作品紹介・あらすじ
国語教育研究の分野では、龍之介童話は第二次世界大戦前から教材として取り上げられてきたこともあって、論じられることも多かった。しかし、本文でもふれたように、総じて過小評価であり、テーマ主義的"読み"に立って、安易に切り捨てて顧みない論が大勢を占める。本書は、そういう現状もふまえ、著者なりの龍之介児童文学論を書いたものである。
著者プロフィール
関口安義(せきぐち・やすよし)
1935年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。都留文科大学教授、文教大学教授などを歴任、また中国・河北大学、オレゴン大学、ワイカト大学などで客員教授を務めた。現在都留文科大学名誉教授。博士(文学)。専門は日本近代文学。著書に『評伝 豊島与志雄』(未来社)、『芥川龍之介』(岩波新書)、『特派員 芥川龍之介 中国でなにを視たのか』(毎日新聞社)、『芥川龍之介とその時代』(筑摩書房)、『恒藤恭とその時代』(日本エディタースクール出版部)、『評伝 長崎太郎』(同)、『よみがえる芥川龍之介』(NHK出版)、『芥川龍之介新論』(翰林書房)など多数。日本キリスト教会浦和教会会員。
「2019年 『評伝矢内原忠雄』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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