大人が作る秘密基地 屋外、ツリーハウス、リノベーション、シェアオフィスまで

著者 :
  • DU BOOKS
3.29
  • (6)
  • (8)
  • (19)
  • (8)
  • (0)
本棚登録 : 187
感想 : 16
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907583125

作品紹介・あらすじ

自由な発想で生き方をデザインする、
大人版・秘密基地18の方法

これからの時代を生き抜く秘密基地作りのススメ。
創造力と心の拠り所になる7類型。

特別寄稿:村上祐資(極地建築家)/毛利嘉孝(社会学者)/服部浩之(キュレーター)ほか

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 秘密の隠れ家というより、コミュニティー空間の作り方という位置づけ。さまざまなアイデアを、とてつもないバイタリティーで実行している人たち。ツーリーハウスにはいくつになってもワクワクさせられる魅力がある。それにしても、トラックの荷台に2階建ての住居を建ててしまった連中には度肝を抜かれた。残念だったのは、それぞれの記事がとてもあっさりとした紹介で終わっていたこと。もう少し踏み込んで建築にまつわる苦労話とか、突っ込んだ話しを読みたかった。

  • いかにして町を楽しむか。そういう視点で読むこともできるなと、ワクワクしながら読み進める。

  •  ご多分にもれず、私も子どものころ秘密基地に憧れたものだった。山の中にそれっぽいものを作ったこともある。
     「秘密基地」とは何かというと、家とは別の、仲のよい子どもたちだけでひそかに集える場所の謂である。

     私が子どものころ――つまり1970年代前半くらいまでは、マンガや少年小説などによく秘密基地のたぐいが登場した気がする。

     たとえば、大石真の児童文学『教室二◯五号』(学校の物置小屋の奥に地下室を発見した少年たちが、それを自分たちの「秘密基地」にする話)とか、くだけたところではとりいかずよしのマンガ『トイレット博士』に登場する「メタクソ団」の部室(メタクソ団は校庭にひそかに地下室を作って部室にしている)とか……。

     なぜ昔の少年たちがこぞって「秘密基地」に憧れたかといえば、おそらく日本の貧しい住宅事情の反映であったろう。仲間たちだけで自由に過ごせる場所を持っていなかったからこそ、「秘密基地」を持ちたがったのだ。

     さて、本書はタイトルのとおり、いまの大人たちがさまざまな形で実現した「秘密基地」的空間を探訪し、紹介していくものである。

     個人の家から店舗やシェアオフィスまで、ツリーハウスから手作りキャンピングカー(トラックの荷台に手作りの2階建て住居を載せ、“移動秘密基地”と化したもの)まで、さまざまな「秘密基地」が登場する。

     写真と文章で紹介される「秘密基地」の数々を、見ているだけで楽しい。
     とくに、いくつも登場するツリーハウスの例は、「あー、こういうの欲しい」と本気で思った。

     本書を読んで気づいたが、いわゆる「男の隠れ家」願望と「秘密基地」願望は、似て非なるものだ。
     「隠れ家」が基本的に1人で過ごす場所であるのに対し、「秘密基地」は基本的に仲間と過ごす場所であるから。

     で、私自身がどちらの願望を抱いているかといえば、いまなら「秘密基地」よりも「隠れ家」だな。仲間と遊ぶよりは1人の時間がほしい。……と、そんなことにまで気付かされてしまった(笑)。

     後半の第二章「実践編」には、いまから秘密基地を作ろうとする人のための具体的なアドバイスもなされている。
     遊び心に満ちた愉しい本である。

  • 建築物は所有者のものだから、異臭騒音景観を壊すといった人に迷惑をかけることがないのならば、他人の趣味に文句は言わない方がいいと思うんです。
    それでも、ツリーハウスって嫌だなと思う。
    誰が迷惑するって、それはもちろん木が。
    どのツリーハウスを見ても、木がかわいそうだと思います。

  • 【超速読】神奈川のツリーハウスは何かで行ったんですけどほんと人多くて入れませんでしたね。急にこんな坂道険しい住宅街に人の列。20分ほどかけてめくっただけですが、やってみようという人には参考になりそうですね。各ブースにジャンル別のレコードがあり、それならではの楽器もあって気に入った音楽の演奏できますよ、とかどーすかね。

  • 「大人の作る秘密基地=自由な場」の事例紹介本としては、一つ一つの内容が薄い。そして面白いと思えない事例もある。数を絞って図面や写真を増やして丁寧に紹介すればもっと面白くなると思う。イラストが微妙で、臨場感が伝わってこないから余計にそう思うのかも。
    あとがきで紹介されている書籍は面白そう。

  • 子供心溢れる秘密基地。
    興味を持ったあなたは、手にとって読んでみてはいかがでしょう?

  • 秘密基地・・・なんて響きの良い言葉なんでしょう。男のロマンを掻き立てられる魅惑的な単語です。本書では個人の隠れ家的なものから、コミュニティやビジネスに繋がるような規模のものまで、自由な発想で空間や隙間をデザインした、さまざまな秘密基地が紹介されています。ぜんぜん秘密になってないじゃんというものがほとんどでしたが、そんなことはイイの、イイのなのです。癒されたり、楽しめたりする場所さえあればネッ。


    べそかきアルルカンの詩的日常  http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ” http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

  • セルフビルド、ツリーハウス、レイヴ、フリースペースなどさまざまな「秘密基地」の事例を紹介しながらまずは秘密基地という概念を試行する、秘密基地入門編と言ったところ。あとがきで紹介されている参考図書がすばらしい。

  • 秘密基地というくくりが
    絶妙だ

    建築というくくりではなかなか
    でてこない
    たとえばSNSを用いたパーティ
    原っぱのレンタル
    のようなのがでてくる

    建築学科出身としては
    ああこんなのでもいいんだと
    ちょっと意表を突かれる本だ

    場をつくる
    といっても
    やはり屋根がなくちゃとか
    環境を読んでとか
    言ってしまうけれども
    べつにもっと自由でいいんだなと思った

全16件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

大正大学表現学部専任講師。“まちを編集する出版社”千十一編集室代表。編集者、文筆家、メディアコンサルタントとして、紙やウェブといった枠を超えさまざまな地域プロジェクトのディレクションに携わる。

「2023年 『移動縁で変える地域社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

影山裕樹の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×