- Amazon.co.jp ・本 (214ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908194047
作品紹介・あらすじ
動物園で動物が食べることについて、千葉市動物公園で実際で飼育を担当していた研究者が、多様な観点から解説します。多数のQ&A、当店店主植木ななせの動物イラストも200点以上挿入された読んで楽しい動物と動物園と動物栄養学の本。
本書では動物たちが野生で培った本能や体質を生かしながら食事ができる環境づくりをメインテーマにしております。現在の動物園運営は動物の飼育環境に多様性を持たせる「エンリッチメント」の概念が普及しつつありますが、本書でもこのエンリッチメントについても解説しております。
著者がかかわった動物たちの生態・特徴・食性・食べ物の特性・エピソードについてのトピックを文章+イラスト+Q&Aでわかりやすく展開していきます。
感想・レビュー・書評
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動物園の動物たちの食事について、分かり易く説明する本。
ゴリラ、ハシビロコウ、テンジクネズミ、アヒル、
フンボルトペンギン、ナマケモノ、アルダブラゾウ。
植物食と健気な共存者・・・微生物との共存等。
ハズバンダリートレーニングと採食エンリッチメント。
それぞれの動物についてのデータ、食事、Q&A。
どうぶつコラムが豊富。適宜にイラスト。
索引、参考文献と参考ウェブサイトのリスト有り。
動物のことを学ぶ本リスト有り。(小学生向けも)
レッドリストカテゴリー有り。
野生動物と異なり、動物園の動物たちはキーパー(飼育員)から
与えられた食物を食べます。それはまるで、給食。
キーパーは栄養士のように栄養や量の管理をし、
給食当番のように盛り付けの工夫や衛生に気を付け、
教員のように楽しく食べるように配慮し、状況を留意するという。
アニマルウェルフェアの実現のために、試行錯誤しながら。
その“給食”について、ほわんとしたイラストと分かり易い文章に
専門要素も散りばめて、教えてくれる内容です。
単に餌を与えるだけではなく、選択や配合、配置等、いかに
健康を守り、動物たちの食欲や興味、食の楽しさを重視した
きめ細かい配慮がなされているかが、わかります。
ハズバンダリートレーニングと採食エンリッチメントの説明も、
動物園の業務の、ある側面を理解するのに、大事な情報です。
読後、動物園へ行ったとき、キーパーの仕事や動物たちの行動等、
見方が変わり、ぐんと楽しくなるでしょう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アヒルは雑食で嘴に歯が生えていること、ペンギンの嘴や翼の力がとても強いこと、牛やヤギなどにあげる餌はただの乾草ではなく、刈り取り時期によって違う成分を見越して濃厚飼料を混ぜること…など、知らないことが多くて面白かった。
ゴリラ一家の人間(?)模様についてのお話も可愛かったです。 -
イラストがかわいく、読みやすい本。草食動物に餌をあげる際に注意している点など、知らなかったことも多くてとても良かった。
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動物園に行ったときの楽しみ方が増える本。
章立てがいまいちなので、もっときちんとしてあると読みやすい。 -
長年動物園に勤めた著者ならではの解説とユルイイラスト。気楽に「へ~」と読めます。
(一般担当/1号と2号)平成30年5月の特集「博物館へ行こう!」 -
動物の"食"を紹介する本。
動物園での給餌が基になっているよう。
ゴリラ・ハシビロコウ・テンジクネズミ・アヒル・フンボルトペンギン・ナマケモノ・アルダブラゾウガメ。
専門的な内容もあり。 -
おもしろい!
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「ライオンのハンティングを見たければ、動物園に行くな。ジャングルへ行け」と教えられたが、動物園でもなるべく自然に近い状態で、食べるもの、食べ方に気を使っていることがよくわかる。久しぶりに動物園に行ってみたくなるし、子供のいるお父さんは、読んでから行った方がいろいろ語れると思う。