思考力

著者 :
  • さくら舎
3.21
  • (12)
  • (26)
  • (46)
  • (21)
  • (3)
本棚登録 : 423
感想 : 55
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906732371

作品紹介・あらすじ

知識を捨てよ!思考せよ!
頭のいい人とは、博学で教養(知識)がある人というイメージがある。しかし、知識をたくさんもつことは、「本を読んで、頭に入れて、それを整理して、必要なときに出す」ことにすぎない。真の頭のよさとは、思考すなわち「それはなにか、なぜそうなのか、という疑問をもって、それを自分の力で解こうとすること」にある。人類にとって、いまは「知識の時代」から「思考の時代」への転換期なのだ。
「人間の本質は、ものを考えることにある。知識より一歩先の“思考”にこそ力がある」と著者は言う。
『思考の整理学』の著者による、無知を恐れず、知識に頼らず、自分の思考を育てるための本。
日本人は何でも知っているバカになっていないか?知識武装はもうやめて、考える力を育てよう!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • オーディオブックで聞く。

    • smile100さん
      2回目にてやっと少し理解できたかな
      2回目にてやっと少し理解できたかな
      2020/04/30
  • 『思考の整理学』の著者による本書ということで、思考力を身につける参考になるのではと読み始めた。
    前半は主体的・創造的な思考の知識と方法のコラムという感じだったが、後半に入ると主張のためにこじつけているような主張に首をひねるところもあり、著者の反骨の生き方の自叙伝のように感じられた。
    13-159

  • 言わずと知れた、思考の巨匠ともいえる、外山滋比古。
    本書は、著者のライフワークともいえる思考力への思索を、
    著者の人生と経験にもとづいて、述べられている。

    この本で重要としているのは、経験にもとづいた思考力だと思う。
    聞いただけの情報や、活字で見知った知識などの、
    間接的に得た情報で物事を思考するのは難しい。
    知識と経験と思考の再定義から、この本の内容は展開していく。


    自分で直接経験していない、間接的な情報を
    知識として得続けても、ただの知的メタボになるだけだという。
    いわゆる「知識バカ」になってはいけない。
    机にかじりつくことだけが勉強ではない。
    外へ出て、自らの生活体験を重ねることで、
    自らの経験と知識を培っていける、という。

    思考するために、思考するのを止める、というのは
    逆説的に見えるが、決して間違ってはいないと思う。
    知識や情報を、より価値ある知恵や英知にしたいなら、
    いわゆる戦略や戦術として煮詰めていきたいなら、
    自分の目で観て、耳で聞いて、肌で感じた、感覚と経験が
    必要になるはずだと思った。


    思考のために、思考を止めたり捨てたりして、
    外を散歩したり運動したりするのを勧める内容もある。
    さらには、頭でっかちな人にはならないべく、
    子供の頃からの育児法にまで話が及んでいる。

    タイトルが思考力というわりに、生活様式や子育てにまで
    話が及んでいる。話が脱線しているようにも感じる。
    これこそまさに、思考のための思考を止めていると思う。
    新しい思考や別の次元からの思考を試みるには、この脱線が重要に感じる。
    外山滋比古の本に親しんでいる人なら、この脱線をも
    楽しめると思う。脱線の話も、純粋に楽しめるような内容だと思う。

    さらに、最終章は著者のエッセイで構成されている。
    思考力からの脱線ここに極まれり、と感じたが、最後まで読み進めると、
    外山滋比古の思考力や、それを求める軌跡が分かる。
    そして、その思考力や軌跡とは、人生経験を通じて培い、
    生きるとともに得たものだということが分かった。

    人生にて、あらゆるものに反骨精神を見せた著者は、
    ただの反骨や反抗に終わったとは思えない。
    そこに自分なりの、思考や工夫を加えたのではないだろうか。
    反骨精神は、価値や成果を生み出す原動力であり、
    そこに思考と工夫に満ちた行動があったはずだ。

    そして、思考と工夫に満ちた行動というのは
    本や誰かに教わったことだけではなく、
    自身の人生経験にもとづくものなのだろう。
    考えるということの幅を広げてくれた本でした。

  • 知識よりも思考力である。
    全体としてここまでの知識に偏重した教育を批判した本であった。

    後半は外山さんの人生について書いてあったのだけど、なぜこの内容を入れたのかよく分からない。

  • 自慢本的な?

  • 自分の頭で考える事の大切さを気づかせてくれる一冊。印象に残ったことは失敗や挫折はどんなにお金を払っても得られない財産だということ。経済的には安定しているが、何か不安を感じたり、自分の頭で物事を考える必要性を感じている人におすすめ。

  • 思考する上で余計な知識は邪魔。小さい子供が、周りの大人の会話を聞いて、言語を喋れるようになるのは、頭の中に知識がないので、聞こえること自分で考えて喋って、また考えて喋るを繰り返すから。誰もが考える力を持っているが、大人になるにつれ余計な知識を持つことで思考力を失っていく

  • ちゃんと自分の頭で考えて答えを出すことの大切さを再認識させてくれる本です。

  • 忘れることで思考力が鍛えられる!なんて勇気付けられる言葉なんでしょう。

全55件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

外山 滋比古(とやま・しげひこ):1923年、愛知県生まれ。英文学者、文学博士、評論家、エッセイスト。東京文理科大学卒業。「英語青年」編集長を経て、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授などを歴任。専門の英文学をはじめ、日本語、教育、意味論などに関する評論を多数執筆している。2020年7月逝去。30年以上にわたり学生、ビジネスマンなど多くの読者の支持を得る『思考の整理学』をはじめ、『忘却の整理学』『知的創造のヒント』(以上、筑摩書房)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社)など著作は多数。

「2024年 『ワイド新版 思考の整理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

外山滋比古の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐藤 優
佐々木 圭一
ウォルター・アイ...
クリス・アンダー...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×