ぼくはへいたろう: 稲生物怪録より

著者 :
  • ビリケン出版
3.83
  • (6)
  • (4)
  • (7)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 52
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784939029219

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 別冊太陽『こわい絵本』選書 

    「昔々のこと。化け物が住むという山へ肝試しに行ってから、へいたろうの屋敷に変なものが現れるようになる。ある日は座敷に水があふれ、ある日は顔のある月や、大きなガマガエルが部屋の中に入ってくる。おとなたちはすたこら逃げていったというのに、何者が現れようと肝のすわった平太郎。余裕しゃくしゃくでどんとかまえ、とうとう最後には化け物の頭が出てきて褒美を授かるのだ。
     もとになったのは江戸時代に書かれた『稲生家物怪録』。実在した人物、稲生平太郎(いのうへいたろう)が、三十日間怪異に耐えた体験談を記したもの。その時代の人々の頭にはどんな物怪が存在していたのかが生々しく伝わってきて興味深い。」
    (別冊太陽『こわい絵本』の紹介より) 

  • 肝試しをして帰ってきてから、夜毎、屋敷に化物が現れるようになってしまった侍の怪異譚『稲生物怪録』の絵本版。平太郎が子どもの侍になっていたり、いくつかの場面が省略されていたりと違いはあるけれど、原作の持つ、怖いながらも滑稽な雰囲気が感じられる。
    宇野亜喜良の絵に、文章から離れた自由さがあってそれもまた良い。巨大な蛙が朝、つづらになっていたくだりは絵本版では省略されているけれど、蛙の背に紐を巻く表現で補完していたり。文章には登場しない一匹の猫が、化け物に取り憑かれた日から何故か屋敷までついてきていたり。平太郎はたいがい平然としているから、化物に驚く役として、代わりに猫を据えたようにも思える。

  • 『別冊太陽 こわい絵本』掲載。
    宇野亜喜良さんの絵って、少し意外です。
    かなり初期なのかな?
    お話は長いんだけど、飽きさせません。
    水が出て溺れそうになるのと、天井がどんどん低くなってくるところが面白かったです。
    アクションゲームみたい!
    大きいしゃもじ、なんに使えるんだろう?
    トロフィー的な飾りでしかないのかな??

  • 稲生物怪録に興味があって、読みやすいものからと思い読んでみました。
    ちょっとかわった絵本ですね(^―^)
    驚いているおじさんたちの表情がとても良いです。お話は、肝試しに行った平太郎が化け物の頭に毎夜おどかされたけれど、怖がらなかったので勇気を称えられしゃもじを貰うというもの。
    もう少し詳しいものも読んでみようと思います。これはこれで面白かったです。

  • ちょっと期待しすぎました…

  • 私のは古くてが絵が違うのだけど。これ大好き。

  • これも、実際に手元にあるのは福音館書店こどものとものペーパーバック版。絵も書き直されているので違うものなのですが、好きな1冊なので載せてしまいました。

全8件中 1 - 8件を表示

著者プロフィール

作家。1937年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。在学中早大童話会で捜索をはじめ、山本護久らと幼年童話研究誌「ぷう」創刊。『目をさませトラゴロウ』(理論社)で1965年度NHK児童文学奨励賞を受賞。作品に『ぼくはへいたろう』(ビリケン出版)、『まほうのかさ』(教育画劇)など多数。

「2021年 『きつねのぱんとねこのぱん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小沢正の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×