ずどんといっぱつ: すていぬシンプだいかつやく

  • 童話館出版
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本棚登録 : 241
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784924938366

感想・レビュー・書評

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  • デビュー作の流れを濃厚にくんだ作品。
    お話会では読むたび大人気で、結末まで読むと「良かったねぇ!」という声があがり、3年生の男子たちに拍手喝采をもらったことも。
    とかく文字から理解しようとする大人は枝葉末節にこだわってしまうが、子どもたちはちゃんとお話の真意をくみ取ってくれる。
    勝手な思い込みで子どもの世界を狭めていないか、毎度反省させられるお話だ。
    とは言え、この冒頭には衝撃を受けるのだけどね。

    「シンプは だれがみたって みにくいめすの こいぬです。」これが最初の一行目。
    そして飼い主はあろうことか、貰い手のないシンプをゴミ捨て場に捨ててしまう。
    動物愛護協会から猛クレームがつきそうなスタートだが、シンプの苦難はこの先も続く。
    飢えと疲労でたどり着いたのは、サーカスのピエロの小屋。
    それからはシンプの大活躍で、スポットライトと高鳴るドラムの音で「ずどんといっぱつ」の炸裂だ。

    人間に裏切られたシンプが、人間の窮地を救い、人間とともに幸せになっていく。
    後半部分の知恵と勇気にあふれたシンプの姿には、手をぎゅっと握りしめて応援する子どもたちの熱量まで伝わってくる。
    濃い色彩で描かれたサーカスの情景描写がとても素敵で、団長さんたちと食事する場面では「あ、ボルカと似てる!」と叫ぶ子もいたりするので、読み手は気が抜けない・笑
    そしてラストの一行と最初の一行との落差に、こちらも心からほっとする。

    タイトルの意味が気になるところだが、原題は「CANNONBALL SIMP」で、これでは何となく想像がついてしまう。だからやはり「ずどんといっぱつ」で良いのだろう。
    意味を知りたい方は、読んでからのお楽しみ!(^^)!
    中学年から。約12分。
    持たざる者も等しく幸せになるようにという、バーニンガムの願いが込められている。

  • 作者の飼い犬だった黒犬に捧ぐ となっています。誰にも貰い手がなく捨てられた黒犬シンプが、もうクビだと言われている、ピエロのおじさんに拾われて、サーカスで大活躍。

  • 2021/10/20寄贈

  • のけ者にだれたものだけが感じるシンパシー。そして一発逆転!

  • ずどんといっぱつ。

    アメリカの様な銃社会の話か?
    でも、ジョン・バーニンガムは、イギリス人だ。

    メスの黒犬シンプは、兄弟姉妹の中で最後までもらい手がなく最後は捨てられてしまう。
    それで、すていぬシンプとなる。
      ※ 麦国の緑人差別とリンクされると困る。

    捨てられた場所からネズミやネコに威嚇され、
    更には、捨て犬として捕獲される。

    でも最後は、ハッピーエンドが待っている。

    ずどんといっぱつの意味もわかる。

    ネタバレはしないよ。

    この絵本を最初に読んで感激した人は、絶対にジョン・バーニンガムのファンになるだろう。

    当方の様に既にジョン・バーニンガムのファン人は、ファンになって良かったと思うだろう。

  • 10:55
    季節感は特にないが、真夏や真冬ではない
    最後はハッピーエンド、かわいそうな辛い場面もある
    小学生向け

  • UniLeaf では、この絵本に透明点字シートを挟み込んで製本した、ユニバーサル絵本を貸し出ししています。
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    「いま読んでいる」になっている本は貸出中ですが、ご予約いただけます。
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  • 良かった、良かった飼い主も、住む所も見つかって❣️

  • 自分の居場所をみつけた仔犬のお話し

  • ≪県立図書館≫
    あたたかい場所と適切な仕事。
    居場所がみつかって、本当によかったね。

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著者プロフィール

ジョン・バーニンガム:絵  1936年イギリス、サリー州生まれ。ロンドンの中央美術工芸学校を卒業。はじめての絵本『ボルカ―はねなしガチョウのぼうけん』でケイト・グリーナウェイ賞を受賞、その後『ガンピーさんのふなあそび』(ともにほるぷ出版)で再度受賞をはたす。『いつもちこくのおとこのこ―ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー』(あかね書房)、『ねえ、どれがいい?』(評論社)、『ドライバーマイルズ』『ガンピーさんのサイ』(BL出版)など作品多数。2019年1月逝去。

「2021年 『パイロットマイルズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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