無限の歓喜 今野雄二音楽評論集 (単行本)

著者 :
  • ミュージックマガジン
3.75
  • (0)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 24
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784943959281

作品紹介・あらすじ

『ミュージック・マガジン』の記事とLPのライナー・ノーツからセレクション。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み


  • mmsn01-

    【要約】


    【ノート】

  •  2010年に他界した音楽・映画評論家である今野雄二氏の、ミュージック・マガジンに掲載された記事と、アルバムのライナー・ノーツをセレクトし、一冊にまとめたもの。
     外来語に対する独特の表記(例えば「メンバー」を「メムバー」と表記、すなわちMemberにおける「m」を、すべて「マ行」で表記するやりかた)で表したり、これまた独特な文体や言い回しは好き嫌いが判れるだろうなぁ、と思われる。
     僕自身、リアル・タイムでミュージック・マガジンやアルバムのライナー・ノーツで読んでいた時に、ちょっと居心地の悪さを感じていた記憶がある。
     それでも、今野氏の好きだったアーティスト、例えばトーキング・ヘッズやロクシー・ミュージック、キッド・クリオール等は僕も好きなアーティストであり、それ故に共感を抱く場面も多かった。
     まぁ、割と強引に色々なものを上記のアーティストにこじつけて語ってしまうのは、ご愛嬌といったところか。
     今野氏が同性愛者であることは、彼の死後に知った。
     だからであろうか、こうしてまとめて読み直してみると、性的に倒錯した世界を語っていることが実に多いなぁ、と感じた。
     以前に感じた居心地の悪さというのは、実は表記方法や文体や言い回しだけでなく、こういった倒錯した世界への無自覚な拒絶だったのかも知れない(決して今野氏を拒絶している訳ではなく、あくまでも僕自身の嗜好の問題)。
     あのミュージック・マガジンの元編集長であり、今野氏とは評論家仲間でもあった故中村とうよう氏や、これまた今野氏と友好関係にあった故加藤和彦氏と同じく、今野氏も自殺であった(改めて考えてみると三人とも自殺だったとは……)。
     遅まきながら、ご冥福をお祈りいたします。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1943年北海道室蘭市生まれ。国際基督教大学卒業後、平凡出版(後のマガジンハウス)に入社。『平凡パンチ』『anan』編集部を経て、評論家として独立。「11PM」に長く出演。TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ」に2009年まで出演。「泣かないで」(舘ひろし)「CHA-CHA-CHA」(石井明美)の他、サディスティック・ミカ・バンド、平山みきなどに詞を提供。2010年7月27日、死去。

「2014年 『恋の記憶』 で使われていた紹介文から引用しています。」

今野雄二の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×