんそこには狙いがあるのだが、読み手にもまだ分からない。
    この後仲間うちで相談して、日ごろから気に入らない「松つぁん」を懲らしめようと、考えうる限りのまんじゅうを買い集めてくる。
    ここが結構なツボで、まぁ様々なまんじゅうが登場して驚くばかり。
    読みながら、こんなに種類があったんだ!と感心しきり。

    相変わらずの表情豊かな挿絵が楽しく、起承転結も鮮やかな噺。
    面白おかしく読めるよう、まずは読み手からお楽しみくださいな。

    さて、私が怖いものは何かなと考えていたら、真っ先に「王将の焼きそば」が浮かびましたよ(笑)
    で、最後は「この辺で冷えたビールが怖い」とかなんとか。

  • まんじゅうの絵が美味しそう……薄皮まんじゅうとか、今すぐ食べたいものばっかり。まっつぁんも頭いいな〜、私もおこぼれがほしい(*´ー`*)
    濃いお茶がこわーい。確かにまんじゅうとお茶、特に抹茶の相性はいい!抹茶、おばあちゃんの家で茶せんでカシャカシャやったことあるw

  • 若い衆の集まる町内の宴会で、いちばん嫌いな生き物を言い合おうということなりました。蛇、狸、蜘蛛、蝙蝠、毛虫、蟻と出たところで、嫌われ者の<松つぁん>は「俺は、嫌いなものなんかないよ。いい若いもんが、あれが嫌い、これが怖いなんて可笑しいじゃねえか」と威勢のいいこと。「おっと、まずいや、怖いもんを思いだしちまった!」「松つぁんが怖いのは、どんな生き物だい?」「おらぁ、まんじゅうが怖い!」。松つぁんを怖がらそうと、まんじゅうを買い集めた若い衆の企ては、まんまと当てが外れ 「ウーン、次にうまいお茶が怖い!」。

  • 落語絵本
    町の若衆が集まって、怖いものを言い合っています
    みんな色々怖い生き物を挙げますが、松つぁんはどの生き物も一笑に付します
    そこで松つぁんは何が怖いかと聞くと、まんじゅうが怖いと
    気に入らない松つぁんを震え上がらせようとみんなはまんじゅうを色々買い込んで寝込んだ松つぁんの枕元へ
    となりから松つぁんの叫び声が聞こえてきましたが、なんだかおかしいぞ

    読み聞かせ時間は7分くらいです

  • すごい有名な話…過ぎてドラマや漫画でも「まんじゅうこわい」を聞くことあるくらいなのに、よく考えたらちゃんと話を知らないぞということに気づき手に取り。
    そういう、何となくいつも耳にしたり目にしたりしていて知ってるつもりだったけど改めて振り返ったらよく知らなかったものってありませんか?私は結構あります(汗)それで知ったかぶりになることも(大汗)

    あぁ!そういう話だったか、と納得。
    それにしても本書の様々なまんじゅうのうまそうなこと!こんなにたくさんのまんじゅうを目の前に積まれたら、まんじゅうに目がない私でも「まんじゅうこわい」(笑)
    嫌われものの松つぁんをなんか憎めないですね。

  • さすが有名な落語を絵本にしただけあって、とてもおもしろい!
    みんなが怖がるものが身近で想像しやすいもので、毛虫は歯ブラシとか、コウモリは傘にしてやるという無茶な発想も楽しく、子どもにもわかりやすい。
    何より、まんじゅうがこわいなんてどういうこと?!と興味を掻き立てられます。
    リズム良く美味しそうなまんじゅうの名前が続き、盛り上がってきたところでオチ。
    そこまでは理解したものの低学年の子には、「ここらでお茶がこわい」の意味がすぐには分からず、説明すると楽しそうに笑いました。

  • 落語に縁のない人でも聞いたことがあるであろう。
    私も10数年前のEテレ「にほんごであそぼ」で知った(笑)

  • さすがにこの話は知っていたけれども、芦田愛菜ちゃん(が「まなの本棚」で)ご推薦なので読んでみた。
    まなちゃんの読んだものと同じ本かどうかはわからない。

  • 絵本の饅頭やぼたもちって本当に美味しそう。

  • 落語の絵本。2歳児にも繰り返し読むと少しずつ分かってきて楽しめていました。手軽に日本の良き文化を継承していくには良いきっかけとなる作品。

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著者プロフィール

1952年、新潟県上越市生まれ。1982年デビュー作『鳥の島』で第5回絵本にっぽん賞を受賞。主な作品に『森の木』『ぴかぴかぶつん』「お化け」シリーズ(いずれもBL出版)、「果物」シリーズ(文化出版局)など。1994年に発表した「落語絵本」シリーズ(クレヨンハウス)でも大きな反響を呼び、「落語絵本」の草分けとして人気を博している。その他の落語絵本に『井戸の茶わん』(ロクリン社)、『てんしき』『ごんべえだぬき』(いずれもKADOKAWA)がある。また近著の創作絵本に『ピージョのごちそう祭り』(偕成社)がある。

「2024年 『ねこのさら』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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