没落する日本 強くなる日本人 ―弱者の条件・強者の条件

著者 :
  • さくら舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784906732975

作品紹介・あらすじ

もはや国家が国民を守ることはできない!
国をあてにせず、自分の力で生き抜く時代!!

現在の日本は室町末期~戦国時代にいたる状況に酷似しているように、私には思えてならないのです。この時代、応仁の乱を境に幕府の力が低下して、下剋上といわれたように社会が液状化しました。戦国時代化していくと考えるなら、もはや国家に頼ることはできず、自らを恃み自衛するしか方法はない、ということです。
これまで縮小均衡に成功した国はありません。しかし、日本人はあえてこの課題に取り組まなければ、急激な人口減と超高齢化によって国としての破たんが確実です。残された時間はそれほど長くありません。はたして日本人に希望は見つけられるのか、その可能性を探っていきたいと思います。

感想・レビュー・書評

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  • -http://naokis.doorblog.jp/archives/ruin_of_japan_and_rise_of_japanese.html【書評】『没落する日本 強くなる日本人 ―弱者の条件・強者の条件』
    -http://naokis.doorblog.jp/archives/my_best18_books_2015.html【読書】2015年読了マイベスト

    本書が描く日本の未来は大変厳しいです。

    著者の小笠原泰氏の本を読むのはこれで3冊目となります。マッキンゼーを皮切りに、フォルクスワーゲン本社、食料生産大手のカーギル本社を渡り歩いた方。1冊目が『なんとなく、日本人』、2冊目が『日本型イノベーションのすすめ』。日本の外に長い間いたこともあり、日本、日本人に対する客観的な視点を私は評価しています。

    <目次>
    第1章 安楽死に向かう泥舟国家
    第2章 戦国時代化していく日本
    第3章 変化に適応できる国、ダメな国
    第4章 日本をうまく縮小均衡させる11の方策
    第5章 企業が生き延びるための10の条件
    第6章 個人が生き抜くための10の覚悟


    2015.01.14 城繁幸氏のブログより
    2015.04.01 読了

  • 没落する日本で、国家を必要としない生き方を模索しよう。

  • 著者の「なんとなく、日本人」が非常に面白かったので、その流れで読んでみました。
    意外にも今の政治・経済状況を批判してラディカルな解決策を提示する本でびっくり。体裁(1ページあたりの文字数や太字の活用等)を見ても、たくさんの人に読んでもらおうとして書いた本なのでしょう。

    今の高齢者福祉重視の「シルバー民主主義」では、高齢者に現役・将来世代が食いつぶされてしまうと警鐘を鳴らし、じゃあどうすればいいのか?を具体的な策で述べたものです。
    いくつかあんま納得できないもの(例えば、公職定年の引き下げは、天下りや傀儡政治を生むだけではという気がします)もありますが、どれもがロジカルに導かれていて納得感はあります。特に安楽死特区や医療ポリシーの転換はその通りだなぁと思いました。

    良著だと思います。
    今の政治・経済状況に触れた本なので、早めに読んだ方が良いでしょう。

  • 非常に刺激的な本。
    共感する部分も多いし、自分も変わらないとダメだと気付かせてくれた。

    国にも企業にも依存せず、自分の力で生き抜く力、生命力のようなものを鍛えるべきだと思わされる。

    会社に行ってもなんかまとまりないなとか気にすることも多かったけど、もはや必要ないな。
    それぞれが強みを生かして、判断し、行動していければ何ら問題ないという気がした。
    本の内容とは関係ないけど、共通して考えられる気がしたので。

    この本、面白い。

  • 前半2章は、人口動態的に縮小均衡が不可避なのにシルバー・ポピュリズムにおもねく政治と、応分負担を考えずに「くれくれ・金持ちが払えばいいじゃん」的な国民により、この国の没落は確定事項であるという論。とことんデータで理詰めに駄目出しがされる。第3章は欧州各国・米国・中韓の観察。著者はマッキンゼー→VW→かーギルというキャリアの中でこれらの国で実際に居住していた経験があり説得力あり。第4〜6章は処方箋。縮小均衡いいじゃんか、という個人レベルの気持ち論だけでなく、税制・社会制度の提言も。特に、年金制度の再設計に関しては、明確かつわかりやすい。介護・医療費の受益分を社会保障口座で管理しておき、死亡時に資産と相殺して遺産額を確定する、というもの。目の付け所が面白い。

  • ERB案件でご一緒している小笠原さんの本。
    さすがよくご存知。
    若者向けに、個人が力をつけるべき、というメッセージの本。

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著者プロフィール

1957年、神奈川県に生まれる。東京大学卒業後、米国シカゴ大学社会科学大学院国際政治経済学修士・同大学経営大学院経営学修士。マッキンゼー&カンパニー、フォルクスワーゲンドイツ本社をへて、アグリメジャーである米国カーギル社に入社。ミネアポリス本社、オランダ、イギリス法人勤務をへて、NTTデータ経営研究所へ入所。同社パートナーをへて、2009年より明治大学国際日本学部教授となる。NHK「白熱教室JAPAN」で放映された大学の講義が話題を呼んだ。専門は社会組織文化論、知財文化論、社会システム論、イノベーションおよび知識経営論。著書には『日本型イノベーションのすすめ』『日本的改革の探究』(日本経済新聞社)、『なんとなく、日本人』(PHP新書)、『2050 老人大国の現実』(共著、東洋経済新報社)などがある。

「2014年 『没落する日本 強くなる日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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