欧米の侵略を日本だけが撃破した

  • 悟空出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908117374

感想・レビュー・書評

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  • 良いことも書いているのだが、中韓憎しで筆が滑ったのかな。と思えるところも。一つ極端なことを書いてしまうと、すべてが信じてもらえなくなってしまう。広く自説を説くにはコア層だけに受けるようなものではいけないという見本。

  • すべて腑に落ちる。

  • 読んでつくづく実感。戦勝国の押し付け歴史。
    アメリカインディアン、アンデスのインディオになっていいのか!!?

  • 日本を含むアジアの知られざる歴史が記されているのみならず、日本の心がここにはある。
    奇蹟ともいえる長きにわたる日本の歴史、国体を護ってこられた多くの先人を思うと、込み上げてくるものがある。日本人なら必読。

  • 元ニューヨークタイムス東京支局長の英国人による。

    結果的に自分の力で独立できなかった半島と、唯我独尊、国ですらない近隣の大文明が西洋列強にボロボロにされる中、「自衛/自立」のために戦い抜いた日本。

    前半はそんな感じで、世界の流れとかをあまり深くはないが説明していて判りやすい。
    本のタイトル通りだ。

    が、後半その理由を日本人の精神性という、神の国と言い出す辺りからあらら、と感じた。
    別にそういう主張があっていいとは思うし、嫌な気はしないが、別の書に分けた方が良かったんじゃないかなあ。

    日本人の価値観が、正邪や、好悪、ではなく、美醜であるというんはなるほど。その美醜も、精神的な美醜をどう感じるかやなあ。

    そうであった国も、今はどこへ。

  • アイバンモリス
    「日本では英雄が敗北の中から誕生する。」

    出光佐三
    「モラルは征服者が大衆を治めるために作った法律規則組織を守ること。」
    「道徳は平和に暮らすためかくしなければならないという人間の真心からでるもの。」

    日本の神道
     大自然が神。教義がない。
     多神教が個性的に共生する世界観。

    古事記
     ビッグバン理論と変わりない宇宙創成の姿が描かれている。
     アメリカは多民族国家、いちいち説明しなければわからない。
     イギリスは不文律、紳士協定がある。
     日本は以心伝心。歴史、伝統、習慣、感性が共有されている。
     日本という「国の始まり」が
     古事記という神話にあり、現在も進行中である。

    皇紀
     世界で最も長く続いている紀元法。
     西暦2017年は皇紀2677年。ひとつの王朝として奇跡。
     神の州、日本こそが、新秩序の構築の中心に立つべき。

  • このタイトルを冠した本が日本人によって書かれていれば、私の目に留まらなかったと思いますが、ニューヨークタイムズに勤務されていた英国人によるものであったので、思わず手に取りました。終戦記念日あたりに本屋さんで見つけました。

    幕末の頃の世界史を振り返ってみると、列強国によるアジア征服はほぼ完成状態にあり、残すは日本だけとなっていたのが良くわかります。そんな状況にある中で、なぜ日本だけが欧米の侵略を撃破できたのか、今までは地政学的に有利であったからと漠然に思っていましたが、この本を読むことで、独立を保てた要因がより分かることができました。

    今後もこのテーマについては他の著者が書かれたものも読んでみたいと思っています。

    以下は気になったポイントです。

    ・マッカーサーは1945年に日本統治下にあった朝鮮半島を「解放」したことによって、日清戦争を1950年にもう一度戦わなければならなくなった。その時に初めて、日本の戦争が自衛戦争であった、と自らの体験から理解できた(p58)

    ・1943年11月のカイロ宣言で、朝鮮半島は自由独立の国と発表したが、1945年2月のヤルタ会談では、4か国統治(アメリカ、イギリス、ソ連、中華民国)とされた(p60)

    ・8月15日に日章旗を下して太極旗を掲揚視させたが、9月8日に南朝鮮(韓国)に進駐してきたアメリカ軍は、総督府に掲揚されていた太極旗をひきずりおろして、再び日章旗を掲揚させた。アメリカは、朝鮮をあくまでも日本の一部として扱った(p61)

    ・9月11にはソウルでアメリカ軍が、16日には平壌でソ連軍が、それぞれ軍政を敷いた(p64)

    ・ソ連は、抗日独立運動の英雄「金日成将軍」に対する朝鮮人民の尊敬心を利用して、33歳の抗日運動家・金成桂少佐に「金日成」を名乗らせて、北に送り込んだ。1946年の2月9日には、北朝鮮臨時政府の委員長に就任、3月に土地改革、6月に労働改革、8月には重要産業国有化と、ソ連型社会主義を導入し、北朝鮮の金王朝が始まった(p65)

    ・韓国が独立したのは8月13日(昭和23年)で、首都ソウルにて大韓民国の宣布式が挙行されている(p67)

    ・朝鮮人の志願兵制度は、1938年に陸軍特別志願兵制度、1943年に海軍特別志願兵制度が導入されるまでは、一般の兵卒として入隊できなかった。できたのは、陸軍士官学校を卒業して、士官任官したもの、あるいは旧大韓帝国軍から朝鮮軍人として日本陸軍に転籍したものに限られれていた(p69)

    ・朝鮮人も大日本帝国の国民として連合国と戦っていた、これば歴史の真実である(p71)

    ・黄河文明は、紀元前5000年前くらいから3000年くらいmで、中流域、湖南省あたりで広がった仰韶文化と、黄河下流域の山東省あたりを中心に、紀元前3000~1500年頃まで栄えた龍山文化に大別される。前者が、豚・鶏・犬等の家畜を飼って小規模な集落形成をしていたのに対して、龍山文化は、羊・牛などの家畜を飼って、城壁に囲まれた大規模集落を形成した(p88)

    ・易姓革命とは、王朝は天命によって存在するというもの、「天は己に成り代わって王朝に地上を治めさせるが、徳を失った王朝に天が見切りをつけたとき、革命(天命が革まる)が起こる」という孟子らの儒教に基づく思想である(p89)

    ・易姓革命は、禅譲といって君主(天子)がそのときを悟って、自らの地位を有徳者に譲るあり方と、放伐といって武力によって先の君主を倒す方法があった。堯、舜、夏という神話時代の禅譲を除けば、すべてが放伐で、禅譲とされるものも力を背景とした支配者の交代劇に過ぎなかった(p90)

    ・孔子(紀元前551年に生誕)は、仁という徳と、その「仁」の具体的な実践である「礼」を説いた。説いた理由は、そこで説くような理想や徳が実践されていなかったから(p96,98)

    ・ユダヤ、キリスト、イスラム教で「愛」が実践されるのは、神を信じる者どうしの間であり、異教徒は「殺せ」と神は言う。儒教の「仁・義」が実践されるのは、支配階級どうしでのこと(p98)

    ・当時の秦の外側=化外の地、には東北に「扶余」北側に「東胡」「匈奴」、西に「月氏」「尭(ぎょう)」等、非漢民族がいた。その他にも、チベット、タイ、苗族など、いくつもの部族に分かれ、習俗・言語を異にした(p103)

    ・始皇帝は、万里の長城の建設以外に、文字を「小篆(しょうてん)」という新しい文字で統一、法家以外の諸説を禁止し、実用書以外の書物を焼かせた。また儒家ら460人を穴に埋めて思想統一もした。これらを、焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)という。貨幣は、半両銭とよばる銅銭を鋳造した、度量衡・車軌も統一(p104)

    ・五胡十六国時代とは、304年の漢(前趙)から439年の北魏による華北統一までを指す(p107)
    ・聖徳太子の文書(遣隋使が持参)に対して、煬帝は不快感を示したが、隋と対立している高句麗と日本が結びつくことを恐れて、問題にしなかった(p108)

    ・日本は630年から894年まで、遣唐使を20回派遣しているが、702年の遣唐使から、唐の資料は、倭国から日本国へ書き改められている(p109)

    ・東アジア諸国につくられたシナの柵封体制が崩壊したのは、1894年に日本が日清戦争に勝利したときとされる(p109)

    ・モンゴル帝国は、大英帝国と同等以上の大帝国を築き上げた、この連合国家は14世紀になると解体に向かった、モンゴル帝国最後の皇帝は、北元の第14代、トゴル・チムル・ハーンだったが、北限は1634年に滅亡した(p112)

    ・シナで圧倒的な多数を占める漢民族が少数の満族の支配を受け容れたのは、清が武力で明の皇帝に取って代わったという態度をとらず、明を滅ぼした李自成を逆賊として討伐した形をとったことにあった、明を継ぐ、正当な王朝であるという姿勢を前面に押し出した(p117)

    ・1813年には、イギリス東インド会社による、インド貿易の独占権が廃止されて、1833年にはシナ貿易の独占権も廃止された。その後は、マセソン商会が中心的役割を果たした。シナ貿易の赤字を回収するために、インドの阿片を清に売って銀を回収した、このために清にはアヘンが蔓延した(p119)

    ・アヘン戦争に負けた「清」は、1842年の南京条約以降、1844-1885年にかけて、その他の列強(米、仏、ロシア)と不平等条約を結ぶこととなった(p119)

    ・三国干渉を日本に迫った、フランス・ドイツ・ロシアは、その代償として日本には賠償額の増額をす勧めた。それによる財政悪化に借款供与を申し出た3カ国は、その見返りに、ロシアは満州からモンゴル、ドイツは山東省、フランスは広東省、広西省を獲得、イギリスは長江領域、ロシアは旅順・大連・関東州、フランスは広州湾、ドイツは青島・膠州湾、イギリスは九龍半島・威海衛を租借した。乗り遅れた米国は、機会均等を訴えて門戸開放宣言を発した(p120)

    ・1949年には国民党は、首都を南京、広州、重慶、成都へと移し、ついには台湾へ追いやられた(p134)

    ・1854年に再来日したペリーは3月に条約を締結、英国も8月に締結した、10月に来日したロシアと交渉中に、大地震が本州全土を襲い、下田は完全に破壊された(p160)

    ・アヘン戦争の結果、アモイ・広州・上海・寧波・福州は開港することになったが、広州だけが条約に反して開港しなかった、英国国旗を引きずりおろすなどしたので、広州の街は英国艦隊の砲撃を受けて、灰燼に帰した(p162)

    ・ハリスの日記に書かれていること、日本がアメリカとの条約に調印すれば、合衆国は日本に対するアヘンの禁輸を保証する(p163)

    ・1868年1月4日、明治天皇は仁和寺宮嘉彰親王に、錦の御旗・節刀を賜り、征討大将軍に任じた。これにっより、嘉彰親王に敵対する者は、朝敵になることを意味した。徳川慶喜はかねてより、戦闘の相手は朝廷ではなく、薩摩藩であることを強調してきた(p171)

    ・マセソン商会は、前身は東インド会社、広州に設立された会社で、主な仕事は、アヘンの密輸とお茶の輸出、香港上海銀行は、その資金をイギリス本国へ送金するために設立された銀行、長崎のグラバー商会は、マセソン商会の代理店である(p179)

    ・日本が優れていたのは、日本の「国体」と独立を保ちながら、欧米の先進技術や制度を取り入れていったこと。ここが、当時のシナや朝鮮とは全く異なっていた。これができたのが、日本のみ(p181)

    ・日本の歌会始で、歌が二度繰り返して詠われるのは、それがもともと「宣る」ものだから。二度繰り返すことで、言霊の霊力が強く発揮される、念押しである。念(おもい)を押印するということ(p228)

    ・日本の仏教の各宗派の開祖が建立した総本山になぜ神道の神社があるのか、それは各宗派の開祖も日本人であったから。古来「神州日本」に住まわれていた神々を讃えて、開祖たちは総本山の寺院内に神社を建立した(p237)

    ・日本人の祖先は、縄文人であるDNA研究により判明した。最もよく継承しているのが、アイヌの人々で、それに続くのが沖縄の人々、そして日本列島本土の人々である(p240)

    ・遺伝子の継承は、Y染色体によってされるが、これは男性のみが持つ染色体である。日本人のY染色体には共通の特徴がある、世界で見ると、チベット人とインド洋のアンダマン諸島のみが同じ特徴を持つ(p241)

    ・1万年以上にわたる縄文時代の大きな特徴は、遺跡から戦争の武が出土しないこと。動物を狩るための弓矢や槍はあったが、武器は見つからなかった(p245)

    ・炭素14年代測定法によれば、日本の稲作開始は、陸稲栽培で約6700年前、水稲栽培で3200年前に遡ると判明している。朝鮮半島では、水稲栽培は1500年前までしか遡れない。水稲は、日本から朝鮮半島へ伝わったことが判明した(p247)

    ・実在したと考えられる最古の天皇は、第10代の崇神天皇である、これは異称として、肇国(ちょうこく)の諡号を持つ天皇であるから、しかし初代にあたる神武天皇が実在した可能性も出てきた、日本書紀の「神武東征」に書かれた、大阪湾から上げ潮に乗って狭い水路を通って、難波埼についた、という描写が大阪平野の発達史の最近の研究によって明らかにされたので(p254)

    ・2017年は、皇紀2677年となり、キリスト教よりも長く続いていることになる。一つの王朝が2777年も続いたこと自体が奇蹟である(p257)

    2017年9月10日作成

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著者プロフィール

ヘンリー・スコット・ストークス
ジャーナリスト。1938年英国生まれ。
1961年オックスフォード大学修士課程修了後、フィナンシャル・タイムズ入社。
1964年来日、同年『フィナンシャル・タイムズ』東京支局長、1967年『ザ・タイムズ』東京支局長、
1978年『ニューヨーク・タイムズ』東京支局長を歴任。三島由紀夫と最も親しかった
外国人ジャーナリストとして知られる。
著書に『三島由紀夫 生と死』(清流出版)『なぜアメリカは対日戦争を仕掛けたのか』
『英国人記者が見た世界に比類なき日本文化』(加瀬英明氏との共著/祥伝社新書)
『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(祥伝社新書)『大東亜戦争は日本が勝った』
『日本大逆転』(ともに弊社刊)『英国人記者が見抜いた戦後史の正体』『新聞の大罪』
(ともにSB新書)などがある。

「2021年 『普及版 大東亜戦争は日本が勝った』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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