魔魚狩り: ブラックバスはなぜ殺されるのか

著者 :
  • フライの雑誌社
3.70
  • (2)
  • (3)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 22
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939003127

作品紹介・あらすじ

外来種新法の真実。バスをスケープゴートにした人々がいる。お粗末な日本の政治と科学を撃つ。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 南の島のカブトムシとか、アメリカ生まれの魚とか、外来生物を放してはいけないという。「生物多様性」を守るためなんだそうだ。自然派を自称する人たちはそれを常識のように言うけれど、なんだかうさんくさいと思っていた。いま日本に住んでいる生き物の多くは、日本人も含めて、過去のどこかの時点で、日本にわたってきた外来種じゃないんだろうか。ブラックバスを釣ったらリリース禁止とか、皇居の堀の水を抜いて外来種は駆除するとか、要は当人には何の罪もない生き物を殺すことでしかない。人間が放流したから悪いというのなら、彼らが丸太かなんかに乗って自然?にやってきたのならお目こぼしをするということなのだろうか? その一方で鹿や熊は人間より先に住んでいたのに駆除される。ボウフラやゴキブリを殺すことに異議を唱える話は聞いたことがない。結局、人間に有用な生き物をひいきするという話でしかない。だったらそう言えばいい。

    というモヤモヤをすっきりさせてくれるかと読んだのだが、全然スッキリしなかった。どこかの連載をまとめた本らしく、まとまりがなく、紙数も足りないので議論が深まらない。著者は、ブラックバスばかりが悪者ではない、という立場のようだが、肝心の根拠がはっきりしないから説得力がない。ブラックバスが悪者なら駆除もやむなしということになるのか、というあたりもすっきりしない。うーん。

  • いまから20年ほど前までの、外来魚や環境破壊的な開発、それに伴う論争などをそのときの視点でまとめた書。
    悪意や軋轢がはたらくのは人間だけ。

  • そんなに水口氏が書いてあることがこんなに正しいのか、、、。水口氏は実際ブラックバスが生殖している場所に行き本当にブラックバスが生態系を壊しているのかちゃんと眼で確認してからこんなことを言っているのか、、、。実際に私はブラックバス釣りをしますが、コイ、フナ、ハス、いろいろな魚が悠々と水辺を泳いでいました。なのになんですべてブラックバスが悪いように言われるのか全く理解できない一冊でした。

  • 2008/6/7購入
    2012/5/6/読了

  • ブラックバスが日本古来の魚を絶滅させる?環境破壊?小池百合子よ、まずはこれを読んでみては如何だろうか。

  • 趣味が、フライフィッシングですので、読んでみたい本です。いまから楽しみです。読んだ人は感想を聞かせてください。

  • ブラックバス駆除への成り行きを見ていると、日本の社会がどのような経緯を経て物事を決定していくか、とこの国の現在の空気感、が如実に表れていてちょっとコワクなる。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

1941年中国・大連生まれ。両親の出身地は山形県鶴岡、育ちは東京・新宿。東京海洋大学名誉教授、農学博士。人と魚と水の関係学専攻。
1970年より、原子力発電所、火力発電所、ダム建設、ゴルフ場など開発に揺れる全国各地の漁村を行脚し、漁民たちの研究会に数多く参加。地元夷隅東部漁協の組合員となり、最近は外房の漁業の調査を行っている。
著書に『釣と魚の科学』(産報出版)、『反生態学』(どうぶつ社)、『海と魚と原子力発電所』(農文協)、『魔魚狩り』『桜鱒の棲む川』(フライの雑誌社)、『放射能がクラゲとやってくる』『【新版】魚をまるごと食べたい』(七つ森書館)などがある。
自宅に資源維持研究所(千葉県いすみ市岬町泉887-2)を開設し、漁業を取りまくいろいろな問題への相談に応じている。

「2011年 『これからどうなる海と大地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水口憲哉の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×