あな (のうさぎのおはなしえほん 3)

著者 :
  • ビリケン出版
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本棚登録 : 47
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (31ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784939029356

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  • のうさぎのおはなしえほんシリーズ3

    「からっぽのきもち」を表現しようとあなをほったのうさぎさん。
    あなの底から見る雲や空のきれいなこと!

    そして、ほった穴を落とし穴にしようとしますが…

    どこか抜けてるのうさぎさんにほっこりします。

  • かわゆいかわゆい。絵本っていいね。きゅんきゅんする。
    まず、絵が可愛い。柔らかいタッチが好き。



    そして、文章も出だしで惹きつけられた。



    『のうさぎさんは あさから なんにも するきが おこりませんでした。』



    やる気がない……やる気がない事ってあるケド、最初からそれを書いてある。なにこれ、物語をどうやって動かすの?と思っていたら、その気持ちはどんなモノかを身の回りにあるもので表現しようとする。
    やる気がないのに、そのやる気がすごい。



    そして、色々と身の回りのものを使って気持ちを表現しようとして、辿り着いたのが『地面を掘る事』
    たしかに。やる気がないって、狭くて暗い場所にいる様な気持ちかもしれない。

    さらにそこから、『落とし穴を作りたい』気持ちが現れるケド、それもすぐに『やっぱり可哀想だからやめた』となる。
    かわいい。そのいたずらしたい気持ちも、やめようという気持ちも可愛すぎる。

    穴の周りに集まった鳥さんが糞をして、それが穴に埋められて時間が過ぎて花が咲くというラストも素敵。



    『やる気がない』と言う話が『花が咲く』というラストで終わる。
    全部のページがほんわかした気持ちになる絵本。

  • 発想がいいよね。朝から頭がぼ−っとしている、のうさぎさん、頭がはいるくらいの穴を掘り始めました。中に入って見上げた青い空に白い雲。哲学的な話に〜。最後には、また思いもしない展開でしたね。

  • のうさぎさんは心のかっらぽ具合を表すために穴を掘る。
    せっかく掘ったから、落とし穴にしてみるけど、くまさんとおおかみさんがよくない気持ちになるかもしれないから埋めた。埋め直されたその場所は花壇になった。

    ---------------------------------------------

    このお話の優れているところは、のうさぎさん一人だけで話が完結していることだと思う。
    のうさぎさんが考えて、行動し、のうさぎさんの知らないうちに花が咲く。
    素晴らしい。

  • 心にぽっかり空いた穴を表現するところで息子が吹きました。
    穴から見る青空がいつもと違う絵もきれい。

  • からっぽの気持ちのような、からっぽのあなにも、いつか花が咲く…ってことなのかな?

  • 図書館利用。大人向きな内容で娘にはわかりづらかったかも。

  • 「ときどき こうなるんだ。 いま どんな きもちかって いうと……。そうね、たえば この からっぽのカップ。 そう。 わたしは からっぽの きもちなんだわ」ときがついた のうさぎさん。それにぴったりするものを探し始めると・・・。「そうそう。こんなかんじ。 しーんとして ひんやりして、 おおきな からっぽなの」のうさぎさんは しばらく あなのそこに まるまって、 じっとして いました。

    何をかくそう、私の中にもからっぽがあります。からぽのあなに入ってみるなんて、考えてもみなかったけど、何だかいいなあって思いました。自分のピッタリ感を見つけて、それに浸ることは、きっと新たなステップへの近道。そしてからっぽの中には、大きな大好きが隠されているのかもしれないね。

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著者プロフィール

1949年群馬県生まれ。詩人。著書に詩集『夏のかんむり』(村松書館)、絵本『たのしいふゆごもり』(福音館書店)、「のうさぎのおはなしえほん」シリーズ(ビリケン出版)などがある。2018年没。

「2021年 『おねぼうさんはだあれ?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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