ア○ス (レヴォルトコミック 1)

  • ソフトマジック
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784921181390

感想・レビュー・書評

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  • 作為と野心に満ちた「狂気」の世界が素晴らしく、芸術的でさえある作品です。解説での春日氏の言葉にもありますが、本来、いわゆる今作の主人公のような「狂気を患った人」がみている世界はもっと本格的に理解不能で、デタラメであるはずで、その点この作品はある意味「本物」からは程遠い作品ではありますが、そんなのは知ったこっちゃありません。本作のように計算され、病的で、しかし美しくさえある作品は私の大好物です。なので、「本物」かどうとか、そんなの関係なしに、こういう世界を見てみたいという、ちょっと痛い感性でこの作品を楽しむことを提案します。結果、個人的にはめちゃめちゃよかったです。装丁も素晴らしい!
    なかんずく「愛の群れ」、「誕生パーティー」、「掘る」の完成度はすごいと思います。

  • 厨ニ病 につける薬。

    道徳の時間の教科書にすべき一冊。

    傑作。

  • 夏 静かな部屋を彼らから守るため

    今の自分の気持ちのサイズにあってる

    臭い水になるはなし
    部屋中に広がる男とか

    1つ1つが散らばってるねぇ

    もーたん 好きかな

  • トモダチが欲しいのは
    私ではなく脳みそ
    サミシガリヤは
    ワタシではなくノウミソ。

    何度も泣きそうになった。
    この本すごい。
    悲しい。

  • 我が事のようで、泣けて仕方なかった。泣けるって表現嫌いだけど。

  • 他の人のレビューを見て、私以外にもこっそり○に"ヌ"を入れてる方がいらっしゃって安心した。

  • 主人公の女の子が「トモダチ」を探しに、妄想のような世界を駆け回る、といった話。
    ぐちゃぐちゃな絵でギャグっぽいけど、読んでいくと切実で哀しくなってしまう。

    お薦めしたいが万人向けでないのでなかなか薦められないが、ほんとに名作。
    装丁も凝っててきれいだけど、そのせいで重版できないのかなあと思うと残念…

  • これは、詩かしら? 詩みたい。
    声に出して読みたくなる。だって。

    「トモダチの名はザカリアス
    夜になると私の部屋にしのびこみ
    首を絞めるが殺しはしない
    目を離しては ダメ
    彼の目から 目を離しては ダメ
    なぜなら
    だって彼は
    黒い運命の使者であり
    背後にひそむ者の影であり
    私の
    私の
    私の私の私の
    私の私の私のーーー
    トモダチのザカリアスは!!!」

    ほら、なんか声に出して読みたいでしょ?
    けど、絵の迫力も、そりゃもうとてもとても。

  • 好きすぎる漫画。しりあがり寿のダークサイドがすごく好きです。
    脳みそや「自分と他人の境界線」について よく考えていたころに出会ったのでとても印象が強いです。 1回読んだだけだとただのサイケデリックな本に見えるかも知れませんが…

  • ア○スは、精神的に余裕があるときじゃないと読めない。気分が悪くなるから。
    この漫画は、分析されて複雑に語られがちだけど、感じたままでいいんだと思う。
    トモダチ探しに明け暮れる頭のおかしな女の子の妄想。不条理漫画。
    私もア○スになりうるし、(いやそもそも主人公の女の子がア○スと決まっているわけでもない。)、現実に違和感を感じて、妄想の世界を作り出すこともありうる。トモダチへの執着もありうるし、孤独の恐怖なんて今だって感じてる。
    最後に脳の手術をしてマトモになる女の子。ありがとうは言えるようになったし、いまどきの会話にも着いていけるようになった。でも、たまにそれがたまらなく退屈に思えて、脳の手術をする前の感覚が襲ってくるの。

    現実の世界が正気とは限らない。

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著者プロフィール

1958年静岡県生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン専攻。1981年食品メーカーに入社、宣伝・商品企画に従事する一方、漫画家としても活躍。1994年専業漫画家となる。2000年『時事おやじ2000』(アスペクト)、『ゆるゆるオヤジ』(文藝春秋)にて第46回文藝春秋漫画賞を受賞。2001年『弥次喜多in DEEP』(エンターブレイン)にて第5回手塚治虫文化賞「マンガ優秀賞」を受賞。

「2006年 『本当は知らなかった日本のこと 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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