1時間でわかるイーサリアム入門 ~ビットコインに次ぐ仮想通貨をゼロから学ぶ~
- good.book (2017年12月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (82ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909288103
感想・レビュー・書評
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仕事上でも勉強をしないといけないということもあり、手軽に読めそうなこの本を手に取った。確かに短かい。
この本を読む少し前、2018年1月にコインチェック社による流出事件が発生したが、そのときに問題視された「ホットウォレット」「コールドウォレット」の課題がすでに指摘されている。
なお、この本で紹介されている2017年12月時点でのイーサリウムが取引可能な取引所にコインチェックの名前がない。事件後に消されたのか、確認の必要があるな。
スマートコントラクトの概念など実際に使ってみるとそれほど難しいものではないのかもしれないが、まだ具体的なイメージがつかめない。実際に事例で使ってみないとイメージがつかめないのかもしれないのかな。そういう観点では、ここまで短くしなくていいいので、具体的なスマートコントラクトの事例をいくつか載せてほしかった。まだまだ、仮想通貨としてしか認知されていないが、大きな可能性があるのはスマートコントラクトなのかもしれない(そうでない可能性も含めて)。
それにしても仮想通貨が価値を持つ仕組みは非常に興味深い。カール・マルクスが生きていれば、どう考えるだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
古い本なので、イーサリアムの過去を知り、概要を知ることが目的なら、読む価値あり。
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昨年(2017)は私にとって、仮想通貨というものを認識した記念の年でした。今年の目標は実際に触ってみたいと思っていますが、その前に仮想通貨に関する本を何冊か読んでみたいと思っています。
仮想通貨の代表といわれている、ビットコインについては少しは理解を始めているのですが、アルトコインの中でも有名らしい、イーサリアムについての知識は全くない状態の私にとって、1時間でわかる、というタイトルのついている本は、とっつきやすい本でした。この一年も昨年に引き続いて、仮想通貨を勉強してみようと思いました。
以下は気になったポイントです。
・イーサリアムの価格上昇は、2017年の1年間で100倍以上である、この背景には、大手企業によるイーサリアム利用が増加して需要が高まったこと、2017年4月施行の、回生資金決済法(仮想通貨法)により、投資する人が急増したことがある、この法律では、仮想通貨もその他の通貨と同等の財産的価値を持つ、としている(p3、10)
・イーサリアムでできること、1)利用、2)投資、3)決済、4)送金(p12)
・イーサリアムの決済スピードは速く、瞬時にできる。ビットコインは約10分毎であるので、店舗(支払いを受ける側)にとって非常に好ましい(p14)
・特筆すべきは、スマートコントラクト、取引で行われる契約内容をブロックチェーン上に記録し、その契約を自動的に実行できる(p16)
・ビットコインは発行上限がある(2100万BTC)のに対して、イーサリアムには発行上限は無い、マイニングは一般的なコンピュータでもできるのが特徴(p20)
・Augur(通貨名:REP)は、イーサリアムのブロックチェーンを利用して動いているプロジェクトの1つで、予測市場を胴元(運営元)なしで実現することを目指している(p21)
・イーサリアムの開発は4段階あり、1)フロンティア、2)ホームステッド、3)メトロポリス:スマートコントラクト実装の簡易化、セキュリティ強化、プライバシー保護:2017.10リリース、4)メトロポリス、承認アルゴリズムの変更、2018予定、である(p28)
・イーサリアムの価格が上がるのは、1)技術的進化:4つの開発段階、2)ICO:イーサリアムを利用したプロジェクトの増加、3)大企業の利用、イーサリアム企業連合(EEA)の設立(p37)
・より安いところでイーサリアムを買い、高く売れる取引所を探して、送金して売ることを「アービトラージ取引」という(p54)
2018年1月14日作成