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- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906708611
作品紹介・あらすじ
政治だけじゃない。
貧困が広がる社会を、私たち自身が変えることができる。
下流老人、貧困女子……。一億総中流社会の崩壊がより深刻な今、貧困問題はだれにとっても人ごとではありません。ではどのようにしたら、そうした問題を解決したり、未然に防いだりすることができるのでしょうか。長く貧困問題の現場に関わり、さまざまな提言や制度改革に取り組んできた著者が記す、貧困社会を変える希望の1冊。用語解説もつき、中学生くらいからでもよみやすく、わかりやすい内容です。
感想・レビュー・書評
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「もやい」を作り現代の貧困の現場に関わってきた著者のソーシャルワーク論。日本のソーシャルワーカーはソーシャルアクションを軽視する傾向を何度も述べている。貧困に陥ると容易に這い上がれない状況になっている我が国では、その認識が薄いのは、一般の人だけでなく、専門家と言われる人にも多い。現代の社会問題は制度と制度の狭間で起こっている事が多く、既存の枠組みだけで支援を行おうとすると、何も出来ない。実際はネットワークを作って解決するしかないという主張にはいたく共感。続いて権利としての生活保護については、パッシングに対しても丁寧に論破。最後に我が国の住まい政策の問題点から貧困問題を語る。締めは自立支援について、その両義性への自覚を促す。おまけに下流老人の著者の藤田孝典氏との対談までついている、分かりやすく、お徳な本であった。
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