拍手という花束のために

著者 :
  • (株)ロゼッタストーン
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本棚登録 : 78
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784947767028

作品紹介・あらすじ

「嫌われ者のすすめ」に続く、加藤昌史氏の第2弾エッセイ。結成20周年を迎えた「キャラメルボックス」人気の秘密を、プロデューサー自らが徹底分析しています。タブーを破る、門外不出のデータも公開!!

●今まで、ほとんど誰も語らなかった「演劇とカネ」について、製作者本人が斬り込んだ、怒濤の書き下ろしエッセイ・40,000字!!
●ロゼッタストーン連載『嫌われ者のすすめ』からピックアップされたパワーが出る言葉・70,000字!!
●福澤朗(日本テレビアナウンサー)と語り尽くした熱闘ロング対談!!
●演劇ライター・小川志津子が加藤昌史を解剖する、語り下ろし長編インタビュー!!

この文字の洪水を読み終えたとき、心は「!!」で満たされるはずです。

感想・レビュー・書評

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  • 劇団主催者の奮戦記。どのような気持ちでこれまで劇団を運営してきたか、その気持ちが伝わってくる非常に熱い本。劇団員というと、「自分たちは芸術を行っていて、日本の文化レベルを上げるために一役買っている」という勘違いかつ、鼻持ちならないプライドの持ち主をイメージしてしまう私にとっては、演劇=エンターテイメントであり、「客様が払った対価を上回る楽しさの提供」という非常にわかりやすく、納得できる機軸をもっている著者の思想に感激した。昨今、盛んに叫ばれるユーザ・エクスペリエンスとは、このような思想が生み出すものなのだろう。彼が主催する劇団の集客力がそれを証明すると思う。最近停滞気味のものづくり復活の鍵も、このあたりにあるのではないかと感じた。

  • キャラメルボックスの公演をまだ一度も観たことがなかった時に、この本を読みました。
    公演を観た事が無いにもかかわらず、この本に書かれた代表(製作総指揮)としての考え方や心構えなどから、すごい! と思い、公演にまで足を運ぶようになりました。
    今ではすっかりファンの1人になっています。

  • 軸があり、覚悟と全責任を負って持って自分の思いを貫き通せる人。凄い人だなとしみじみ思いました。
    諸々のしんどさはあっても常にそこには「希望」が感じられた一冊でした。

  • キャラメルボックスの公演を観に行きたいものです。

  • 熱い。
    震えた。
    頑張れる。

  • やりたいことをとことんまで、目標を定めてそこに向かって突っ走るという好例を見せてもらった。なにより、楽しそうにやっている様が伝わってきた。最初の思いというか、強くイメージ化された原動力があるからこそ続けられるんだなと感じた。パワーをもらえた気がする。

    演劇をちゃんと利益を出すように考え、かつお客さんをいかにして楽しませるかを考えて実行しており、見習いたいと思う。アーティスト的にやりたいことをやろう、と演劇界?の人は考えてるのかと思ってたけどそうではなかった。

    一度公演を見に行って見たいと強く思った。たのしいんだろうなあ。

  • 演劇集団キャラメルボックスの製作総指揮である加藤昌史さんの2005年の本。

    2005年に20周年、そして、私がこれを読んだ2010年には25周年。私は23年ほど前からキャラメルボックスのお芝居を見てきたキャラメル好き(ファンと言う言い方とは違うのかもしれない。サポーターズクラブには入っているけれど)。つかず離れず、芝居だけを見てきた私は、このような本が出ていることを、実は知らなかったんですよね。

    小さい劇場でやっていた頃のキャラメルから見ているけれど、キャラメルが…加藤さんが挑戦してきた事についてはあまり知らなかったので、いろいろと「へーへー」ということがたくさんあってビックリ。そして、エンターテイメントというものがどうあるべきか、どうあるべきだと思って加藤さんが、キャラメルボックスがすすんできたのかがよくわかり、そして、納得し、素晴らしいと思った1冊。

    私がキャラメルボックスを知っているからこそ面白いのかもしれない。でも、エンターテイメント世界を目指す人にはものすごくお勧めな本なのかもしれない。

    おすすめ!…と堂々と言っちゃうと「読んだあなたは努力してるの?」と自分に帰ってきそうで怖いけど………(苦笑)。

  • 今年20周年を迎えたキャラメルボックスの観客動員数は年間15万人。そのなかで、年会費を払って応援している熱心なサポーターが2万人。小劇場出身の劇団では突出した人気を誇っています。2005年4月に実施した「全国縦断クローズド・サーキット」では、神戸の公演を全国4カ所(札幌、東京、名古屋、福岡)に生中継し、1日に3000人を動員するという、演劇界史上初の試みを成功させました。
     この本は、製作プロデューサー自らが、キャラメルボックスがなぜここまで続いたのかを分析、検証したもので、観客動員数の推移、グッズの売上金額、劇団員のお給料など、門外不出のデータも公開しています。「演劇とお金」について、ここまで当事者が語った本は見当たりません。
     また、「スターシステムを作らない」「満員にならないようにする」「役者が演劇だけで生活するための印税システム」「携帯電話を笑って切ってもらう工夫」「劇作と製作とお客さんによる渦システム」など、演劇界の常識を打ち破るキャラメルボックスのやり方は、演劇人に限らず、多くの人の発想のヒントになると思います。

  • 1つの芝居が完成するまでのプロセスをいろいろ学べて楽しかったです! かなり濃い本ですよ〜!

  • 演劇集団キャラメルボックス制作
    総指揮加藤氏の本。本音が詰まりまくっているので読み手を選ぶかも。
    自我自賛のもほどがある部分も多い
    けれど、それなりに面白かった。
    売上やシステムなどの部分も掘り下げて書かれている。

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著者プロフィール

1961年10月25日、東京生まれ。早稲田大学教育学部在学中に、成井豊が作・演出をしている作品を観て、その場でその劇団に入団。1985年に成井と演劇集団キャラメルボックスを結成、今に至る。演劇製作会社、株式会社ネビュラプロジェクト代表取締役社長。著書に『いいこと思いついたっ!』(日本短波放送)、『嫌われ者のすすめ』『拍手という花束のために』(ロゼッタストーン)

「2009年 『僕が元気にヤセた理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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